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NPO法改正 & 新寄付税制

2011年07月20日 10:00

NPOの寄付集めを革新!3k×100を活かしきる、ソーシャルメディアの活用術ーイケダハヤト氏インタビュー


 
新しい認定NPO制度「3k×100」により、寄付集めのありかたは、思うよりも早く大きく変わる可能性が出てきました。
特に、インターネット上のソーシャルネットワークを用いて、どうやってひとりでも多くの人に応援してもらうのかが、NPOにとっての課題となりそうです。
あたらしい時代の寄付集めの、アイデアのタネがたくさん詰まったお話を、ソーシャルメディアマーケティングの専門家であるイケダハヤトさんにしていただきました。
 

ソーシャルメディアはひとびとの善意を引き出す強い味方

―池田さんはこれまでプロボノとしてNPO、NGOに関わってきたそうですが・・・。

大学卒業後、もともとソーシャルメディアのコンサル会社にて、企業向けのコンサル業務を行っていましたが、一年後に独立しました。それ以来、NPOがtwitterやfacebookなどのソーシャルメディアを通じて人びとの賛同や寄付を得られるよう、マーケティングやPRなどの支援活動を行っています。
具体的には、エイズ孤児支援のNGO「PLAS」と一年半ほど一緒にプロボノとして活動し、ソーシャルメディアマーケティングを担当しています。今後は、普段ソーシャルメディアに触れない人びと、たとえば年齢層の高い人たちや、これからオンラインでNPOの情報発信を始めようと思っている人たちに向け、「を使えば、こういう事ができるんですよ」と伝えてゆく機会を増やしてゆきたいと考えています。

ー今の日本における、NPO、NGOのソーシャルメディアの活用度合いはどの程度なのでしょうか。

実際に活用できているNPO団体は、4万あるうちの数%でしょうね。僕が関わっているPLASは、その中でもかなり積極的にソーシャルメディアを活用しています。
具体的な成功事例としては、twitterでのキャンペーン「1tweet , 1SMILE」(※1)があります。これは、エイズ孤児についての啓発キャンペーンで、RTを促す、ハッシュタグ付きでつぶやいてもらうだけ、というアクションとしてはシンプルなものだったのですが、結果、一週間で6000ハッシュタグツイートを達成することができました。これはNPOのSNSを使ったキャンペーンとしてはかなり先進的だったと思います。

もし、企業でこれと同じことやろうとしたら、予算がすごくかかりますよね。その点、NPOの場合、人びとの善意がパワーの源になります。人びとの善意から、企業が実施する場合にかかる数百万円のコストに見合うパワーを引き出せるのは、すごく画期的です。
もちろん、メンバー全員がtwitterアカウントを持っていて、代表はもちろん、みな、それぞれ活動にかける思いを発信しています。

ソーシャルメディアの使い方はやはり、本質的には個の情報発信が主だと思います。メンバーたちが熱い思いを語ってこそ、ソーシャルメディアの長所が活かせるので。個々人が思いの発信のために活用するというのが、現時点でのベストな使い方ではないでしょうか。
やはり、個でうまくソーシャルメディアを活用しているのは、若手のNPOの特徴ですね。若い人達が、自主的にアイデンティティを持って発信することを当たり前に行っている。古いNPO、NGOはやはり、その点では遅れを取っていると思います。

価値観の発信が応援を生む

ー公式アカウントを持っているNPOは多いと思いますが、公式アカウントって本当のところ、果たして意味があるのでしょうか?

公式アカウントは、やっぱり読まれづらいですよね(笑)公式の情報は、メールマガジンくらいの位置づけにしたほうがいいと思います。
メルマガってよっぽどその団体が好きでない限り取らないし読まないじゃないですか。それよりは、個人のアカウントでしっかりメッセージや思いを発信したほうが、伝わりやすいと思います。

ー具体的にはどんな内容を発信したらよいのでしょうか?

Twitterやfacebookで、代表の方の、「価値観」を発信すること、これはソーシャルメディア特有のポイントですね。
NPOの代表やメンバーが、エッジの聞いた考え方だったり、役に立つ情報を意識的に発信してゆく。それを意識的にやらないとたぶんうまく広がらないと思うんで。
だけど、難しく考えすぎず、思うがままに、自分の価値観を発信することが重要だと思います。「私たちはこんな団体です」、というような表向きな薄っぺらいことを発信するより、「私たちはなんでそれをやろうとしていて、どんな世界を作りたいのか」を、ナチュラルに、青臭く発信してゆくのが一番いいのではないかな、と。
設立当初の思いを語ることで共感が高まり、応援したくなる。ソーシャルメディアって、発信したぶんの気持ちが跳ね返ってくる場所だと思います。

ー個人の発信とは別に、キャンペーンをやる際に、また必要なことってなんですか?

それはまた普段のオペレーションとは全然違って、企画を建て、回してゆく企画屋が必要なんですね。めちゃくちゃうまいと思ったのが、アメリカの「tweetsgiving」キャンペーン。
Epicthanks http://epicthanks.org
という団体がやったキャンペーンなのですが、サンクスギビングの日に、ハッシュタグ付きで「#tweetsgiving」で感謝の言葉をつぶやいてね、とtwitter上で呼びかけたんです。「お母さんありがとう #tweetsgiving」とか。
そうすると、「tweetsgiving」という単語自体がバズワードになって、みんな、なんだろう?と思って調べたら、Epicthanksのキャンペーンサイトにたどり着いて、「よかったら寄付してね!で、寄付したらその事をまたつぶやいて、世の中にハッピーを広げてね!」という仕組みなんです。

—文脈的にはちょっと突飛な感じがしますが(笑)

そうですね(笑)ですが、2日間で100万くらいサクっと集まったんです。やりかた自体はめちゃくちゃシンプルで、WEBサイトに誘導しているだけなんですけど、みんなが持っている、サンクスギビングの習慣という文脈に乗っかって、twitterをうまく使った例ですね。
日本だったら、たとえば、あけおめ!とかに転用できますよね。また「父の日」「母の日」なども、子供系のNPOだったら、その日に世界の子どもを救いましょうみたいなのをやれば、うまく行くかも・・・。

ー「子供の日」もありますよね笑

NPOの寄付集めキャンペーンを見ていて思うのは、お金をかけないでできることってなかなか難しい。その点、企業とNPOのタイアップ的なところには活路が見いだせますね。企業のCSR活動とか。予算がついて、社会的なインパクトが出せるって状況が、見込みがあってできることなので、NPO単体でやるよりは現実的なのかな。

ガリバーのタッグプロジェクトは、成功した良い事例ですよね。
http://www.bla.bo/c/glv_tag/
(※)「PLAS」は、エイズ孤児支援に取り組む国際協力NGO。2010年の6月11日のサッカーワールドカップ南アフリカ大会開幕に合わせ、「世界エイズ孤児デーキャンペーン2010 こどもたちのえがおに未来を。」 の一環として6月10日(木)~6月16日(水)の1週間、ツイッター上での啓発キャンペーン「1 tweet , 1 SMILE」を実施。
エイズ孤児についての知識をより多くの人に広げてゆくことを目的とし、ワールドカップ開催期間中の1週間に、プラス代表門田( @Rui_Plas )が発信するツイートをRT、または#May7 を付けてつぶやくことで全世界で一日に増えるエイズ孤児とほぼ同数である6000のツイートを期間中に達成することを目指しました。

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