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行政 : 連絡会、内閣府に税制改正申入れ
投稿日時: 2002-6-21 10:00:00 (961 ヒット)

 6月21日(金)、「NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡 会」は内閣府に対して、「NPO支援税制」の改正を求めて申し入れを行った。この支援税制は昨年10月に施行されたが、いまだ5法人しか適用を受けられずにいる。

 6月21日(金)午前10時、全国41のNPO支援団体で組織する「NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会」は、昨年10月1日より施行された「NPO支援税制」の改正を求めて、NPO法人の担当省庁である内閣府に申し入れを行った。

 申し入れを行った同連絡会のメンバー、および要望書を受け取った内閣府担当者は以下のとおりである。

 ○連絡会メンバー


  • NPO事業サポートセンター 事務局長  田中 尚輝
  • NPO事業サポートセンター 常務理事  川嶋 昭宣
  • 子ども劇場全国センター 代表理事  中村 雪江
  • 日本NPOセンター 常務理事  山岡 義典
  • 日本NPOセンター 企画スタッフ  李 凡
  • シーズ=市民活動を支える制度をつくる会 事務局長  松原 明

 ○内閣府担当者

  • 内閣府国民生活局 市民活動促進課長  藤本一郎


 本日の要望書は以下のようなものである。



NPO支援税制の改善に関する要望書
2002年6月21日
NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会
はじめに −基本的な認識−
 昨年10月1日より、新しいNPO支援税制が施行された。これは時代の動きを反映したものとして歓迎し、実現に向けて努力してこられた関係各位には深く敬意を表したい。

 しかし、認定要件が極めて煩雑で厳しいことから、施行後8ヶ月を経た現在に至っても、認定を受けたNPO法人はわずか5法人にすぎない。せっかく導入された新制度も「絵に描いた餅」というべき状況にある。また、「みなし寄附金」制度が見送られたため、対価収入を得て活動しているNPO法人にとっては、社会的な活動を促進するものとなっているとは言い難い。

 多くのNPO法人が幅広く活発に利用し、逞しく成長するような制度とすべく、今後その内容を早急に改善していくことが必要と考え、以下の点を要望するものである。
 
【要望事項】

  1. 認定要件の緩和を
     認定NPO法人の認定要件は、極めて制約が多く煩雑なものになっており、NPO法人の活動実態からみて、ほとんどの団体が認定を受けられないことは明らかである。このNPO支援税制は、未だ十分に育っていない日本の民間非営利活動を、その基礎から育て促進するためのものであるはずで、より現実的で分かりやすく、効果のあがる要件に緩和すべきである。また次項の「みなし寄付金」制度の幅広い適用のためには、事業型のNPO法人が該当しやすくなるような、要件の構造そのものの再検討も必要である。(現行の要件の具体的な問題点を例示すると、下記「別紙」の通り)
  2. みなし寄付金制度の実現を
     今回の認定NPO法人制度では、収益事業所得に対する「みなし寄付金」制度の導入が見送られたが、NPO法人が自ら収益事業を行ってその所得の一部を特定非営利活動に用いることは、自立した社会的活動を継続的に行う上で極めて重要なことである。税法上の収益事業(33業種)に関しては、その所得を特定非営利活動の非収益事業に支出した場合、所得の50%までの支出を「みなし寄付金」として収益事業の損金に算入できるようにすべきである。「みなし寄付金」に関しては昨年・一昨年の与党税制大綱においても「早期に検討する」ことが明記されているが、2001年度の税制改正でも見送られた経緯がある。来年度税制改正において是非実現すべく努力していただきたい。
  3. 認定NPO法人の認定期間と更新手続きの再検討を
     現状では認定期間は2年間となっており隔年の更新事務が必要となるが、これでは各法人が本来の特定非営利活動を落ち着いて行う上で、大きな負担となる。少なくとも認定期間を4年程度に伸ばすべきである。また従前の認定期間が切れるまでに次の更新認定がおりない場合も考えられ、この制度適用に大きな不安を残している。認定の空白期間が生じないように、更新の申請をして審査中の場合には、従前の認定が継続しているとみなすことを明文化すべきである。
  4. 地方税における優遇措置の実現を
     NPO法人の役割は特に地域社会に対して大きい。その活動は、地方自治体の行政とも大きく係わりをもつ。この点から、寄付金控除やみなし寄付金制度等の優遇措置を地方税においても実現すべく、地方税法の改正を要望する。そのことによって、各自治体がNPO法人に対して独自の税制支援を行う努力をすることを期待したい。

 
(別紙)
【NPO支援税制に関する改正における具体的な要望事項】
(1)認定NPO法人制度全体に関するもの

  1. みなし寄附金制度の創設を


    • 法人税法上の収益事業から、特定非営利活動に係る事業で非収益事業(税法上)に対して支出した場合は、収益事業所得の50%までをみなし寄附金控除にできるようにする。
    • 低廉な価格で利益を出すことを目的としていない事業については、法人税法上の収益事業に該当している場合でも、国税庁長官(もしくは第三者機関)の認定で非収益事業とできるようにする。


