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ファンドレイザー奮闘記

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アートネットワーク・ジャパン 蓮池奈緒子さん

ファンドレイザー奮闘記
アートネットワーク・ジャパン 蓮池奈緒子さん


NPO法人アートネットワーク・ジャパンは、「芸術の社会的な力の回復」と「芸術と社会をつなぐ」という理念のもと、芸術文化の活性化および国際文化交流の促進に取り組んでいます。

「東京国際芸術祭」の開催や「にしすがも創造舎」「川崎市アートセンター」などの文化施設の企画・運営を中心に、さまざまな芸術文化に関わるプロジェクトを立ち上げています。さらに世界のアーティストや諸外国の芸術機関との連携を図りながら、国際的なネットワークの構築も行っています。

団体ホームページは
http://anj.or.jp/wp/

●1.はじめに
アートネットワーク・ジャパン(ANJ)( http://anj.or.jp/ ) は2000年に設立したアートNPO。主たる事業は「東京国際芸術祭」主催、「にしすがも創造舎」・「川崎市アートセンター」・「大倉山記念館」の三つのアートセンターの管理運営である。現在有給職員20名、2億を越える決算をしている。

NPOのファンドレイズというと、寄付金、協賛金、助成金、補助金がイメージされるが、これらはどのNPOも手掛けているだろうし、ANJも毎年この種のファンドレイズにはある程度成功している。

今回はファンドレイズの範囲を少し広げて私たちがチャレンジした「融資」という資金調達について書いてみた。融資は返済を伴うので上記のお金とは性質が違うが、NPOが展望を持って経営していくには不可欠な要素だと考えるからだ。

●2.ファンドレイジングの場面で直面した課題
何のつながりもなく、銀行にお金を借りに行ったことがある。

なぜなら助成金や、補助金が全て後払いで繋ぎ資金がどうしても必要だったから。基本的にはどこも門前払い、「NPOは営利を目的としないのですよね?どうやって返済するのですか?担保はありますか?」「うちではNPOへの融資をしたことがありません、前例がないので難しいです・・・・」だいたいはこんな返事だった。「融資を受けたい、でもNPOではダメ。」というのが結論。ある日、紹介を受けてある銀行と話したら、繋ぎ資金融資には成功した。

「前例」ができると案外うまくいくものだが、ANJはその先を目指した。もっとハードルをあげて繋ぎ資金ではない先行投資のための融資を受けることにチャレンジした。なぜなら「にしすがも創造舎( http://sozosha.anj.or.jp/ )の体育館を改修してどうしても劇場にしたかった。それがすべて。

●3.その課題解決に向けたチャレンジ

豊島区は「にしすがも創造舎」での活動を主軸とした「文化芸術創造都市の形成『としまアートキャンバス』計画」で地域再生計画( http://www.kantei.go.jp/jp/ )が内閣府からの認定(H16年12月)を受けていたので内閣府の方に相談してみた。

地域再生計画の支援措置「日本政策投資銀行の低利融資等」を利用して融資を受けたらよいのではと助言を受け、豊島区を口説き、早速区が追加申請。いくつかの段階を経て、日本政策投資銀行(以下政投銀)の方々と打ち合わせる機会を持つことが出来た。チャレンジの始まり。

●4.チャレンジの中でおこったエピソード
政投銀とのやりとりはまさに今までにANJが行ってきた活動をすべて洗い出す作業だった。

プロジェクトの社会的意義を問いただし、経営分析をし、銀行の論理にあてはめていく作業の連続だった。「1.融資に値する活動かどうか」、「2.返済能力があるか」、これがすべての基準。1.はすべてのファンドレイズにあてはまることだと思う。

融資のところを「協賛」、「寄付」、「補助」「助成」に当てはめてみるとよくわかる。今年もある企業に協賛依頼に行ったが「わが社が協賛するに意義にある活動かどうかというところに焦点をあてて企画書を再考してほしい」と示唆された。焦りと諦観と希望の連続。

●5.チャレンジの結果
政投銀との最初のやりとりから8ヶ月、平成18年3月、やっとの思いで、巣鴨信用金庫と政投銀からの協調融資に成功した。http://www.dbj.go.jp/japanese/release/rel2006/0419.html
(これは二つの金融機関からの協調融資が前提だったので巣鴨信用金庫とも同様のやりとりを平行して行っていた)1,500万ずつ、計3,000万。そしてこれは政投銀の初めてのNPOへの融資ということで日本経済新聞の全国版に掲載された。8ヶ月の長い道のりだった。

途中で何度もあきらめかけたし、実際頓挫しそうになったし、政投銀担当者からの電話に出たくない!もういい!と思ったことも正直あった。

すべてが決まったあと政投銀、豊島区、そしてANJでささやかな打上げの会を(こんな会をするほど仲良くなり、今も交流は続いている)した時に政投銀の担当者が言ったことばが忘れられない。「断る理由はいくつもあった。でも上部にこの融資を通す理由を懸命に探した。なぜならANJスタッフの熱意、そして融資に値する取り組みだと判断したから。」億単位の融資が基本の政投銀にとって‘たった’1,500万円の融資にかける労力たるや、それはすごかった。ありていに言えば「信頼」が全てを動かしたと思う。

安堵、それもつかの間、5年の返済。(まだ完済してはいない・・・)

●6.教訓

だめならあきらめるというスタンスをもつ。どうしてもやりたいことだけをみつめる。かかわる人すべてを信じる。この三点。
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