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その他ニュース

2008年04月23日 10:00

その他 : よりよい助成事業のための調査

 IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所] は、昨年10月から今年1月にかけて、NPOへのアンケート調査、ならびに市民活動への助成を行う助成機関とその助成プログラムの分析を行い、その報告書「NPOへの資金提供・助成の最適化に関する調査」を3月14日に刊行した。

 

 IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所](以下、IIHOE)は、「地球上のすべての生命にとって調和的で民主的な発展のために」を目的として、1994年8月に設立されたNPO。市民団体の組織・事業戦略の立案や評価のサポート、自治体とNPOとのよりよい関係づくりのための調査・研究活動に取り組んでいる。

 IIHOEは、昨年10月から今年1月にかけて、「NPOへの資金提供・助成の最適化に関する調査」は、市民活動にとって貴重な資金源である助成プログラムがより効果的に活用されるために、助成を行う側と受ける側の間にあるコミュニケーション不全をいかにして改善するのかを目的に実施。

 具体的には、、NPOへのアンケート調査(140件)、ならびに市民活動への助成を行う91助成機関・131件の助成プログラムの分析をおこなった。

 NPOへのアンケート調査では、助成申請に際して「募集要項にどんな項目を記載してほしいのか」を尋ね、助成プログラムの募集要項の実際の記載状況と比較することで、両者の差異を明らかした。

 また、助成プログラムについては、募集要項上での審査基準の表現方法や記載箇所、申請書式の設問項目や審査基準との関連度合い等を分析。

 これらの調査結果から、IIHOEは、両者がコミュニケーション不全を引き起こす要因を下記のように考察している。

<コミュニケーション不全の課題とその要因>

1.募集要件を満たさない申請はなぜ起こるか?

  その要因:助成を行う側が「申請のために必要な情報」を提供しきれていない。
     →申請側が募集要項に記載を求める内容と実際の記載状況には大きな開
       きがある
  例:「自己資金の有無や自己負担率」
申請側必要度(92.4%)
要項記載率(18.0%)
     「審査体制(委員の構成など)」
申請側必要度(89.7%)
要項記載率(50.4%)

2.審査に必要な情報が申請書にしっかり記載されていないのはなぜか?

その要因(1):申請側が審査基準を把握できていない
   →審査基準が見あたらない(約3割は基準の明示なし)
   →審査基準らしき記述が、募集要項の様々な箇所に散在している
   →審査基準の意味がわかりにくい(約4割が意味の説明なし) 
  
その要因(2):審査基準と申請書の記入項目が連動してない
   →審査に必要な情報をどの欄に記述するのかの指定がないものが約7割

なお、こうした分析結果を踏まえ、報告書では、助成を行う側が募集要項に記載すべき項目や、NPOが精度の高い申請を行えるよう、主な審査基準の意味の解説や申請書に記述する際のポイントなどを提案としてまとめている。

 IIHOEは、この報告書(冊子108ページ、頒価2,100円・税込・送料別)を3月14日に刊行した。

 報告書の購入に関する情報は、下記を参照のこと。
http://blog.canpan.info/gate-iihoe/archive/32

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