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その他ニュース

2010年03月15日 20:30

その他 : 一般社団・財団法人、1年で約3000法人設立

シーズが行った法務省への情報開示請求により、一般社団・財団法人の2009年11月分の新設数が明らかになった。開示された情報によると、一般社団法人の新設数は210法人、一般財団法人の新設数は27法人。前月(10月)に比べ、一般社団法人・一般財団法人共にやや減少。これにより、新公益法人制度施行後、1年間の設立数は計2952法人と判明した。

今回明らかになったのは、新公益法人制度が施行され、12ヶ月目となる2009年11月分の一般社団・財団法人の登記状況を示す「平成21年登記統計集計結果表(商業法人登記等結果表)」の「一般社団法人(11月分)」と「一般財団法人(11月分)」。

設立、従たる事務所設置、事務所の移転、解散、清算人に関する登記、登記事項の変更,消滅,廃止、登記事項の更正、登記の抹消、その他の全9つの区分の登記数が記載されている。ここでの「設立」が任意団体などが新たに一般社団・財団法人を設立した新設数に相当する。

これによると、一般社団法人の新設数は210法人であった。一方で解散数も81法人存在した。一般財団法人の新設数は27法人であった。一方で解散数も21法人存在した。

前月と比較した結果及び累計新設数は以下の通り。
2008年12月/2009年1月/2月/3月/4月/5月/6月/7月/8月/9月/10月/11月/累計

一般社団法人:243法人/162法人/180法人/202法人/369法人/162法人/217法人/222法人/162法人/165法人/249法人/210法人(16%の減少)/2543法人

一般財団法人:45法人/42法人/25法人/19法人/63法人/21法人/36法人/35法人/21法人/37法人/38法人/27法人(29%の減少)/409法人

今回は、一般社団法人と一般財団法人共にやや減少となった。一般社団法人の解散数が、前月に引き続き81法人と高水準だったのと同様に、一般財団法人の解散数も多く、純増が6法人にとどまった。

参考ニュース「10月の一般社団法人設立数は249件」(2010/02/15)
/2010/02/その他-10月の一般社団法人設立数は249件/

※1年間分の一般社団・財団法人設立数データを、エクセルファイルにて提供します。
ダウンロードはこちら→
https://www.npoweb.jp/pdf/General_Incorporated_Associations_and_Foundations_200911.xls

●新公益法人制度の1年【一般社団・財団法人】
一般社団法人の累計設立数は制度創設後5ヵ月で大台の1000法人を超え、半年強で1535法人、9ヵ月で1919法人となっている。10ヶ月となる先月分で、2000件を突破した。最終的に新制度施行後の1年間(2008年12月~2009年11月)で、一般社団法人が2543法人、一般財団法人が409法人設立。合計2952法人の一般社団・財団法人が誕生したことになる。

NPO法人制度の創設当初と比較すると、やや早いペースで法人設立が進んだ。NPO法人には認証期間が約4ヶ月あることも考慮して、1年4ヶ月経過時の数値と比較しても、約1.5倍の法人が誕生している。

NPO法人設立数(認証数):1005法人(1年間)/1724法人(1年4ヶ月)
一般社団法人(登記数):2543法人(1年間)

一方で、一般財団法人は基本財産が300万円以上必要なことが影響したのか、一般社団法人の約6分の1にとどまっている。

一般社団法人の毎月の新設数はNPO法人と大差はなく、200法人前後で推移。一般財団法人については、新設数は20~30法人で推移している。

現状を概算でまとめると、日本では、毎月、特定非営利活動法人(NPO法人)が200法人前後、一般社団法人が同じく200法人前後、一般財団法人が20~30法人前後、設立されているようだ。

従来は設立に主務官庁の許可が必要であった社団法人・財団法人に関する制度(公益法人制度)は、準則主義により、公証人による定款認証と登記所での登記だけで簡単に法人格を取得できる「一般社団法人」及び「一般財団法人」と、第三者機関の公益認定等委員会などによる公益性の認定を受けた「公益社団法人」及び「公益財団法人」からなる制度(新公益法人制度)へと改革された。

旧中間法人法に基づき設立された有限責任中間法人は2008年12月1日に一般社団法人へ自動的に移行した。旧有限責任中間法人は「一般社団法人」という言葉を含む名称へ定款を変更し、そのことを登記しなければならないとされている。しかし、登記統計としては「登記事項の変更,消滅,廃止」としてひとくくりにされるため、どのくらいの旧中間法人が名称変更したか把握することができない。

法務省によると、現段階で「一般社団法人」という名称の法人がいくつ存在するか把握するのは困難とのこと。解散数にも、これら旧中間法人から移行した一般社団法人が含まれていると考えられ、一般社団法人数の定量的把握を困難にしている。

2009年12月1日をもって、従来の無限責任中間法人は一般社団法人への移行期間が終了し、この日までに移行されていない場合解散されたとみなされる(みなし解散)。すなわち12月1日以降は、「無限責任中間法人」という法人形態は存在しない。

従来の有限責任中間法人においても、「一般社団法人」を含む法人名称への定款変更と登記が義務付けられている。多くの団体の変更期限は既に経過したと思われ、「有限責任中間法人」名称の法人は、ほとんど存在しなくなる。

新公益法人制度施行に伴う、無限・有限責任中間法人の移行については、法務省内、下記ページを参照。
「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の施行に伴う中間法人法の廃止について」
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji124.html

シーズは今後も一連の公益法人制度改革が市民活動へ与える影響を評価し、特定非営利活動促進法(NPO法)の改正や認定NPO法人制度の改善につなげるため、一般社団・財団法人の設立数などを情報開示請求により入手し、継続的に調査していく方針。

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