English Page

ニュース

2006年11月29日 10:00

行政 : 神戸市、一家に一人の「市民救命士」

 11月9日、神戸市消防局は、傷病者が発生したときに、その場で心臓マッサージや人工呼吸などの適切な応急手当を行える市民救命士の普及のため、NPOなどが消防職員の立ち会いがなくても育成講習を行って受講者に修了証を発行できる、「市民救命士講習実施団体制度」を設けたと発表した。約65万世帯を擁する神戸市では、「市民救命士」を1世帯に1人養成することを目標に掲げて、その育成に取り組む。

 

 傷病者が発生したとき、その患者を救命するためには、救急車が到着する前に、その付近に居合わせた人が迅速かつ適切に、止血、心臓マッサージ、人工呼吸などの救命処置を行うことが重要とされている。

 神戸市は、こうした救命処置ができる市民を「市民救命士」とし、同市消防局は、市内各地で市民救命士のための講習会を開催して、平成17年度末までに271,358人を養成している。

 この市民救命士講習会は、消防局及び神戸市防災安全公社が、救急インストラクターの協力を得て実施してきたが、救急インストラクターが講習を実施して修了証を発行する場合には、消防職員等の立会いが必要とされていた。

 そこで、神戸市は、より多くの「市民救命士」を育成するために、あらたに「市民救命士講習実施団体制度」を設け、一定の要件を満たした事業所等が、市民救命士育成の講習を実施した場合に、消防職員等の立会いがなくても修了証を発行できるようにし、その概要を11月9日に発表した。

 同市の発表によれば、「市民救命士講習実施団体制度」とは、市民救命士育成講習を推進しようとする事業所等であって、一定の要件(6時間の指導実績を有するなど)を満たす救急インストラクターが3名以上在籍しているものを認定し、当該団体が市民救命士講習を実施した場合、消防職員等の立会いがなくても市民救命士講習修了証の発行を認めるというもの。市は、「市民救命士講習実施団体」の活動に際しては、心肺蘇生訓練人形の貸出や研修会などの協力を行うとのこと。

 この制度の開始にともない、10月末には、消防団やボランティアグループをはじめとする市内の10団体が、「市民救命士講習実施団体」の認定を受けた。市は今後、実施団体の拡充のための広報を展開していく。

 消防職員等の立会いが不要になったことで、より多くの講習会が開催されることが期待されるとし、約65万世帯を擁する神戸市では、「市民救命士」を1世帯に1人養成することを目標に掲げ、「市民救命士」の普及に取り組んでいきたいとしている。

 神戸市の「市民救命士講習の推進」については、神戸市サイト内、下記を参照のこと。

 http://kouhou.city.kobe.jp/information/2006/11/20061109fs01.pdf

ページ上部へ戻る

MAILMAGAZINE

NPOに関する政策・制度の最新情報、セミナー・イベント情報など月数回配信しています。 NPO法人セイエンのメールマガジン登録ご希望の方はこちらから

contact

特定非営利活動法人
セイエン/シーズ・市民活動を支える制度をつくる会(清算手続中)

〒108-0014
東京都港区芝四丁目7番1号 西山ビル4階
※2021年4月1日より、新住所へ移転しました。シェアオフィスでスタッフは常駐していません。ご連絡は電話・メール等でお願いいたします。2022年4月よりFAX番号が変更になりました。

TEL:03-5439-4021
FAX:03-4243-3083
E-mail:npoweb@abelia.ocn.ne.jp
ホームページ:http://www.npoweb.jp/

事務所地図・交通アクセス

  • 東京都「認定NPO法人取得サポート」
  • NPO法改正&新寄付税率
  • 震災支援情報
  • 認定NPO法人になるための運営指南