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その他ニュース

2009年06月19日 20:00

その他 : 環境教育推進法改正に向けて、NPOが要望

6月10日、環境NPO関係者らが呼びかけ人となり、東京・永田町にて「環境教育推進法の改正に係る意見交換会」が開催された。環境NGO/NPOや学校教育・社会教育関係者らが出席し、改正案の説明やNPO側からの要望などが行われた。

「環境の保全の意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律(環境教育推進法)」は、平成15年(2003年)に成立・施行された法律。環境保全活動を推進するための基本理念を定めるとともに、国、地方公共団体、国民、NPO、企業など各層の責務を明らかにすることを目的としている。そのため、国による基本方針策定が義務付けられ、一部には「人材認定等事業」など具体的な記述があるものの、全体として努力規定・訓示規定が多かった。
また、環境教育推進法の制定過程では、一部NPOなどから「民間の活力を不当に制限する恐れがある」との指摘もあった。法の中では、環境保全・環境教育活動への土地・建物提供の促進や税制・財政上の必要な措置が求められているのにもかかわらず、施行後の対応が不十分であった面もある。

参考ニュース 「国、法制定で環境教育推進」(2003年8月23日)
/2003/08/行政-国、法制定で環境教育推進/

環境教育推進法は、附則で施行後5年を目途にした見直しが規定されており、今回の改正への動きはこの規定に沿ったもの。
与党内では、改正に向けた議論が進んでおり、4月21日には「自民党 環境部会・環境教育小委員会合同会議」「公明党 環境保全活動・環境教育に関するPT・環境部会合同会議」にて、改正に向けた考え方や骨子案などが了承されていた。

こうした動きを受けて、今回の「環境教育推進法の改正に係る意見交換会(以下、意見交換会)」の開催を呼びかけたのは、以下の8名。
NPO法人 環境文明二十一 共同代表:藤村 コノヱ、加藤 三郎
財団法人 日本自然保護協会 理事:村杉 幸子
オーフス条約を日本で実現するネットワーク 事務局長:中下 裕子
東京学芸大学 名誉教授:小澤 紀美子
立教大学 教授:阿部 治
財団法人 地球・人間環境フォーラム 専務理事:平野 喬
財団法人 日本生態系協会 会長:池谷奉文

意見交換会は、この機会に環境教育推進法を持続可能な社会づくりに役立つ、より実効性ある法律に改正するため、6月10日に東京・永田町の衆議院第一議員会館会議室にて開催された。
意見交換会では、まず呼びかけ人であるNPO法人環境文明21共同代表の加藤三郎氏が「環境教育推進法は6年前に議員と市民が一緒になって成立した。社会にも大きな変化を与えたと思う。今回の改正も国会議員とNPO・市民で一緒に取り組み、今国会で改正していただきたい。」と挨拶した。
続いて、自民党衆議院議員の愛知和男氏が改正案の骨子案などを説明。
・法律名称の改正や法目的への「協働取組の推進」の追加
・協働取組推進のための協定制度の導入
・地方自治体による行動計画や環境教育推進地域協議会の規定追加
・学校教育における環境教育支援の詳細化
・環境教育等支援法人の指定
・公共サービスへの民間団体参入機会の増進
・事業型環境NPOの活動支援
などの具体的な改正項目が解説された。


(意見交換会の模様 愛知議員による改正案説明 6/10)

これに対し、呼びかけ人やNPO側からの要望・意見が発表された。
呼びかけ人でもあるNPO法人環境文明21共同代表の藤村コノヱ氏は、「与党案に追加していただきたいこと」として以下の4点を要望。
・(基本理念)対等な立場での協働には、NPOの組織基盤強化が不可欠なため、「資金面では税・税制的支援、政治・社会面では政策形成への参加の機会の保障、『対等』を保障する仕組みの導入」すること。
・(環境教育等支援法人)業務内容が行政の下請け的内容で、NPOが持つ公共サービスの担い手という面が強調され、政策提言による社会変革の担う面が欠落しているので、「業務内容に、調査研究、政策提言などの要素を加えること。」
・持続可能な社会をつくるには協働が不可欠であるので、「行政の環境政策形成への市民参加、政策提言型NPOの参加を保障する規定を設けること。」
・(民間団体への公共サービスの参入機会の増大)支援の対象がサービス提供型NPOに限定されているとし、「公共サービスの考え方に政策提言活動を入れるなど、政策提言型NPOの活動を支援する施策」を盛り込むこと。例えば、現在大学へ配分されている研究費の一定額をNPOへ配分するなど。


(意見交換会の模様 藤村コノヱ氏による要望説明 6/10)

同じく呼びかけ人、東京学芸大学名誉教授の小澤紀美子氏は、日本学術会議 環境学委員会 環境思想・環境教育分科会が平成20年(2008年)8月28日に発表した「提言 学校教育を中心とした環境教育の充実に向けて」などに触れつつ、学校教育での「環境科」創設を提案、コーディネーターの重要性などを指摘した。

会場の参加者からは、「環境教育推進法の制定で環境教育活動の幅が広がったが、地域の教育行政側の窓口を一本化してほしい」との意見や、「現在は、学校や教師によって、環境教育を受けられる生徒と受けられない生徒がでてしまう。」との指摘もあった。

意見交換会には、自民党衆議院議員鈴木恒夫氏・社民党衆議院議員菅野哲雄氏・民主党参議院議員岡崎トミ子氏・公明党衆議院議員江田康幸氏・公明党衆議院議員田端正廣氏・民主党参議院議員広中和歌子氏・自民党衆議院議員北川知克氏ら多数の国会議員が出席。多くの議員から、NGO/NPOの活動に対する高い評価や、今後の立法への参加に対する期待に関するコメントがあった。

最後に、呼びかけ人らから、「ぜひ、今国会での改正実現を」との要望が行われ、終了した。
NPO側の提案や要望が盛り込まれていくか、今後の動きに注目していきたい。

日本学術会議 環境学委員会 環境思想・環境教育分科会の提言「学校教育を中心とした環境教育の充実に向けて」は下記PDFファイルを参照。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-20-t62-13.pdf

環境教育推進法について積極的な提言を行っているNPO法人環境文明21のホームページは下記。改正に向けた要望書なども掲載されている。
http://www.neting.or.jp/eco/kanbun/

※本ニュースの取材・編集には三井物産環境基金から助成を頂いています。
http://www.mitsui.co.jp/csr/fund/index.html

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