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メルマガバックナンバー

2009年05月31日 18:38

No.075 スマトラ沖大地震 寄附に関する続編(2005/02/07配信)

バックナンバーの情報は配信当時の情報です。
現在では情報が変化している可能性があります。ご注意ください!

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シーズ=市民活動を支える制度をつくる会
■2005-02-07■
■No.075   NPOWEB Mail Magazine
====================https://www.npoweb.jp ==

事務所近くの毘沙門天で、2/3に豆まき式がありました。今年は学生アルバイ
トと産能短期大学インターン生が豆まき式に行ってきました。今年のインター
ン生はとても優秀(?)で、福豆を4つもゲットしてきました。私は福多き豆
をバリバリと頂いています。(S)

─◆INDEX◆───────────────────────────
《1》シーズからのお知らせ
  『ここが変わる!認定NPO法人』 【2月9日開催】
《2》メルマガ・コラム
  シャラポワちゃんに続け!で行こう(プログラム・ディレクター 轟木洋子)
《3》見逃せない! 注目のニュース
  政府税調、NPO法人税制を見直しへ
  新たに2法人が認定NPO法人に
  e-文書法により4月からNPO法改正
  スリランカ航空、津波被災地支援
《4》トクトクNPOサポート情報
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《1》シーズからのお知らせ!
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【2月9日開催】
『ここが変わる!認定NPO法人』
〜4月からの改正のポイントと残された課題〜(東京)

 昨年12月、認定NPO法人制度の一定の緩和が決まりました。この改正は、
今年4月1日から施行されます。認定要件や緩和部分などの内容を分かりやすく
解説するとともに、今後の展望と課題について検討します。

日時:2月9日(水)午後7時から9時(終了予定)
講師:松原 明(シーズ=市民活動を支える制度をつくる会 事務局長)
会場:中野サンプラザ8階 研修室2(中野駅前北口より徒歩2分)
定員:90名(会場先着順。申込は不要です)
費用:1,000円(会員800円)
主催:シーズ=市民活動を支える制度をつくる会

お問い合わせは、シーズ(電話:03-5227-2008)まで。

詳細は→ https://www.npoweb.jp/event_info.php3?article_id=2012

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《2》メルマガ・コラム
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■■シャラポワちゃんに続け!で行こう

【R25のトリビア記事】

関東地域では最近、「R25」というフリーマガジン(無料の雑誌)が評判だ。
25歳くらいの男性を狙った「オトコを刺激する情報マガジン」だそうだが、
タダということもあって、発行日に駅備え付けのラックから持ち帰る人を見て
いると、女子高校生あり、60歳代と見える男性あり、そしてヨン様ファン世
代の女性あり、老若男女が次々と手に取っていく。

その2月4日発行の最新号を見ていたら、「世界のスターに続け!広がるスマ
トラ沖地震支援の輪」という「トリビア記事」があった。
シューマッハ、スピルバーグ、シャラポワ、ヨン様などに続き、日本は松井選
手が紹介されている。
けれど、記事には「しかし日本では寄付やチャリティ活動が『売名行為』と批
判されがちな土壌があるからか、続いて手を上げる人がいない」とあった。
気になるクダリである。似たような話をこれまでにも聞いてきたからだ。

【寄付は賞賛される行為】

2年前に、寄付に関する調査でアメリカを訪問した。20以上ものNPOを訪
ね、いろいろな話を聞くことができた。そのなかで、どの団体にも共通してい
たことがある。
そのひとつは、「寄付は尊敬される行為」だという認識である。どんなに大金
持ちになっても、それだけではアメリカ社会では尊敬されない。寄付をして、
社会に還元して初めて「名士」となることができるのだそうだ。

だから、寄付を受けたNPOは、寄付をしてくれた人を機関誌や団体紹介のパ
ンフレットなどに積極的に紹介する。それは、寄付を受けたことへのお礼の方
法のひとつでもある。パーティーを開いて大口寄付者を招待し、華々しくステ
ージで賞賛するのも普通のことらしい。寄付をしたのが企業であれば、活動の
パンフレットなどに企業のロゴを入れたりして、寄付をした企業へのお礼の文
章も載っていたりする。

