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行政 : 自民党NPO特委が税制要望を提出
投稿日時: 2000-11-17 10:00:00 (1079 ヒット)

 

 自民党の「非営利組織(NPO)に関する特別委員会」は、16日(木)に委員会を開催し、NPOに関する来年度税制改正要望について討議した。

 委員会には、加藤紘一委員長、熊代昭彦事務局長、額賀福志郎委員長代理ほか、20名を超える議員が出席。熊代事務局長、加藤会長の挨拶の後、公益法人税制対策委員会(堀内生太郎委員長:(財)安田火災記念財団顧問)からのヒアリングの後、「来年度税制改正要望(案)」について討議が行われた。

 参加した奥山茂彦衆議院議員から、「大蔵省は収益事業に関する課税の軽減は難しいと言っていると聞いているが本当か」と質問が出たのに対し、大蔵省と交渉に当たっている経済企画庁からは「そもそも論からどうかといわれて、厳しい」と回答。
 奥谷通衆議院議員からは、「神戸でNPOの集会に出た。NPOの役割は重要になってきている。寄附だけでなく、優遇税制全体をセットで要望していくべきだ」などという意見が出された。

 最後に加藤会長が、「今年はなんとしても芽を出していきたい。今の(特別委員会の)要望は、かなり多くを出しているが、3〜5項目はなんとか芽を出していきたい。委員会としてがんばっていく」とまとめた。

 委員会では、この討議を受けて、17日に「平成13年度税制改正要望事項」を、自民党の非営利組織(NPO)に関する特別委員会のほか、外交部会、文教部会、社会部会、労働部会、商工部会、通信部会、環境部会、都市問題対策協議会の共同要望として、自民党税制調査会に提出した。

 自民党の税制調査会とNPO特別委員会の折衝は、来週21日あたりからスタートする予定だという。

 特別委員会の「平成13年度税制改正要望事項」は以下の通り。





         民間非営利公益組織の支援税制の創設


 NPO法(特定非営利活動促進法)が施行されてまもなく2年になる。この
間2、811法人が誕生(平成12年10月末現在)し、生き生きと活動をは
じめた。民間営利部門と政府部門の間にあって、日本ではこれまで比較的目立
たない存在であった第三の部門、すなわち民間非営利公益部門であるNPOの
活動に対する期待が近年とみに高くなって来ている。5年前の阪神淡路大震災
でのボランティアの活躍が一つの大きな契機であるが、高齢社会を迎えたこと
や情報化の進展、週休二日の普及等が大きな背景としてある。また、小さな政
府を指向し、民間の活躍に多くの仕事を託すべきだとの熱い思いもある。更に
官僚主導型社会から脱皮し、民主主義をより成熟させていくという大きな歴史
的な目標もある。
 このような状況の中で新たな世紀を迎える平成13年度は既存の財団法人、
社団法人等も含む広義のNPOに対する寄付制度に関する新たな哲学をうち立
て、それに基づく税法上の優遇措置を講ずるべき時である。
 日本のNPO(財団法人等も含む広義のNPO)税制は、欧米のそれに比べ
て極めて限定的にしか優遇措置を認めていない。明らかに哲学の違いがあると
言わざるを得ない。21世紀を迎える平成13年度は次のような欧米並みの新
しい哲学を導入すべきときである。即ち、本来税として徴収されるべきものの
一定の部分を民間の自由な意思に任せたほうがより良い、且つより大きな公益
が実現されるものだという民間活動に対するよりおおらかな哲学である。





                           ○…重点要望事項
第一 国税に関する部

〇I 特定非営利活動法人の活動を支援するための税制措置

  特定非営利活動法人(以下「NPO法人」という。)のこれからのわが国
 経済社会における重要性にかんがみ、一定の要件を満たすNPO法人(以下
 「適格NPO法人」という。)に対して、以下の税制措置が講ぜられるよう
 要望する。

1.適格NPO法人自身に対する公益法人並の措置

(1) 「収益事業」に対する課税についての公益法人と同様の軽減措置(法人税)

  適格NPO法人の各事業年度の「収益事業」から得た所得のうち、800
 万円を超える部分の課税税率について、「公益法人等」と同様に、22%
 (現行30%)にする。

(2) 寄附金の損金算入枠を公益法人並に拡大(法人税)

  適格NPO法人が各事業年度において支出した寄附金の損金算入限度額に
 ついて、「公益法人等」と同様に、当該事業年度の所得金額の20%相当額
 又は年100万円(現行:所得金額の2.5%相当額)を限度として、損金
 算入することができるようにする。

(3) 「みなし寄附金」制度を公益法人と同様に適用(法人税)

