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2006年06月23日 10:00

行政 : 京都のNPO、医療通訳研修のDVD発行

 6月12日、NPO法人「多文化共生センター・きょうと」(京都市下京区)は、医療通訳研修DVD「病院での通訳の基礎知識~医療通訳って何だろう~」の販売を開始した。対象としている言語は、英語とポルトガル語。DVDでは、患者が来院して通訳とともに診察や検査を受ける様子をドラマ仕立てで再現している。

 

 日本で暮らす外国人にとって、たとえ日本語による日常会話に苦労していなくても、いざ病気になった時に病状を医師に正確に伝えること、医師の説明を理解することは困難な場合が多い。さらに、病院内では、初診の受付から、投薬、診療費の支払い、入院手続きなど、病気にもかかわらず言葉の壁による苦労がともなう。

 こうした外国人に必要とされるのが医療通訳者。

 しかしながら、ボランティアであれ、有給スタッフであれ、医療通訳者となるには、語学が堪能であることに加えて、基本的な医療知識や日本の医療制度に関する知識が必要とされる。また、患者心理の理解や守秘義務なども求められることから、各地の病院、自治体、NPOでは、医療通訳者養成講座などを開催して人材育成に取り組んでいる。

 NPO法人「多文化共生センター・きょうと」(京都市下京区)は、昨年、中国語の医療通訳について、その必要性や内容を知らせるビデオを作製。このビデオが好評を得たため、今年は、ポルトガル語、英語を対象としたDVD教材「病院での通訳の基礎知識~医療通訳って何だろう~」を作製した。

 6月12日から、各2500円で発売されたこのDVDは、ポルトガル語版、英語版ともに、実際の病院で撮影され、患者が来院して通訳とともに診察や検査を受ける様子をドラマ仕立てで再現。医師や看護師、医療通訳が協力出演し、医療現場における通訳活動の流れ、通訳者の役割・注意点などについて細かく解説している。

 通訳対象となる言語別にDVDを作成したのは、それぞれの文化的な背景などを配慮してシナリオを作成したため。

 「多文化共生センター・きょうと」の担当者は、「医療通訳養成に際して、実際の診察室の様子を見学することは、医療の妨げとなることや患者への配慮などから難しい。しかし、通訳を志す人にとっても、通訳を導入しようとしている病院関係者にとっても、院内、とりわけ診察室での医療通訳者の活動内容を具体的に知ることが大切。そこで、ドラマ仕立てのDVDを作成した。このDVDを活用して、医療通訳者を志す方々、医療従事者の方々が、医療通訳についていっそうの理解を深めていただければ嬉しい。」と語っている。

 「病院での通訳の基礎知識~医療通訳って何だろう~」については、「多文化共生センター・きょうと」のサイト内、下記を参照のこと。

 http://www.tabunka.jp/kyoto/book/video.htm

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