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2004年10月21日 10:00

行政 : NPOとの協働をテーマに自治体フォーラム

 「NPOとともに築く21世紀の地域社会」をテーマに、NPO活動推進自治体フォーラム千葉県大会が10月19日、20日の2日間、千葉市美浜区の国際能力開発支援センターで開かれた。複数の自治体がNPO関連施策について特化して議論をするのは今回が初めて。台風の影響による悪天候にもかかわず、全国各地から、自治体職員、NPO関係者、一般の県民など、あわせて初日702名、2日目340名の参加者があった。

 

 地方分権が進み、地域課題が複雑化・多様化する中で、福祉、環境保全、まちづくりなど、さまざまな分野で活発な活動を展開するNPOの役割に対する期待が高まっている。しかし、自治体のNPOに対する理解や、NPO施策の効果をいかに図るかについてのコンセンサスはまだ十分に確立されていないのが現状だ。

 こうした認識を背景に、NPOとともに21世紀の地域社会のあり方について議論しようと、千葉県が呼びかけて、19日、20日の2日間、NPO活動推進自治体フォーラムが開催された。会場は、千葉市美浜区のOVTA(財団法人海外職業訓練協会)国際能力開発支援センター。

 1日目に行われた知事・市長セッションには、この大会の実行委員会を構成する自治体の5首長(増田寛也岩手県知事・堂本暁子千葉県知事・石川嘉延静岡県知事・國松善次滋賀県知事・中田宏横浜市長)が参加。

 まず、各首長が地域経営のビジョンや具体的なNPO施策を紹介。それに続いて、地域の課題解決、公共サービスの担い手、コミュニティの再構築などの観点から、地域社会におけるNPOの重要性や、政策形成プロセスにおける県民(市民)参加の有効性、また、それに対して自治体がいかに関わるべきかについて議論が行われた。

 知事・市長セッションの最後には、5名の首長による「共同アピール」を堂本千葉県知事が読み上げ、「NPOとのパートナーシップの推進と自治体改革」、「NPO施策の成果と課題の共有と必要に応じた国への政策提言」、「自治体間のネットワーク構築」の3点について、この大会を契機に施策を展開していくことが発表された。

 2日目は、「よりよい地域づくりのための協働のあり方」、「NPO施策の評価手法」、「NPOの自立化につながる資金提供のしくみ」などの5つの分科会が行われ、それぞれに自治体職員やNPO関係者などが参加。各分科会とも3から4の事例報告を受け、担当者が抱えている課題や悩みについて掘り下げて話し合われるなど、活発な意見や情報交換がなされた。

 大会の最後に行われたクロージングセッションでは、各分科会の報告の後、岩手県、横浜市、豊中市、水俣市、千葉県の5人の職員によるパネルディスカッションが行われ、NPO施策をより効果的に進めていく際の自治体職員の意識改革、自治体の組織改革について意見が交換されるとともに、2日間の議論の成果が確認された。

 最後には、大槻幸一郎・千葉県副知事が、NPOとのパートナーシップを一層推進するために、自治体間の連携の場を設置することなどを盛り込んだ「大会宣言」を行い、フォーラムを閉会した。

 このフォーラムは、来年は、横浜市で開催される。

 1日目、2日目に発表された「共同アピール」と「大会宣言」の全文は以下のとおり。


「NPO活動推進自治体フォーラム 千葉県大会」

共同アピール

 住民ニーズが多様化・高度化する中にあって、個性豊かな地域づくりを進めるためには、これまでの均一性や効率性を重視する中央集権型のシステムでは対応が困難となってきており、住民や地域自ら、自由で自発的な地域づくりを行う、いわゆる地方分権の確立が求められている。

 一方、いわゆるNPO法が施行されて5年が経過し、NPOの地域づくりにおける役割に対する期待も高まり、全国で自治体によるNPO支援やNPOとの協働が大きな潮流(うねり)となっている。

 しかし、自治体には、まだNPO支援やNPOとの協働の意義などを十分に議論できていない面もあり、また、NPO側からも、そうした実態に起因する行政の対応への不満の声がある。

 こうした中、われわれは、NPOを地域づくりの重要なひとつの軸ととらえ、NPOの特性を最大限活かせるよう、NPOに関する周知・啓発をはじめ、職員の意識啓発や行政のシステムの見直しを進めながら、協働の指針や手引きの作成、協働事業の実践など、行政とNPOのパートナーシップを推進してきた。

 その結果、現在、行政とNPOとの対等なパートナーシップが実を結び始めたところであり、その流れを確かな、また、大きなうねりとするために、本日ここに、岩手県・静岡県・滋賀県・横浜市・千葉県が呼びかけ、「NPO活動推進自治体フォーラム 千葉県大会」を開催することとした。

 われわれは、この大会を契機として、今後のNPO施策の展開に向け、以下のとおりアピールする。

  1. 21世紀のよりよい地域社会を目指し、多様化する住民ニーズに合わせ、質の高いサービスを提供するため、自治体職員一人ひとりの意識や組織の縦割りの弊害など行政システムの見直しを行い、NPOとのパートナーシップを一層推進し、ともに考えともに築いていく自治体に改革していく。

  2. 住民やNPOの方々と、NPO施策の具体的な実践における成果や課題を共有し、その後の施策に反映させるとともに、必要に応じてNPO支援税制など自治体が連携して国への政策提言を行っていく。

  3. 国、県、市町村、NPOなど様々な主体の役割分担や協働のあり方など自治体が直面している課題やこれに対するNPO政策ビジョン・戦略などを議論し、自治体が切磋琢磨しながら、地域づくりを進めるため、NPO施策を積極的に推進する自治体間のネットワークを構築していく。

 平成16年10月19日

岩手県知事 増田 寛也

静岡県知事 石川 嘉延

滋賀県知事 國松 善次

横浜市長 中田 宏

千葉県知事 堂本 暁子


大会宣言

 私たちは、この大会を通じて、NPO支援やNPOとの協働などNPO活動を推進することによって新しい地域経営の姿を追求しようとしている自治体が、互いの情報交換や研鑚を行っていくことが必要であることを再認識しました。

 今後、NPOとのパートナーシップを一層推進し、NPOとともに21世紀の地域社会を築くため、自治体間の連携・交流の場を設置し、「地域づくりにおける自治体とNPOの役割分担のあり方」、「協働の成果を住民に伝え、評価を受けるには」など、分科会でのテーマをはじめ、自治体の抱える課題等について引き続き議論していきます。

 そして、来年度横浜市において開催されるNPO活動推進自治体フォーラムにおいてその成果を共有し、自治体が互いに社会サービスの質を高めていきます。

 平成16年10月20日

NPO活動推進自治体フォーラム 千葉県大会

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