  2. 小規模な売り上げに関しては非課税を


    • 法人税法上の収益事業に該当していても、収益事業の収入の合計が、年間300万円を超えない場合には、収益事業に該当しないこととして、減免できるようにする。


  3. 認定の有効期間の延長&認定審査期間の明確化


    • 認定期間を2年間から4年間に延長する。
    • 認定審査に係る期間を明文化する。(原則的に4ヶ月以内程度)


  4. 認定に更新の仕組みの導入を


    • 認定NPO法人の認定が切れる前に、更新の申請ができるようにして、認定期間がとぎれないようにする。


  5. 地方税の寄附控除の措置を


    • 個人住民税の課税所得の計算において、認定NPO法人に寄附をした場合の寄附金を国税と連動して控除できるようにする。
    • 地方税における寄附金控除の10万円の足きりを1万円にする。(もしくは足きりを撤廃する)



(2)認定要件に関するもの

  1. 日本版パブリックサポートテストの計算式の修正を


    • 総収入金額等に占める受入寄附金総額等の割合を5分の1以上に、また、初回の認定においては、10分の1以上に緩和する。
    • 総収入金額等の計算においては、総収入金額から特定非営利活動に係る事業収入のうち対価を得て行った事業収入の収入金額を控除できるようにする。
    • 1者につき3000円未満の寄附金を分子・分母から控除することはしないようにする。
    • 分子・分母に補助金を算入できるようにする。
    • 現在、算定寄附金の基準限度額は、受入寄附金総額の2%となっているが、総収入金額等の2%とする。もし、受入寄附金総額を基準とするならば、5%に限度額を上げる。
    • 公益法人等からの助成金は、選考委員会や選考基準が明確であるなどの条件が備わっている場合には、分子に助成金の全額を算入できることとする。
    • 社員からの会費に関しては、総会での議決権は、会費の反対給付とはみなさないこととし、寄附扱いできるようにする。


  2. 広域性の要件の撤廃を


    • 広域性の要件は撤廃する。


  3. 共益団体等の排除の規定の緩和を


    • 会員等に対価を得て資産の譲渡等を行う活動や会員等への連絡・交換を行う活動に関する制限があるが、この会員等の範囲が、「実質的に会員と同等の資産の譲渡等を受ける者」としていて、あいまいで広すぎる。会員名簿に掲載されている人に限定する。
    • 特定者や特定の著作物の普及・宣伝活動に関する制限があるが、これを撤廃する。


  4. 役員・社員の親族要件等の緩和を


    • 親族等や特定の法人の従業員等の役員・社員に占める割合に関する制限を課すのは役員に限定し、社員に関しては親族等や特定の法人の従業員等の割合の制限を加えないこととする。
    • 親族等の範囲に「役員(社員)と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者」も入っているが、これは除外する。(他の要件でも親族等の範囲から除外する)


  5. 宗教・政治活動の制限の緩和を


    • 宗教活動・政治活動の全面禁止となっている要件を「事業活動の20%以下」とする。


  6. 海外の送金に関する届けの緩和を


    • 海外に送金する場合の事前届出は一定金額以上(例えば500万円以上)にする。
    • それ以下の金額の送金の場合は、一年間まとめて事後届け出とする。


  7. 情報公開の内容の緩和を


    • 役員・従業員の給与は全員の給与金額を公開することとなっているが、従業員に関しては上位5名までとする。
    • 20万円以上の寄附をした者の名簿を公開することとなっているが、この金額を引き上げる。(例えば50万円以上)


  8. 単年度主義の撤廃を


    • 認定要件で、単年度でチェックする方法を、2事業年度(延長した場合は、4事業年度)の合計でチェックする方法に変更する。


  9. 所轄庁の証明書の撤廃を


    • 所轄庁による法令等の違反がないことに関する証明書の添付を撤廃する。


  10. 法人の規模によって認定要件の難易度に段階を


    • 法人の事業規模によって、認定要件のハードルの高さに段階を設け、小さな法人でも認定が受けやすくする。(情報公開、届け出などの難度を減らす)


  11. 申請書類の簡素化


    • 認定要件の緩和と平行して、申請書類の簡素化を行う。
    • 法人の事業規模などにより、情報公開の内容の程度を変える。



 
『NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会』とは
 NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会は、特定非営利活動促進法(通称NPO法)に関する税制改革と法人制度改革について検討し実現する運動体として、全国28団体が賛同し1999年6月8日に発足しました(現在41団体が参加)。

 1999年10月15日に「NPO/NGOの優遇税制に関する提案」を発表し、2000年2月には賛同署名をNPO議員連盟に対して提出しました。また、2000年9月から11月を「NPO支援税制創設のための全国キャンペーン」期間とし、全国18ヶ所で集会を行い、各開催地で国会議員も交えて議論を重ねてきました。

 その結果、2000年12月に新しいNPO支援税制の導入が決定され、2001年の10月1日から施行されることになりました。

 こうした運動の大きな成果があった一方で、NPO支援税制の認定を受けられる「認定NPO法人」になるための要件が厳しすぎるといった問題が発生しています。NPOが今後発展していくためにも、早急な見直しが必要と考えます。

 NPO法は、市民団体の強い働きかけによって成立したという特徴をもっています。

 今後も各地・各分野で活躍するNPO/NGOとともに全国的な運動を展開していきます。

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