もちろん、そこには一定のガイドラインはあって、寄付をした企業へのお礼の
文章を掲載はするけれど、それがその企業の商品の品質を保証することとは別
である、ということは明確にしている。なかには、一定の企業からは寄付をも
らわない、と決めているNPOもある。武器、タバコ、アルコールなどを製造
している企業にとっては、寄付をしたくても受け入れてくれないNPOもある
らしい。他の寄付者たちは、そういうNPOの姿勢も見ながら、どのNPOに
寄付をするのかを決めたりもするのだろう。
寄付をした個人、企業は、賞賛されるし、寄付者は、NPOが自分の寄付行為
を社会に知らせてくれることを望んでいるようである。
NPOのパンフレットには、ビル・ゲイツのような大金持ちの寄付者だけでは
なく、小口の寄付者の名前も、金額の幅ごとに紹介されているものをよく見か
ける。「売名行為」などと足を引っ張る人はいない。

【素浪人もかっこいいけれど】

翻って日本はどうだろうか。
日本の寄付について調査をしていた時、日本人の特質として紹介されたのは
「陰徳の美」という言葉であった。つまり、徳を積むのはすばらしいことだが、
人にひけらかすものではなく、陰で行うことが美しい、という考え方だ。たし
かに、日本人らしい奥ゆかしさも感じる。徳を積むのは、人にほめてもらうた
めではない。その行為によって社会がよくなり、それによって自分も人知れず
満足する、というものだ。

子どものころ、よく時代劇を見ていた。街娘が悪人ども数人に取り囲まれ、暴
力をふるわれようとすると、そこにふらっと素浪人が現れ、あっという間に悪
人どもを退治してくれる。立ち去ろうとする素浪人に対して娘は、「せめてお
名前だけでもお聞かせください」と懇願する。すると素浪人は、「名乗るほど
のものではない」といって颯爽と消え行くのである。

かっこいい。あこがれた。
でも、なんでかっこいいのかというと、本当はちょっとだけくらいはみんなに
ほめてもらいたいだろうに、それをしないからかっこいいと感じたのだ。とい
うことは、素浪人はちょっと特別な存在であって、普通の人にとっては、少し
ヤセガマンの行為なのではないか。おおっぴらじゃなくていいから、誰かに自
分が良いことをした、ということをちょっとだけは知ってもらってもいいな、
と思うのが普通なのではないだろうか。
日本では、寄付者に対して『売名行為』と非難する人が多いということだが、
それは素浪人ナルシストを強制しているようなものかもしれない。そうなると、
「陰徳の美」のような美しさは超えて、もっと陰湿なヤッカミなどの入り混じ
った、独特の足の引っ張り合いのようなものさえ感じるのである。

【忘れられない思い出】

もう10年くらい前になるが、ある外資系の化粧品会社が、当時私が職員をし
ていたNPOの活動を支援してくれた。そして、そのために記者会見を開いて
くれた。いろんな質問が記者からあったと思うが、ひとつだけ忘れられない質
問がある。それは、概ね次のような質問だった。
「いろいろおっしゃいますが、結局のところ、こういう協力をすることによっ
て、会社のイメージアップ、つまりは売上げ向上をねらっているんじゃないで
すか?」
当時のその会社の社長は、次のように答えたものだ。
「もし、私たちがこの活動に協力することで、イメージがアップし、売上げが
伸びるのなら、これはすばらしいことですね。そうしたら、他の企業も真似を
するでしょう。すると、社会はもっともっとよくなりますよ。私は、それを願
っています。」

私は、この社長の言葉がずっと忘れられないでいる。
社会に役立つ活動に寄付をすることは、すばらしいことで、隠すべき行為でも、
また他人の寄付の足を引っ張るべきものでもない、ということをまっすぐに感
じ取れるからだ。

【素直に寄付を賞賛しよう】

金額の多い少ないにかかわらず、寄付という行為に対して、日本に住む私たち
はもっと素直になっていいのではないだろうか。もちろん、アメリカのやり方
と、日本のやり方は違って当たり前だし、同じやり方があてはまらないのはも
ちろんだ。でも、少なくとも、他人のした寄付行為を斜に構えて見るのではな
く、もっとまっすぐに寄付という行為を賞賛することが基本にあってよいよう
な気がする。それが、寄付文化を醸成するベースになると思うのだ。

R25の記事は、さらに、スターが率先して寄付をしなくたって、「チアリー
ダーなしでも実は寄付は簡単。(中略)チリも積もれば山となる。シャラポワ
ちゃんに続け!なノリで、ぜひ!」と、素直にみんなの寄付を呼びかけている。
こういう素直な気持ちで、寄付行為を見つめ、寄付を受けたNPOはその行為
を認識して心から感謝し、それをきちんと表すことからしか寄付文化はつくれ
ない、と思うのである。

(シーズ プログラム・ディレクター 轟木洋子)

