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2004年の報告

2007年08月29日 15:14

認定NPO法人制度改正のための茨城集会報告

 12月4日(土)に赤塚の水戸市福祉ボランティア会館大研修室で行なわれた集会には県内NPOの団体や個人71名が参加。

 茨城県から選出された国会議員2名と議員秘書7名に対し、認定NPOへのハードルがいかに高いかについて具体的な報告がされた。

■ 基調報告

松原明氏

(NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会、シーズ=市民活動を支える制度をつくる会)

 松原明氏からは、下記の認定NPO法人制度改正をめぐる取り組みと状況報告があった。

 認定NPOは、寄付を集めやすいように設けられた制度だが、いまだ根付かないままである。

 約2万を数えるNPO法人のうち、認定NPO法人として税制支援措置の対象となれた法人はわずか26法人にすぎない。いかにハードルが高いかがわかる。

 連絡会として要望している点は以下の6点。

  1. 正会員の会費も寄付としてあつかってほしい
  2. 現行では、会員にのみサービスを提供する団体は認定されない。福祉関係のサービス(移送・介護など)は認定要件に適応されないのでは困る
  3. 日本版パブリックサポートテストの見直し

    委託事業費・補助金・助成金などで算定式の分母が大きくなってしまうので、算定式そのものの見直しを図って欲しい

  4. 単年度主義をやめてほしい(アメリカでは4年)
  5. 20万円以上の寄付者の情報公開義務付けられているが、国税局への報告のみにしてほしい
  6. 申請書類の簡素化 (文書の束を7センチから5ミリへ)

 現場が使える制度にし、NPOが活動しやすい環境を整備して欲しい。

 NPOが元気になることは、日本が豊かになることにつながる。このままではほとんどのNPO団体が認定の申請をしないままで終わってしまう。

 NPOは多様な支援ベースが必要で認定NPO制度も厳しく、早急に間尺にあった制度に改正してもらいたい。

■ NPOからの報告

及川ひろみ氏

(特定非営利活動法人宍塚の自然と歴史の会理事長)

 環境問題に取り組むNPO。宍塚の自然と歴史の会は、100haの里山の管理し、子どもたちを中心に毎月1万6000枚のちらしを配布している。

 会員600が畑を耕し林道を作り、里山を取り戻そうとしている。今年度、田園自然再生賞を受賞した。(200人正会員・400人会員 会費一1500円)

 全ての作業がボランティアで行なわれている。

 事務局は自宅で電話回線のみ入れた。

 NPOになってボランティアで関わっていたときよりも作業が進んだ。寄付がなければやっていけないが、寄付をしたくてもできない状況にあり、寄付が社会的に認定される基盤がない。

 市民の活動が社会を支えるという教育とともに、 子どもたちにとって明るい未来のある社会を願って活動している。

吉田昭久氏

(特定非営利活動法人茨城県精神障害地域ケアー研究会代表理事)

 茨城県精神障害地域ケアー研究会は、2000年に設立。民間研究所の必要性を確信して立ち上げた。

 認定は現行制度では面倒な作業が必要なので認定は受けないつもり。

 現状ではNPO活動に対する社会の認知の尺度がない。つまり第三者評価の枠がない。

 毎年、当団体では茨城新聞で財務公告を行なっている。300万円の収益で7万円かけて公告している。人件費にかければという声もあるが、NPO法人としての公開性と透明性を守っていきたいと考えている。

 現状では報告書すらみられない法人もあるので、NPOへの第三者評価ができたときに税制が整えられるべきだと考えている。

江崎礼子氏

(特定非営利活動法人世界の子どもにワクチンを日本委員会事務局次長)

 アジアに予防接種ワクチンを届ける仕事をしている。2002年にNPO設立。

 現在、認定NPOへの取り組みを続けている。

 寄付金収入9000万円で寄付者3000人に上る。年末に寄付もあるので、事業費70%枠をクリアできない。

  • 単年度主義は撤廃してほしい。
  • 親族関係の調査を撤廃してほしい。
  • 20万以上の寄付者の公開義務を緩和
  • 認定の有効期間の延長
  • 申請から認定までの期間を明確にしてほしい

木村統氏

(特定非営利活動法人ワークスたんぽぽを支える会理事)

