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制度ニュース

2020年04月09日 11:35

【第2次要望提出】新型コロナ対応NPO法人等支援要望書

2020年4月9日、シーズは超党派NPO議員連盟に対して、「新型コロナウイルス感染症対応に係るNPO法人の支援に関する要望書【第二次】」を提出するとともに、NPO議連役員有志によるオンラインヒアリングに代表理事関口宏聡が参加しました。本要望は、3月5日に内閣府共助社会づくり推進担当へ提出した第一次要望に続くもので、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大と経済的社会的影響の深刻化、4月7日の「緊急事態宣言」等を受けて、NPO法人等でも事業継続や団体存続に危機的な状況となっていることや、様々なNPO法人が現場で支援に尽力していることを踏まえ、税制・財政・金融等の各面での支援やNPO法等のより一層の弾力的運用などを求めるものです。

なお、第二次要望に関しては、とりまとめ過程の4月7日に政府による「緊急経済対策」等の発表があったため、9日段階で実現に至っている、実現見込みのものもありますが、それらに対する追加要望等や参考情報と合わせて、まとめてあります。

オンラインヒアリングには、NPO議連から幹事長の阿部俊子衆議院議員と事務局長の岸本周平衆議院議員が出席、NPO側からはシーズのほか、岡山NPOセンター/新公益連盟/全国フードバンク推進協議会/日本ケアラー連盟/国際協力NGOセンターが参加し、各団体から現状報告や要望等を行ったのち、質疑応答や意見交換を行いました。完全オンラインのヒアリングでも説明や質疑応答に全く問題はなく、状況は日々刻々と変化することも踏まえ、今後も継続的・定期的にこうした場を設ける方向となりました。

シーズでは、新型コロナウイルス感染症の状況等も踏まえながら、引き続き、臨機応変に事態に対応し政策提言活動を展開してまいります。引き続き、ご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。

【主な要望事項と結果(随時更新中)】
●1.税制支援
・震災時同様の「指定寄付金」指定や寄付金控除の拡充、企業向け支援税制の適用を
●2.財政支援
・企業向け給付金制度や補助金等はNPO法人等にも適用、補助率引上げや対象拡充を
・自治体への交付金や基金等の使途としてNPO法人等による事業や支援活動も対象に
・東日本大震災・熊本地震等や台風・豪雨等との二重三重被害への手厚い支援を
●3.金融支援
・NPO法人等が利用可能な既存融資制度の周知や手続・要件の大幅緩和を
●4.相談支援・人材支援
・NPO法人等の支援策を相談できるワンストップ専門窓口設置、休業人材の活動促進
●5.事務負担等軽減
・事業報告書等の提出期限特例延長、総会・理事会のオンライン開催等の一層の推進

【要望書(PDF)はこちら】
20200409新型コロナ対応支援第二次要望書(NPO議連向け)

【要望内容(詳細)】
●1.税制支援
(1)リーマンショック時を超える経済活動の落ち込みを受けて、今後、NPO法人等への寄付等の大幅減少が見込まれる。こうした状況下での企業や個人からの寄付を税制面から支援するため、新型コロナ対応特例寄付税制として東日本大震災時と同様に支援・助成活動等を行う認定NPO法人・公益法人等を対象とした「指定寄付金制度(※)」の指定を(現行の指定寄付金制度適用のみなら、財務大臣告示だけで可)
さらに、東日本大震災時同様に、個人の寄付金控除上限額の引き上げ(40%→80%)をはじめ、税額控除率引き上げや繰越控除の導入など寄付税制の大胆な拡充を
※指定寄付金指定により企業からの寄付金は「全額損金算入可能」になる。
《参考》財務省「東日本大震災の被災者支援活動を行う認定特定非営利活動法人等(認定NPO法人等)が募集する寄附金の指定」
https://www.mof.go.jp/tax_policy/230427npo-shiteikifukin.htm

(2)食料品やマスク・消毒用アルコール等の消耗品をはじめ、企業等からの支援活動に必要な資機材等の現物寄付・寄贈を促進するため、本件が災害等に該当することを明確化し、寄付した物品・資機材等は「全額損金算入」可能である旨を周知
⇒3月30日付、国税庁発表のFAQ及び国会質疑にて、一定の明確化
【追加要望】国税庁新型コロナFAQで食料品だけでなく消耗品等も対象となる旨を追記
《参考》国税庁FAQ「問.《企業が生活困窮者等に自社製品等を提供した場合の取扱い》」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/faq.pdf

