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その他ニュース

2009年10月14日 16:00

その他 : 新公益法人へ移行希望が大幅減、公法協調査

9月、公益財団法人公益法人協会(東京都 理事長:太田達男)は、特例民法法人(旧公益法人)の新制度対応の状況を調べるため、6月から7月にかけて実施した「公益法人制度改革ウェブアンケート結果」の全結果を発表した。新公益法人への移行を希望する団体は約5割と、昨年の7割から大幅に減少した。

この調査は、公益財団法人公益法人協会(民間公益活動推進センター)が、2005年から公益法人制度改革の進捗に沿って毎年実施しているもの。公益法人協会は、「公益活動を担う団体による自律的で創造的な公益活動を推進、支援することにより、社会における非営利セクターの役割の向上と発展に寄与すること」を目的に1972年に設立。1200の社団・財団法人が参加する公益法人の協会組織であり、2009年に移行認定を受け、公益財団法人となった。新旧公益法人に対する相談・研修事業や調査・研究・出版事業、非営利法人データベース「NOPODAS( http://www.nopodas.com/ )」の運営、民間法制・税制調査会による税制・政策提言など活発に事業を展開している。

昨年のアンケートでは、公益認定等ガイドラインや平成20年度税制改正の認知度、移行予定先などが尋ねられていた。

参考ニュース 「公益認定、確信している団体は3割」 (2008/07/18)
/2008/07/その他-公益認定、確信している団体は3割/

今回の調査もインターネットを使い、6月から7月にかけて実施。電子メールアドレスの判明している特例民法法人計9379団体を対象に回答を依頼。3148団体から回答を得た(回収率33.6%)。3148団体の内訳は、社団法人が1587団体(50.4 %)、財団法人が1561団体(49.6 %)とほぼ半数ずつ。所管官庁別では、国(各府省庁)所管が1434団体(45.6 %)、都道府県(都道府県教育委員会を含む)が1714団体(54.4 %)とやや都道府県所管が多い。

今回のアンケートでは、新公益法人制度における移行の検討状況や移行希望先をはじめ、移行申請予定時期、申請体制、困っていること、要望事項などが設問項目。

新公益法人制度における移行の検討状況については、「現在検討を行っている最中。」が最も多く53.9 %、 次いで「おおむね検討終了。方向はほぼ決まっている。」が29.2 %、「検討未着手。これから検討を開始する。」が15.9 %、「その他」が1.0 %となっている。昨年と比較すると「検討が終わった」との回答が18.9%⇒29.2%へ、「検討中」との回答が45.6%⇒53.9%へそれぞれ増加した。
全体的に移行に関する検討は着々と進んでいるようだ。

移行希望先については、「公益社団・財団法人へ移行」が54.8%と約半数を占めトップ。次いで「一般社団・財団法人への移行」が15.4%(非営利性徹底法人8.9%、共益法人4.7%、特定普通法人(非営利・共益以外)1.8%)、「いずれかへ移行したいが結論はまだ」が27.0%、社会福祉法人・特定非営利活動法人など他法人形態への移行が2.8%などとなった。
昨年と比較すると、公益社団・財団法人への移行希望が7割から5割へ大幅に減少。一方、一般社団・財団法人への移行希望が6.5%⇒15.4%へ増加した。また、未定の団体が20.7%⇒27.0%へ増加している。

「困っていること」や「要望事項」にて、公益認定基準の厳しさや事務手続きの煩雑さなどについて、多くの回答が寄せられているように、公益社団・財団法人への移行認定に対して特例民法法人は消極的になりつつあるようだ。また、公益認定等委員会事務局の一部が、一般社団・財団法人への移行を推奨するかの説明を行っていることも影響している可能性がある。

参考ニュース 「公法協、一般法人への移行推奨を懸念」 (2008/8/27)
/2008/08/その他-公法協、一般法人への移行推奨を懸念/

また、一般社団・財団法人への移行を希望した団体に理由を尋ねたところ、「目的・事業等から一般法人が適している」が27.0%と最も多く、「一般法人のほうが自由度が高い」が24.9%、「公益認定基準を充足しない」が24.3%、「公益法人のほうが事務負担が過大」が13.4%。「認定取消し時の財産没収リスク」が7.2%という結果になった。

移行申請予定時期については、「平成23年度」が35.0%で最多、次いで「平成22年度」が26.4%、「平成21年度中」が9.2%、「平成24年度」が8.2%、「平成25年度」が1.6%、「未定」が19.6%となっている。
昨年との比較結果は下記のようになり、全体的に申請予定時期が後へシフトし始めている。
昨年⇒今年
平成20年度:7.1 %
平成21年度:21.7 %⇒9.2%
平成22年度:25.1 %⇒26.4%
平成23年度:11.3 %⇒35.0%
平成24年度:3.8 %⇒8.2%
平成25年度:2.0 %⇒1.6%

申請体制については、「独力」が67.2%と約7割を占め、一部または全部を外部へ委託するのは約2割にとどまった。

現在困っていることを尋ねた自由回答では、公益法人制度改革や新公益法人制度について、各団体から深刻な悩みが多数寄せられた。

公益目的事業の判定基準については「現在行っている事業が公益事業にあたるのか、共益事業なのか、収益事業と認定されるのかよく分からない。」との回答が26件。公益目的支出計画については「公益目的支出計画の策定が煩瑣である。(非常に難しい)」との回答が11件。

移行の手続きについては「時間がない。事務量が多い。専門家がいない。お金の余裕がない。人手がない。」などが多数。「上部下部団体との関係」を挙げる団体も多かった。

公益法人指導監督連絡会議により改正された旧公益法人会計基準(昭和60年)、新公益法人会計基準(平成16年)、公益認定会計基準/新新公益法人会計基準(平成20年)と度々変更となる会計基準への対応を挙げる声もある。

回答が最も多かったのが、理事の人選・理事の人数(定数)・評議員の選任など「理事、評議員の選定」に関してだった。具体的には「理事会は、理事の過半数の出席で成立するものの、従来のように代理出席や委任状では出席と認められないことから苦慮。」や「新公益法人に移行すると表決委任ができなくなる。」、「今まで理事会だけで運営していたため、理事会と評議員会の役員の人選に苦慮している。」などの声が100件以上も寄せられた。

小規模団体を中心に一連の公益法人制度改革への疑問もあった。現在、問題視されている天下りや補助金、委託事業などを受け入れておらず、地道に活動している零細公益法人もひとまとめにして、多大な事務負担を強いることへの問題提起もあった。

全体として、認定NPO法人制度以上に、煩雑で難解な制度となってしまった新公益法人制度への対応に苦慮している様子がうかがえる結果となった。

今回の「公益法人制度改革ウェブアンケート結果」は、公益法人協会サイト内、下記ページを参照。
http://www.kohokyo.or.jp/seido0906/seido0906_kekka.html

昨年(2008年)のアンケート調査の結果は、公益法人協会サイト内、下記ページを参照。
http://www.kohokyo.or.jp/cgi-bin/seido0806_cgi/seido0806_3.cgi

公益財団法人公益法人協会のホームページは下記。移行認定など新公益法人制度に関する資料が豊富にある。
http://www.kohokyo.or.jp/

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