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その他ニュース

2010年11月19日 12:00

その他 : 「新しい公共」推進会議、寄付税制・予算の提案

11月12日、政府の「新しい公共」推進会議は、『政府の取組に対する「新しい公共」推進会議からの提案』をまとめ、発表した。税制や予算など政府の新しい公共に関する取り組みに対して、推進会議としての提案をまとめたもの。税額控除方式導入や認定NPO法人制度改正など寄付税制の速やかな実現を求めている。

「新しい公共」推進会議は、今年1月から6月に開催され、「新しい公共宣言」をまとめた「新しい公共」円卓会議の後継となる組織。後継組織の設置は、新しい公共宣言でも述べられており、推進会議がこれを担う。

参考ニュース「「新しい公共」宣言公表、鳩山首相が署名」(2010/06/14)
/2010/06/その他-「新しい公共」宣言公表、鳩山首相が署/

円卓会議がまとめた提案や政府側の取り組みなどについて、フォローを行うことを目的に設置された。円卓会議同様に、首相の私的懇談会という位置付けだが、首相はじめ内閣官房長官や内閣府「新しい公共」担当大臣ら政府関係者が出席する。

メンバーはNPO関係者を中心にした20名。円卓会議と比較すると、NPO関係者が大幅に増加した。円卓会議のメンバーでは、金子郁容氏や佐野章二氏、寺脇研氏らが引き続き参加しているが、その他の委員は新たに就任した。座長には円卓会議に引き続き、金子郁容氏が就任している。

10月27日に初会合を開催し、当面の検討課題として、平成23年度の税制改正と予算編成をテーマとすることとなっていた。

参考ニュース「「新しい公共」推進会議が初会合、税制も議論へ」(2010/10/28)
/2010/10/その他-「新しい公共」推進会議が初会合、税制/

推進会議はその後、11月11日に第2回目となる会合を開催。税制と予算について、政府に向けた提案を取りまとめるための議論を行った。

第2回会合でも、第1回同様に、寄付税制の実現について積極的な委員が多数を占め、各委員は具体的な要件についての要望や早期の実現を求める厳しい意見なども相次いだ。黒田・早瀬・山口委員からは、連名で税制や予算に対する詳細な意見書も提出された。

当日のこうした意見も受けながら、最終的に一任を受けた金子郁容座長が、今回の提案をとりまとめを行った。

公表された提案では、税制と予算について、推進会議からの要望が述べられている。税制部分では、税額控除の導入や新しいパブリック・サポート・テストの導入、各種特例の延長、情報開示の徹底、地域主導の税制の導入、「仮認定」制度の導入、信託を活用した寄付の促進などが具体的に盛り込まれている。

予算部分では、「原則1:担い手の自立を支援する」、「原則2:多様な担い手の参画を促進する」、「原則3:担い手からの企画、提案を活かす」の3つの原則を提案している。

今回まとめられた『政府の取組に対する「新しい公共」推進会議からの提案』は下記PDFファイルを参照。
http://www5.cao.go.jp/npc/pdf/suishinkaigi-teian.pdf

「『新しい公共』推進会議」については、内閣府サイト内、下記ページを参照。会議資料の入手や会議動画の閲覧が可能。
http://www5.cao.go.jp/npc/suishin.html

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平成22年11月12日 「新しい公共」推進会議

政府の取組に対する「新しい公共」推進会議からの提案

■基本的考え方
・ 「新しい公共」円卓会議が提示した「新しい公共」宣言を具体化し、その提案を着実に実行していくことが重要。本推進会議は、政府が「新しい公共」に係る取組を強力に押し進め、「支え合いと活気のある社会」の実現に向けて最大限の取組を行うことを要望する。
・ 政府は、基盤整備や制度的「障壁」の除去・緩和を重点課題として取り組むべき。
・ 「新しい公共」宣言が表明した考え方のうち、次のポイントが基本であると考える。

◇1 「新しい公共」の実現に向けて、国民一人ひとりが主役である。

◇2 NPOや社会的課題を解決するためにビジネスの手法を適用して活動する事業体は、伝統的な地域組織やボランタリーな組織とともに、「社会的リターン」によって社会に多様性をもたらしている「新しい公共」の重要な担い手である。

◇3 企業もまた、社会から受け入れられることで市場を通して利益をあげるとともに、持続可能な社会の構築に貢献する「新しい公共」の重要な担い手である。

◇4 「新しい公共」を実現するためには、公共への「政府」の関わり方、「政府」と「国民」の関係のあり方を大胆に見直すことが必要である。これまで政府が独占してきた領域を「新しい公共」に開き、そのことで国民の選択肢を増やすことが必要である。国民がその意思を持つとともに、政府が「国民が決める社会」の構築に向けて具体的な方策をとることが重要である。