(3)企業向けの「納税期限延長・猶予」や「固定資産税等の減免」等はNPO法人等にも漏れなく適用を
⇒4月7日付、緊急経済対策で「納税猶予・消費税届出の特例」や「固定資産税等の軽減」、「テレワーク設備投資税制」等はNPO法人等も対象に
《参考》経済産業省「緊急経済対策における税制上の措置(経済産業関係)」
https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2020/hosei/pdf/hosei_zeisei.pdf
《参考》自民党・公明党「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置」
https://jimin.jp-east-2.storage.api.nifcloud.com/pdf/policy_topics/gyoukaku/coronavirus03.pdf

(4)イベント中止時の払戻辞退者向けの寄付金控除制度はNPO法人等が主催したイベント等にも適用を
《参考》財務省「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置(案)」
https://www.mof.go.jp/tax_policy/keizaitaisaku_shiryou.pdf

●2.財政支援
(1)企業・個人事業主向け給付金「持続化給付金」について、NPO法人等も漏れなく対象となるよう適用を
⇒4月7日付、緊急経済対策にてNPO法人等も給付対象に盛り込み。
【追加要望】給付は迅速に、手続等も簡素化を。また、NPO法人等は会費や寄付も含めた多様な財源が特徴であるため、対象判定式等に配慮を。
《参考》経済産業省「経済産業省関係令和2年度補正予算案(概要)」
https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2020/hosei/pdf/hosei_yosan_gaiyo.pdf

(2)NPO法人等も対象となっているIT導入補助金や小規模事業者持続化補助金、雇用調整助成金、働き方改革推進支援助成金(テレワーク助成金)などについては補助率引き上げや対象費用拡大(例:パソコンやスマホ等の購入費用も対象に)、対象期間・期限の延長、条件緩和、手続簡素化などの拡充を。
⇒4月7日付、緊急経済対策にてIT導入補助金等の補助率引き上げ等が盛り込み。
【追加要望】資金繰りがひっ迫し手元資金が枯渇している状況を踏まえ、現状の「後払い(精算払い)」から「前払い(概算払い)」で対応を。また現状のオンライン申請では、事前に「GビズIDプライムアカウント」取得が必要。電子証明書等は不要なものの、一定のICT環境やリテラシが求められることから、後述する相談支援機能等も必要。かつ取得に数週間を要するため、ボトルネック化の懸念があり、必要書類の事後送付化や対応窓口の時間延長(現状は平日9~17時のみ)、人員増強等が急務。
《参考》前述 経済産業省 補正予算資料
《参考》GビスID https://gbiz-id.go.jp/top/

(3)都道府県・市町村に交付予定の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生交付金(仮称)」については、NPO法人等が行う事業・支援活動等も含め、地域の状況や影響に応じて、きめ細やかなで柔軟に活用できるよう制度設計を。特に現状の支援策のフレームで抜け漏れている「寄付型」や「小規模・草の根活動型」のNPO法人等への支援について、重点的な支援を。今後の状況に応じて、さらに追加で、政府ないしは都道府県等に「新型コロナ対応支援基金(仮称)」を設置するなどして、継続的な支援を。
《参考》内閣府「令和2年度補正予算(案)の概要」
https://www.cao.go.jp/yosan/soshiki/r02/yosan_r2_hosei.pdf

(4)今回の新型コロナ対応では、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震をはじめ、ここ数年の豪雨・台風や噴火等の被害から復旧・復興の途中にある地域にも大きな打撃。二重三重の被害・影響を受けている地域が存在。全国の中でも、特に苦境にあるこうした地域や団体に対しては、より手厚い税財政支援やきめ細やかな情報提供、人材支援等が急務。
《参考》中小企業庁「令和元年度「被災小規模事業者再建事業費補助金(持続化補助金台風19号、20号及び21号型)」の公募を開始します」
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/shokibo/2020/200401jizoku.html

(5)キャッシュレス決済(○○pay・suica等)による寄付・募金ができない現状を改善するため「資金決済法」規制の緊急緩和・弾力的運用

(6)政府・独立行政法人や自治体の補助金等の弾力的運用、助成財団・機関の柔軟な助成・支援対応を阻害しない法令運用(収支相償規定等)を。また、休眠預金活用制度においても、新型コロナ対応支援活動を助成対象とすることや資金分配団体・実行団体の事務負担を軽減すること、など制度の弾力的運用を。

●3.金融支援
(1)金融機関等での現場での尽力には深く感謝。NPO法人等での融資実績も増加中だが、ごく一部でNPO法人等も利用できるのに理解不足で融資等を断られるなどの事例も聞く。日本政策金融公庫特別貸付やセーフティネット保証(4号・5号)、各自治体の制度融資等のNPO法人等も利用できる制度については、改めて金融機関や自治体、NPO法人等への周知徹底を。日本公庫等と併せて、独立行政法人福祉医療機構(WAM)が実施している新型コロナ関連融資制度なども一層の手続簡素化や条件緩和を行いつつ、福祉分野のNPO法人等に周知・広報の徹底を。
他の支援策と合わせて、内閣府「NPOポータルサイト」等での分かりやすい広報を。
《参考》日本政策金融公庫「新型コロナウイルス感染症特別貸付」
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/covid_19_m.html
《参考》福祉医療機構(WAM)「新型コロナウイルスの感染症の影響を受けた福祉・医療関係施設に対して、無担保・無利子で経営資金・長期運転資金の融資を行っております」
https://www.wam.go.jp/hp/fukui_shingatacorona/

