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2002年の報告

2007年08月29日 12:19

どうなってるの? NPO支援税制(名古屋)

認定NPO法人制度改正のための全国キャンペーン

「どうなってるの?NPO支援税制

~使える支援税制をつくるために、今できること~」報告

 2002年11月5日(火)、午後7時よりNPOプラザなごや(名古屋市中村区)4階会議室において、特定非営利活動法人市民フォーラム21・NPOセンター主催の勉強会「どうなってるの?NPO支援税制」が開催された。

■シーズ=市民活動を支える制度をつくる会事務局長の松原明氏からの報告

 まず、NPO法人と認定NPO法人の現状が報告された。

 NPO法人の数は10月30日現在で8315法人。認定NPO法人制度はNPOへの寄付をしやすいよう支援する税制であり2001年10月1日よりスタートしたが、11月1日時点で9法人のみと極めて少ない。2001年2月27日のニュースによると、パブリックサポートの要件については、NPO法人の実態調査から5割の法人が適用できると政府は答えていることから、財務省の制度設計ミスといえよう。

 次に認定NPO法人制度の問題点について報告された。

 認定NPO法人の申請が伸びない原因は認定要件の厳しさ、特にパブリックサポートテストにある。シーズの調査(2002年8月)によっても、全体法人の0.4%しか認定を受けられる見込みがないとされている。

 また、厳しいだけでなく、NPOの健全な発展を阻害する内容(日本版では助成金、介護保険事業収入、行政からの委託事業収入をやればやるほど認定を受けにくくなる)であることも問題である。NPOはチャリティ的なボランティア団体から政府とのパートナーシップを通じて目的を達成する団体やサービス提供を通じて世の中を変えて行く団体と実態はさまざまであり変化してきている。

 しかし、政府側はNPO=慈善団体という思い込みをもとにパブリックサポートを作っている。

 最後に国会での認定NPO法人制度改正の動きについて報告された。

 10月18日国会スタートであったが、残念ながら補欠選挙・北朝鮮問題等で歩みが遅くNPO法の改正自体も進んでいないのが現状である。しかし、正念場はこれからであり、特に財務省との攻防では国会議員が鍵を握ることになる。各NPOが地元選出国会議員等へ働きかけを行い、国会議員に動いていただくことが重要。

■国会議員からのメッセージ

 国会期間中につき地元選出議員の集会参加はかなわなかったが、メッセージを読み上げて参加者に報告した。

 衆議院議員 伴野豊、参議院議員 山本保、衆議院議員 前田雄吉、衆議院議員 古川元久、衆議院議員 近藤昭一、衆議院議員 大島令子、衆議院議員 大村ひであき、衆議院議員 河村たかし、以上8名(敬称略)。

■質疑応答

 主な質疑応答は以下のとおり

  1. 子育て支援NPO:NPOについては雇用創出とか、きれいなことばかり言われるが、支援税制のNPO観にはがっかり。
  2. 米国基準では、どの程度のNPOが認定NPO法人になれるか?
    • 松原:シーズが提案している今回の基準で行けば、日本でも50%程度は認定NPO法人になれるというシミュレーション結果が出ている。米国は仮認定等の制度があるので、95%。実は米国のパブリックサポートテストは3種類ある。第1のテストに該当しないと第2のテスト、それもだめなら第3のテストを適用するというように、二重三重のセイフティーネットが貼られている。

  3. 今回のシーズが実施したアンケートは複雑であり、回答できるNPOはレベルは高い。実態で認定NPO法人に該当する団体割合はシーズの予想したよりも低いのではないか?
    • 松原:今回のアンケートはパブリック・サポート・テストをもとにしたため、難しいものになった。実態はもっと低いと思う。

  4. 社会福祉法人制度改革など、もっと大きな問題に取り組むべきでは?
    • 松原:社会福祉法人制度をNPO法人に近づけることは長期的な方向としてある。介護保険事業の課税など課題は多い。

  5. 認定NPO法人への寄付金額は認定を取る前と比較して増えたか?
    • 松原:効果は持続する中で出てくるので、すぐに効果は出ない。企業はやはり認定NPOに寄付する傾向あり。実際に認定NPO法人制度発足後、寄付したいので認定NPO法人リストを欲しいという問い合わせもあった。

  6. 税額の減収の試算はどのくらいか?
    • 松原:財務省は心配しない程度の金額、数億円と言われている。むしろ寄付の名目での脱税、企業の隠れ蓑として使われることを心配している。だからといって認定NPOの基準を厳しくすれば防げるというわけではない。

  7. 政府側が50%認定NPO法人になれると間違った試算をしてしまったのはなぜか?
    • 松原:違う要件でシミュレーションしていたため。最初の想定では、パブリック・サポート・テストでは50%程度認定を受けられ、その他のテストを通じて2~3割とシミュレーションしていた。ただし、そのシミュレーション当時より認定要件は厳しいものに変化していたため試算が実態とかけ離れたものになった。

  8. 活動分野において福祉系NPOの占める割合は高いが、NPO支援制度の運動においては福祉分野のNPO支援が不充分ではないか?福祉に「冷たい」。
    • 松原:介護保険実施団体での課税の特例はある。国際協力のNPOからは「国際協力NPOに対して冷たい」といわれることもある。縦割りで動いている行政に対して制度改革を突きつけていくため、さまざまな分野を切り口として働きかけている。

  9. 認定要件のうち、地域性、市区町村について
    • 松原:東京の特別区、政令指定都市の区も含む。名古屋市も「区」を超えて行われておればよい。

  10. 今年の運動の突破口、ターゲットは?
    • 松原:パブリックサポートテストでは、補助金・助成金の分母への算入、事業収入の控除、社員の寄付金算入あたり。地域性要件は削除、共益性の緩和を求めていく。

報告:特定非営利活動法人 市民フォーラム21・NPOセンター
中尾 さゆり
2002.11.13

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