◇5 「新しい公共」によって「支え合いと活気のある」社会が出現すれば、ソーシャルキャピタルの高い、つまり、相互信頼が高く社会コストが低い、住民の幸せ度が高いコミュニティが形成されるであろう。さらに、つながりの中で新しい発想による社会のイノベーションが起こり、「新しい成長」が可能となるであろう。

■寄附税制見直しの早期実現等
寄附税制の見直しは、寄附を通じて多様な主体が「新しい公共」に当事者として参画するための基盤となる。また、それは、「新しい公共」の基本理念である「官が独占してきた権力やリソースを「新しい公共」に開くことで国民により多くの選択肢を提供する」ための効果的、かつ、象徴的な方策である。寄附税制の見直しは、国民が必要と考える分野に資金を配分することであるから、「国民による事業仕分け」という意味合いもある。寄附金の税額控除を通じて、「国民が決める社会」を構築するとの視点に立って、実施時期を明示し早期の実現に取り組むべき。

①税額控除制度の導入
認定NPO法人について、所得控除との選択制で税額控除方式を導入し、税額控除の割合は寄附金の50%(所得税額の25%を上限)とする。公益社団・財団法人、学校法人、社会福祉法人等についても、認定NPO法人と同じような税額控除方式を導入する。平成23年1月から所得税の税額控除を適用する。

②認定NPO法人のPST(パブリック・サポート・テスト)基準の見直し
3,000円以上の寄附者が100名以上で判定できる基準を新たに導入し、これまでのPST基準(経常収入に占める寄附等の割合が1/5以上)との選択制とする。また、これまでのPSTの基準値を1/5とする特例を恒久化するとともに、小規模法人の特例等についても引き続き措置する。平成23年度税制改正において実現する。

③情報開示の徹底
税制優遇を受ける認定NPO法人等が市民の信頼を得るとともに、市民が寄附の対象となる団体を選択するための情報が提供されることが重要である。このため、寄附税制の見直しと併せて認定NPO法人等の情報開示の徹底のための環境整備を行う。特に、公開資料はインターネットでの閲覧・謄写を可能にすべきである。

④地域主導の税制の仕組み
地方公共団体が個人住民税の寄附金税額控除の対象として条例に基づき独自に指定したNPO法人については、PST要件等を求めないこととする。平成23年度税制改正において実現する。

⑤地方公共団体が決定する仕組みの導入(いわゆる「仮認定」制度や事後チェック)
NPO法人のスタートアップを支援するため、PSTを満たさなくても寄附優遇を受けられる「仮認定」の仕組みを導入する。なお、制度の乱用防止のため、「仮認定」を受けながら「本認定」を受けなかった場合には、一定期間、再度の「仮認定」の申請ができないこととするなどの措置をとる。NPOに対する「仮認定」は、「国民に新しい選択肢を提供」し、「新しい公共」の担い手が育つ社会を促進することにとって不可欠であり、早期に実現すべき。
また、認定NPO法人となるための間口を広げる中で、法人の質を維持し市民からの信頼を確保するため、認定が取り消された場合における事後的な是正措置を講じる。認定事務について、NPO法人と身近に接し、その活動の実態を的確に把握できるといった点を踏まえ、地方公共団体が行う仕組みを作る。

⑥その他
認定NPO法人は、収益事業以外に支出した場合には、収益事業の所得の50%(または200万円)までを損金算入できるようにする。
その他、市民が公益活動に参画する「市民公益活動」を促進する環境を整える方策として、たとえば、認定NPO法人等に対する寄附を目的とする信託について、寄附金控除の適用等の税制措置を講じる。

■予算
「新しい公共」に関連する予算については、上記の「基本的考え方」に則った支援に重点化するとともに、併せて規制・制度改革に積極的に取り組むことが重要である。
具体的には、新しい公共を真に支える予算とするため、以下の3つの原則に沿った予算とするとともに、執行段階においてもこうした観点からフォローアップする必要がある。国はもとより、地方公共団体にも「新しい公共」の考え方が浸透するよう、具体的な方策を講じることが必要である。

原則1 担い手の自立を支援する
・ 政府の取組は、担い手が財政に過度に依存することなく、資金面、活動面からの自立を促す基盤整備に重点を置く。

原則2 多様な担い手の参画を促進する
・ 財政支援に当たって、関連する規制・制度の改革や府省の縦割りを排除した連携・調整を積極的に行い、多様な担い手が参入・協働できる仕組みとする。

原則3 担い手からの企画、提案を活かす
・ 国及び地方公共団体の予算編成、予算執行等のプロセスを公開し、担い手による創意工夫に富んだ企画、提案等を取り入れ、運用できる仕組みとする。

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