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スマトラ沖大地震・インド洋大津波に関するシーズのニュースや現地での救援
活動を展開しているNPO/NGOに関する情報を集めたコーナーを設けました。
ぜひご覧下さい。 https://www.npoweb.jp/200501.html
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《3》見逃せない!注目のニュース
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NPO News◆… 政府税調、NPO法人税制を見直しへ
政府税制調査会(首相の諮問機関)は、1月25日、今年最初の総会を開き、
来年度の税制改正に向けた議論を開始した。石弘光会長は、総会後に記者会見
を行い、今年年末までの議論で、NPO法人や公益法人の課税問題や寄附金税
制の見直しについて検討していくことになると語った。
→詳細は https://www.npoweb.jp/news_info.php3?article_id=2007
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NPO News◆… 新たに2法人が認定NPO法人に
1月28日、新たに2つのNPO法人が、国税庁長官の認定を受けて「認定N
PO法人」となり、官報に公示された。認定を受けたのは、インド福祉村協会
(愛知県豊橋市)と、千里アーカイブスステーション(大阪府吹田市)。これ
で、認定NPO法人は全国で29法人となった。中部地域では、このインド福
祉村協会が初の認定である。
→詳細は https://www.npoweb.jp/news_info.php3?article_id=2011
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NPO News◆… e-文書法により4月からNPO法改正
昨年11月に成立した「e-文書法」が、今年4月1日より施行される。この法
律により、NPO法上、事務所に備え置くことが義務づけられている書類の作成
や保存が、電磁的記録によって行うことが可能となる。
→詳細は https://www.npoweb.jp/news_info.php3?article_id=2016
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NPO News◆… スリランカ航空、津波被災地支援
1月28日から、スリランカ航空は、スマトラ沖大地震とインド洋大津波の被
災者を支援するため「がんばれスリランカキャンペーン」を始めた。スリラン
カ航空を利用する日本発のパッケージツアーでスリランカ、モルディブ、イン
ド各都市に渡航する人の航空運賃から、1人当たり1万円をスリランカの被災
地の学校に寄付する。対象となるのは1月29日〜2月28日の搭乗分まで。
→詳細は https://www.npoweb.jp/news_info.php3?article_id=2021

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《4》トクトクNPOサポート情報
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■最近更新した助成金情報です。括弧内の日付は助成金申請の締切日です。
→詳細は https://www.npoweb.jp/m_subsidy_categ.php3
[〆切間近の助成金情報] と[まだまだあります助成金等情報] で紹介中!

・国際協力銀行(JBIC) 第2回JBIC大学院生論文コンテスト (2/10)
・文化庁 「文化芸術による創造のまち」支援事業 (2/10)
・(財)日本環境協会 藤本倫子環境保全活動助成基金 (2/14)
・アジレント・テクノロジー株式会社
 「ひらめき工房アジレント」助成プログラム (3/14)
・(財)広島市ひと・まちネットワーク 広島市まちづくり市民交流プラザ
 ひと・まち広島未来づくりファンドHm2(ふむふむ)
 「公益信託広島市まちづくり活動支援基金」第3回助成事業 (3/16)
・特定非営利活動法人コミュニティファンド・まち未来
 草の根市民基金 都内草の根助成 (3/17)
・TaKaRaハーモニストファンド事務局
 公益信託TaKaRaハーモニストファンド研究助成・活動助成(3/31)
・(財)福武文化振興財団 文化活動助成 (3/31)
・(財)ひょうご環境創造協会 ひょうご環境保全創造活動助成 (3/31)
・(財)カメイ社会教育振興財団 博物館に関する国際交流に対する助成(4/15)
・(財)カメイ社会教育振興財団 青少年の社会教育活動に対する助成 (4/15)
・(財)カメイ社会教育振興財団
 社会教育等生涯学習の振興に関する活動に対する助成 (4/15)
・AIG株式会社/スター財団/(財)新日本フィルハーモニー交響楽団
 「AIGすみだコミュニティ・プログラム」
 〜音楽文化・教育振興に関する活動の公募 (4/28)
・(財)日本環境協会 藤本倫子環境保全活動助成基金 (5/23)
・(財)日本環境協会 藤本倫子環境保全活動助成基金 (8/22)

■最近更新したその他の支援情報です。括弧内の日付は助成金申請の締切日です。
→詳細は https://www.npoweb.jp/sien_categ.php3
[その他の支援情報一覧] で紹介中!

・(社)日本青年奉仕協会
 青年長期ボランティア計画(ボランティア365)二次募集 (2/15)
・(財)カメイ社会教育振興財団
 学芸員等博物館職員の内外研修に対する助成 (4/15)

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