  適格NPO法人が「収益事業」に属する資産のうちからその「収益事業」
 以外の事業のために支出した金額は、「公益法人等」と同様に、その「収益
 事業」に係る寄附金の額とみなす(損金算入限度額は、「公益法人等」と同
 様に所得金額の20%相当額又は年100万円とする。)制度を創設する。

(4) 利子等の所得の公益法人と同様の非課税措置(所得税)

  適格NPO法人が支払いを受ける所得税法上の利子、配当等について、
 「公益法人等」と同様に、非課税扱いとする。

2.適格NPO法人に寄附をした者に対する措置

(1) 法人が適格NPO法人へ寄附した場合の損金算入枠の創設(法人税)

  内国法人が適格NPO法人に対して支出した寄附金の額について、いわゆ
 る一般寄附金枠及び特定公益増進法人に対する寄附金枠とは別枠で、法人の
 所得金額の2.5%相当額を限度として損金算入できるようにする。

(2) 個人が適格NPO法人へ寄附した場合の所得控除の創設(所得税)

  個人が適格NPO法人に対して支出した寄附金の額について、「特定寄附
 金」枠の所得金額の25%相当額から1万円を控除した額を限度として、所
 得控除の対象とする。

(3) 個人が相続・遺贈財産を寄附した場合の寄附相当分の相続税の非課税措置
  (相続税)

  相続又は遺贈により財産を取得した者が適格NPO法人に対して当該取得
 した財産を贈与した場合に、当該贈与した財産を相続税の課税計算上非課税
 扱いとする。

○II その他の公益法人の活動を支援するための税制の改善

1.特定公益増進法人制度の改善(法人税及び所得税)

1) 認定期間の延長  2年 → 5年
2) 認定基準の客観化及び明確化
3) 認定基準及び手続きの改善
   ア 認定基準自体を改善し、分かりやすく法定化するとともに、情報を
     十分公開する方策を講じる。
   イ 申請書類の統一化と簡素化
   ウ 審査期間の短縮
      (ア) 新規6ヶ月以内
      (イ) 更新3ヶ月以内
      (ウ) 不決定の場合は、文書によりその理由を交付
      (エ) 法令の解釈の統一
4) 損金算入の限度額の改善
    当該年度の法人の所得金額の5%相当額以内とする。
    (現在は、資本金の0.125% + 所得金額の1.25%相当額。資
    本金のない場合は所得金額の2.5%相当額。一般寄附金の限度額も、
    現在は、特増法人に係る限度額と同じ。)

2.その他の民法公益法人(財団法人及び社団法人)に寄附金控除制度を創設

 適格NPO法人と同一の基準で適格民法公益法人を決定し、適格NPO法人
と同様の寄附金税制を創設する。(I の2の(1)、(2)及び(3)を準用)





                           ○…重点要望事項
第二 地方税に関する部

〇I 特定非営利活動法人の活動を支援するための税制措置

  特定非営利活動法人(以下「NPO法人」という。)のこれからのわが国
 経済社会における重要性にかんがみ、一定の要件を満たすNPO法人(以下
 「適格NPO法人」という。)に対して、以下の税制措置が講ぜられるよう
 要望する。

1.適格NPO法人自身に対する公益法人並の措置

(1) 「収益事業」に対する課税の公益法人と同様の軽減措置
  (法人住民税法人税割及び法人事業税)

  適格NPO法人の各事業年度の「収益事業」から得た所得のうち、800
 万円を超える部分の課税税率について、「公益法人等」と同様に、22%
 (現行30%)にする。

(2) 寄附金の損金算入枠を公益法人並に拡大
  (法人住民税法人税割及び法人事業税)

  適格NPO法人が各事業年度において支出した寄附金の損金算入限度額に
 ついて、「公益法人等」と同様に、当該事業年度の所得金額の20%相当額
 又は年100万円(現行:所得金額の2.5%相当額)を限度として、損金
 算入することができるようにする。

(3) 「みなし寄附金」制度を公益法人と同様に適用
  (法人住民税法人税割及び法人事業税)

  適格NPO法人が「収益事業」に属する資産のうちからその「収益事業」
 以外の事業のために支出した金額は、「公益法人等」と同様に、その「収益
 事業」に係る寄附金の額とみなす(損金算入限度額は、「公益法人等」と同
 様に所得金額の20%相当額又は年100万円とする。)制度を創設する。

(4) 利子等の所得の公益法人と同様の非課税措置(法人住民税利子割)

  適格NPO法人が支払いを受ける所得税法上の利子、配当等について、
 「公益法人等」と同様に、非課税扱いとする。

2.適格NPO法人に寄附をした者に対する措置

(1) 法人が適格NPO法人へ寄附した場合の損金算入枠の創設
(法人住民税法人税割及び法人事業税)

  内国法人が適格NPO法人に対して支出した寄附金の額について、いわゆ
 る一般寄附金枠及び特定公益増進法人に対する寄附金枠とは別枠で、法人の
 所得金額の2.5%相当額を限度として損金算入できるようにする。