(2)すでに金融機関等から借り入れをしているNPO法人等の既往債務については、中小企業・小規模事業者と同様に、返済条件変更(リスケ)や元金据置、実質無利子融資への借換など柔軟な対応を。
⇒4月7日付、緊急経済対策にリスケや借換等の支援が盛り込み。
【追加要望】NPO法人等の場合も対象である旨、金融機関やNPO法人に周知を。
《参考》前述 経済産業省 補正予算資料

●4.相談支援・人材支援等
(1)上記のような、広範にわたる支援施策については、各機関での相談対応や広報等も行われているが、それぞれに専門性や対象も異なり、たらい回しになっている事例も出てきている。ワンストップで相談できる拠点を、最低全国各ブロックに1か所、可能であれば各都道府県に1か所に緊急整備。あるいは、主な「よろず支援拠点」にNPO法人等の担当を設置も選択肢。また、前述の通り、持続化給付金や各種補助金は「オンライン申請」が前提になるが、NPO法人等にはICT環境やリテラシ格差もあるので、申請支援等を充実。
今後の状況次第で、自団体のみでの経営再建や事業継続が困難なケースも予想されることから、組織再編や事業承継、事業譲渡等を進めるサポートも併せて実施。

(2)震災時同様に、休業・失業回避に向けた支援を進めるのと並行して、休業中の企業等の従業員や求職中の失業者の方がボランティア活動やNPO法人等の支援活動に従事しても税務上・労務上も問題ない旨、再度通知。また、税理士・公認会計士や社会保険労務士、中小企業診断士、弁護士など、専門家人材による支援も一層拡充。
《参考》厚生労働省
「休業中の方がボランティアをした場合の失業給付の取り扱いの明確化について」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/dl/koyouhoken09.pdf

《参考》国税庁「当社の社員を災害復旧活動にボランティアとして派遣した場合に、ボランティア活動中の給与相当額は、寄附金として取り扱われますか。」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/saigai/higashinihon/hojin_shohi_gensenFAQ/answer10.htm

●5.事務負担等軽減
(1)【第一次から継続要望】前回の要望で内閣府による新型コロナ対応Q&Aが掲載されたことには感謝する。しかし、未だ毎日のように総会・理事会開催方法や事業報告書提出遅延等に関する相談・質問が弊会にも寄せられている。「緊急事態宣言」を受けて、「特定非常災害」時と同様の事業報告書等の提出期限などに関する特例延長や免責措置を講じる/総会・理事会の完全オンライン(バーチャルオンリー型)開催等についても可能な旨のQ&Aを掲載するなどして、現場のNPO法人の不安・懸念を払しょくし、無理な総会開催等により感染拡大(クラスター等)を招くようなことが絶対に無いよう強く要望する。
《参考》内閣府「新型コロナウイルス感染拡大に係るNPO法Q&A」
https://www.npo-homepage.go.jp/news/coronavirus/coronavirus-qa
《参考》経済産業省「ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド」
https://www.meti.go.jp/press/2019/02/20200226001/20200226001-2.pdf
※上記、経済産業省の実施ガイド等では「株式会社」は会社法の定めによりバーチャルオンリー型は困難との解釈が示されているが、NPO法は社員総会招集時の「開催場所」の記載は法定事項では無いため、事態の重大性・緊急性等を鑑みて、「NPO法人」では弾力的運用が可能と考える。

(2)その他、税務・労務・法務等の事務負担・財政負担の軽減についても、企業等と同様に、各種税金や社会保険料等の支払猶予・期限延長等を適用するとともに、手続きの簡素化・迅速化・オンライン(非対面)化等を推進。

最後に、今回のヒアリング開催に心より御礼申し上げるとともに、事態は日々刻々と変化しているため、こうした要望や意見交換の場を今後とも継続的・定期的に設けていただき、予備費の活用や更なる支援策等の実現に向けて、迅速かつ柔軟な対応をお願いしたい。



※新型コロナウイルス感染症への対応等で、お困りお悩みのNPO法人の方がいらしゃいましたら、弊会の代表アドレス「npoweb@abelia.ocn.ne.jp」まで情報をお寄せいただけますと幸いです。全てにご返信はできませんが、できる限り要望等に盛り込んでいきたいと考えております。

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