 障害者の作業場運営2箇所を運営して、障害者が地域で当たり前の生活を送ってもらいたいと願って活動している。

 今のところ、寄付金に頼っていないし、認定は面倒。

 作業所では、スッテップアップを図るために就労に向けての「やる気」が起きるための賃金を支払ってあげたい。最低でも、時給300円で月2~2.5万円(福祉作業所の多くは自給50円)にしたい。

 今年NPOになって3年目、定員を超える希望もあり小規模授産施設になりたかったが、国の財政源がないことから急に見送られた。

 小規模授産所については配置に地域的な偏りがあった。3年間で茨城では4件のみ。補助金は全国的な割り振りをしてほしかった。

 委託事業の収入に消費税がかかるのが困る。

■ 茨城県選出の国会議員の発言

赤城徳彦氏(衆議院議員)

 それぞれの分野での社会活動に敬意を称する。この集会の様子はNPO法の制定時の熱気を思い出す。

 新潟の災害現場でも、環境問題の分野でも多くのNPOが活躍している。官から民へと課題が委譲されるにしたがって、認定法も基準緩和を迫られている。

 現在の認定NPO制度は役に立たない。現場の声を聞きながら作ったはずだが間尺に合わない。要件を使い勝手のいいようにしたい。

 皆様の声を反映し政策にじかに反映する。

 書類の簡素化についても考えていきたい。

大畠章宏氏(衆議院議員)

 認定得NPOに対して、これだけ与野党の意見が一致しているのに進行しないのはなぜか。

 認定要件が厳しすぎる。

 2年前の集会から制度改正は進行した。今回もこの勢いを伝えていきたい。

 今の若者に必要なことは「やりがいのある仕事」であり、社会的な位置づけが必要。

 民にできることは民へ任せるべきであり、 認定要件の緩和につなげたい。年末にかけての税制改正と制度改正に力を注ぎたい。

 NPO活動が社会で力を持つものになってほしい。

 続いて出席した議員秘書の方々からも「現場の声を国会に伝え改善に取り組む」との、ご挨拶をいただいた。

■ 会場からの発言

 会場からは、

  • ポランのひろば: 繰越金への課税問題について改善を希望。

  • はつらつ会: NPOへの理解を進める教育を願う。

  • 内モンゴル沙漠植林交流協会: チャリティー事業への課税をなくしてほしい。

  • ひまわり: 寄付そのものを増やす必要がある。

  • なかなかワーク: 行政がNPOの事業提案を活かしす仕組みをつくってほしい。

  • リヴォルブ学校教育研究所: 地域や事業によって格差がでないような支援を求める。

  • び・すけっと: 報告書が増えないようにしてほしい。

などの発言があった。

大畠議員の写真

会場からの発言に答える大畠議員(写真右)

■ 会場の話を受けてのまとめ

朝川君代

(茨城NPOセンターコモンズ副代表理事)

 全国で13ヶ所で開催された税制集会。そのうちのひとつをここ茨城で持つことができたことをうれしく思う。

 コモンズでも、NPOが力をつける講座や広報セミナーの開催はもとより、より積極的に活力あるNPO団体ににするためのアプローチを展開していきたいと考えている。

 NPO制度はこれまでも、NPOの当事者、市民と議員がともに作ってきた。この原点に立ち返って取り組みたい。国会議員の先生方には国会の場で、ここに集った方の「声」を政策に反映していただきたい。


基調報告

松原明

(NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会、シーズ=市民活動を支える制度をつくる会)

臨席された国会議員

赤城徳彦氏(衆議院議員)

大畠章宏氏(衆議院議員)

議員秘書

額賀福志郎 衆議院議員 秘書 秋山太三氏

葉梨康弘 衆議院議員 秘書 上川尚也氏

丹羽雄哉 衆議院議員 秘書 谷田部浩史氏

永岡洋治 衆議院議員 秘書 横張章氏

狩野安 参議院議員 秘書 池田正文氏

岡田広 参議院議員 秘書 渡辺欽也氏

郡司彰 参議院議員 秘書 飯村志郎氏

総合司会

横田能洋

(特定非営利活動法人茨城NPOセンター・コモンズ)

報告:特定非営利活動法人茨城NPOセンター・コモンズ

2004.12.14

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