シーズの顔

丁理恵（ていりえ）プログラム・ディレクター

NPO法人会計基準協議会（以下協議会）の事務局を担い、NPO法人会計基準の策定（2010年７月20日実現）、そして現在、その普及に取り組んでいます。
これまでNPO法人には、会計報告をするのに統一した基準がなく、それぞれがばらばらの方法で公表していました。資金がどのように使われているかなど、外から見ても実態がつかみにくかったことから、会計基準を設けて、活動の透明性・信頼性を高めようと、全国のNPO支援センターが協力し、協議会を発足。2009年3月31日に、プロジェクトがスタートしました。
NPO法人とその支援者、会計専門家、学識経験者など、のべ3000人以上の声を聞きながら議論を重ね、１年４ヶ月をかけて、ようやく完成しました。
今は、それを普及するために、制度を整えたり、各地で学習会を行うなどの活動を行っています。
今回、NPO法に、NPO法人会計基準を盛りこめたのはとても大きな事です。
NPO法人にとっては情報公開が命です。そのための会計報告をスムーズに、市民にとってもわかりやすいものに変えていけるように手助けし、その結果、NPO法人が信頼性を高め、伸びやかに活動できるようにするのが、私のミッションです。
震災後、NPOが行う被災地・被災者への支援活動が注目され、多額の寄付が多くのNPO,に集まっているように見えますが、実はお金が集まっているのは、目立つところだけという事実もあります。
社会のためにがんばって活動しているNPOがたくさんあっても、そうしたところが、活動に見合う支援を得て、充分活躍できるようにはまだなっていません。
活動の実態を表した会計報告をすることによって、寄付者が寄付先の選択をしやすくなれば、自分のお金、思いがもっと、活かされることになります。
自分が托したお金がこんなふうに使われ、これだけ役に立った、というのが見えれば、お金を出す方もうれしくなりますよね。
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私は、今の仕事をしていくにあたり、社会の中で役に立ちたい人、助けられたい人がもっともっとつながりやすくなり、そうした温かな気持ちが循環することで、より良い社会が成り立つようになればいいなと思っています。
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