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その他ニュース

2009年05月20日 11:00

その他 : サービスグラント、仕事のスキルで社会貢献

 NPO法人サービスグラント(東京都 代表理事:嵯峨生馬)は、NPO法人化を記念して5月27日に「サービスグラントLOUNGE SPECIAL!!」を東京・六本木にて開催する。現在、参加者を募集中。サービスグラントとは、NPOに、ビジネスパーソンのスキルやノウハウといった(サービス)を、助成(グラント)するもの。2001年にアメリカで始まり、日本では2005年から活動中。

 

 グラント(Grant)とは、一般的に助成金を意味する。日本では政府や地方自治体による資金的支援を「補助金」と呼び、民間の企業や財団によるNPO法人やボランティア団体などへの資金的支援を「助成金」と呼んでいる。
サービスグラントの特徴は、資金を助成するのではなく、ビジネスパーソンやクリエイターが持つビジネスノウハウやクリエイティブスキルを助成(無償提供)する点にある。専門性を活かしたボランティア・社会貢献という仕組みとしては、日本でも普及しつつあるプロボノ(Pro bono)活動に近いと言える。

参考ニュース「CARE、戦略的社会貢献による協働を紹介」
橋本ゆかり氏発表「専門性を生かす社員参加型社会貢献~マルチパートナーシップによる『pro bono work』」
/2009/05/その他-care、戦略的社会貢献による協働を紹介/

サービスグラントの発祥は、アメリカのタップルート・ファウンデーション(Taproot Foundation)というNPO。サービスグラントにより、NPOの認知拡大、ボランティアや寄付者の拡大などをサポートし、NPOがより自立した形で運営できるようにすることを目的としている。活動では、異なる専門性やスキルを持つプロ5~6人で構成されるチームで、Webサイト(ホームページ)やパンフレットなどNPOの広報・宣伝・ファンドレイジング(資金開拓)に用いられるツール制作プロジェクトに取り組み、NPOに不足しているスキルやノウハウを無償で提供している。他にもブランディングやカタログ、支援者データベース、年次報告書、業務改善などプロジェクトの種類は多岐にわたる。2001年の設立以後、サンフランシスコをはじめ、全米6都市に活動を展開。2007年までで、ボランティアとして登録しているメンバーは7000人にも上り、手がけたプロジェクトは500件にも達する。サービスグラントとして提供された時間を金銭換算すると累計で2800万ドル、日本円で約27億円になるという。

日本での活動は2004年の訪米で、タップルート・ファウンデーションの活動を知った嵯峨生馬氏(現NPO法人サービスグラント代表理事)により、2005年にスタート。任意団体「サービスグラントTokyo」を立ち上げ、これまでに様々な分野で活躍する20団体のWebサイトやパンフレットなどを制作。ボランティアの登録メンバーも年々増加し、現在は190人。

サービスグラントを受けた団体からの高い満足度を誇ると共に、専門家からの評価も高い。2008年にシーズが開催したファンドレイジングセミナー2008第2回「ファンドレイジングに使えるホームページをつくろう!」でも、講師の株式会社デジタルフォレスト杉山雅春氏から優れたNPOのWebサイト事例として、サービスグラントで制作されたNPO法人フローレンス( http://www.florence.or.jp/ )とNPO法人畑の教室( http://www.hatakenokyoshitsu.org/ )両団体のWebサイトが紹介されている。活動実績はタップルート・ファウンデーションにも認められ、運営ノウハウの提供を受けるなど、協力関係を築いている。

これまでは任意団体として、活動してきたが、実績と経験を活かす形で、活動基盤を整備し、サービスグラントのポジティブな活動の輪を拡げることを目指して、5月にNPO法人化を果たした。当面、活動は東京中心だが、将来的には大阪や福岡、札幌などへの展開も考えているとのこと。

NPO法人化記念イベントとして、5月27日には「サービスグラントLOUNGE SPECIAL!!」を東京・六本木のMUJI studioにて開催。ファッションジャーナリストの生駒芳子氏やオウケイウェイブ株式会社代表取締役社長の兼元謙任氏、株式会社アークウェブ取締役の中野宗氏ら、サービスグラント理事5名によるトークライブなどが行われる。定員は150人で、参加費は500円(アースデイマネー利用可)。当日参加も可能だが、事前申し込みを推奨。名前/参加人数/サービスグラントへの意見や質問、メッセージなどを添え、メールで下記事務局まで申し込み。
詳細は案内ページ( http://svgt.jp/event.php?id=10 )を参照。

嵯峨氏は「サービスグラントは、仕事のスキルをそのまま生かせる社会貢献の形。オフィスワーカーやクリエイターが、週5時間、仕事と両立しながら参加できるプログラムです。27日のLOUNGEでは、いろいろな参加者やNPOの方が集いますので、ぜひどうぞお立ち寄りください。」と呼びかけている。

申し込み・問い合わせはNPO法人サービスグラントまで。
電話: 03-6419-4021 メール: info@svgt.jp

NPO法人サービスグラントのホームページは下記。サービスグラントの仕組みやこれまでの実績が分かりやすく紹介され、オンラインでのボランティア登録も可能。
http://svgt.jp/

米国、タップルート・ファウンデーションのホームページ(英語)は下記。ちなみに名称中のtaprootとは日本語で「植物の主根」を意味する。社会に根を張り、NPOへ栄養(スキルやノウハウ)を届ける主根のような組織でありたいとの願いが込められているとのこと。英語であるが、資料が豊富。

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