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2006年02月15日 10:00

行政 : 企業の社会貢献支出、5.1%増

 2月6日、(社)日本経済団体連合会(日本経団連)の社会貢献推進委員会1%クラブは、「2004年度社会貢献活動実績調査結果」の報告書を発表した。2004年度社会貢献活動支出総額は1,508億円。1社平均では3億5,100万円と、2003年度に比べ5.1%増加した。

 

 日本経団連は、1991年から、会員企業と1%クラブ法人会員を対象にして「社会貢献活動実績調査」を行っており、今回が15回目。

 今回の調査では、支出や社内制度などに関する調査に加えて、CSR(企業の社会的責任)と社会貢献活動の関係、社会貢献活動のグローバルな推進体制についての調査も実施された。

 この調査の対象は、日本経団連会員企業と1%クラブ法人会員の合計1,390社。

 調査時期は、2005年8月から10月。

 回答数は454社で、回答率は32.7%だった。

 2004年度社会貢献活動支出総額は1,508億円。1社平均では3億5,100万円と、2003年度に比べ5.1%増加した。

 なお、この調査における社会貢献活動支出額とは、(1)寄附金総額(税法上免税とされるか否かにかかわらず、社会貢献を目的とした寄附金、現物寄付等)、(2)社会貢献を目的とした自主プログラムに関する支出額(税法上、広告・宣伝費等で処理されていても、実質は社会貢献活動と企業が認識している支出を含む)の合計。

 1社の平均支出額が増加した理由の1つとしては、災害被災地支援支出額が大幅に伸びたことがあげられている。

 2004年度は、新潟県中越地震、スマトラ沖大地震、日本各地での水害など、国内外で自然災害が多発した年。回答企業の97.2%が災害被災地支援に取り組んでおり、これが支出額を押しあげる一因となったと分析されている。調査結果では、1社平均の災害被災地支援支出額は1,440万円で、前年度の約6倍の大幅増となっている。

 また、2003年度とほぼ同じ3割の企業(2003年:30.2%、2004年:31.7%)が、社会貢献活動を推進するための専門部署を設置している。しかし、その位置づけに関しては、専門部署が「CSR関連部門」に設置されている場合が26.4%と最も多くなっており、前年度にトップだった「広報・コーポレートコミュニケーション部門」(20.8%)は、総務部門(23.6%)に次ぐ3位となった。

 CSRと社会貢献活動の関係に関する意識調査の結果では、CSRへの関心の高まりが自社の社会貢献活動に影響を与えていると回答した企業が297社(65.4%)。主な影響としては、「情報公開の強化」を挙げる企業が最も多く、137社(影響があると回答した297社の46.1%)にのぼっている。

 社会貢献活動のグローバルな推進体制については、192社(42.3%)が、「各国・地域、グループ会社(連結対象)が独自に活動している」と回答した。「グループ本社が主体となり、各国・地域、グループ会社と連携して活動している」は45社(9.9%)、「グローバルな共通テーマを設けて、各国・地域、グループ会社主体で活動している」は31社(6.8%)となっている。

 日本経団連の「2004年度社会貢献活動実績調査結果」は、日本経団連ホームページ内、下記に掲載されている。

 http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2006/004.html

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