(2) 個人が適格NPO法人へ寄附した場合の所得控除の創設(個人住民税)

  個人が適格NPO法人に対して支出した寄附金の額について、地方公共団
 体、住所所在の道府県の共同募金会及び日本赤十字社支部に対する寄附金と
 は別に、総所得金額の12.5%相当額から10万円を控除した額を限度と
 して所得控除の対象とする。

(3) 図書館等の設置を主たる目的とする適格NPO法人に対する非課税措置
   の創設

  図書館、博物館の設置を主たる目的とするような適格NPO法人に対して、
 公益法人に準じて法人住民税の均等割及び法人税割、固定資産税並びに不動
 産取得税の非課税措置を講じる。

○II その他の公益法人の活動を支援するための税制の改善

1.特定公益増進法人制度の改善(法人住民税及び個人住民税)

1) 認定期間の延長  2年 → 5年
2) 認定基準の客観化及び明確化
3) 認定基準及び手続きの改善
   ア 認定基準自体を改善し、分かりやすく法定化するとともに、情報を
     十分公開する方策を講じる。
   イ 申請書類の統一化と簡素化
   ウ 審査期間の短縮
      (ア) 新規6ヶ月以内
      (イ) 更新3ヶ月以内
      (ウ) 不決定の場合は、文書によりその理由を交付
      (エ) 法令の解釈の統一
4) 損金算入の限度額の改善
    当該年度の法人の所得金額の5%相当額以内とする。
    (現在は、資本金の0.125% + 所得金額の1.25%相当額。資
    本金のない場合は所得金額の2.5%相当額。一般寄附金の限度額も、
    現在は、特増法人に係る限度額と同じ。)

2.その他の民法公益法人(財団法人及び社団法人)に寄附金控除制度を創設

 適格NPO法人と同一の基準で適格民法公益法人を決定し、適格NPO法人
と同様の寄附金税制を創設する。(I の2の(1)、(2)及び(3)を準用)





<適格性の認定基準>

  NPO法人に対して税制上の優遇措置を設けることについては、国民の納
 税の義務を免除するものである以上、相当の公益性を有するNPO法人を適
 切に選んで行う必要がある。

(1)相当の公益性の担保 

1) 活動・事業内容の公益性に着目した一定の基準

  一定期間以上存続している団体については、市民からある程度認知を受け
 たものとして、一定の要件を満たしているか判断する。

2) 収入面に着目して一般からの支持度合いを測る基準

  基準が明確で恣意性が働きにくいといわれている米国のパブリック・サポー
 トテストを参考に日本の社会に合致した一般からの支持度合いを測る基準を
 作成し、客観的に判断する。

(2)適切な業務運営

  特定の個人、法人その他の団体の利益を目的として事業を行うことを排除
 する効果をもつ要件を満たしているか判断する。





<適格性の認定機関>

  第三者機関、税務当局という2つの考え方がある。
  明確な認定基準ができなければ、公正・中立な審査を行う第三者機関を新
 設するという考え方があるが、行財政改革の流れとの関係等の問題がある。
  他方、明確な認定基準ができるならば、第三者機関を置かず、地域社会と
 一定の距離を保ち専門的な判断ができると考えられる税務当局が、通常の税
 務執行の一環として直接に執行にあたることが適切という考え方もある。
  非営利組織(NPO)に関する特別委員会としては、税務当局を認定機関と
 することを要望する。





                               【参考】
<適格性の認定基準の例>

(1)相当の公益性の担保

1) 活動・事業内容の公益性に着目した一定の基準
 ・ 一定の事業実績があること。
 ・ 不特定多数の者を対象として活動をしていること。
 ・ 特定非営利活動に係る支出が、全体の支出の一定以上であること。
 ・ その法人の事業の運営につき、法令、法令に基づく行政庁の処分又は定
  款に違反する事実がないこと。
 ・ 特定非営利活動促進法に定める情報公開の規定を的確に守っていること。
  また、容易にアクセスできる方法で情報公開を行っていること。

2) 収入面に着目して一般からの支持度合いを測る基準
 ・ 多くの者の支持を得ていること。
 ・ 総収入に占める助成金、寄附金又は会費収入、政府補助金が一定以上で
  あること。

(2)適切な業務運営 
 ・ 特定非営利活動法人の活動に実質的な影響力を行使する立場にある、又
  はあった特定の個人又はその親族が役務の提供の対価以上の便益を当該法
  人より得ていないこと。
 ・ 特定非営利活動法人が特定の個人又は法人その他の団体に対して有利な
  条件で、当該法人の財産の利用、財産の譲渡、給与支給等の行為をしてい
  ないこと。
 ・ 特定非営利活動法人の役員及び職員について報酬給与を公開しているこ
  と。

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