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その他ニュース

2009年12月14日 19:00

その他 : 「寄付者の権利宣言」策定に向けて意見募集

 日本ファンドレイジング協会(JFRA)(東京都 代表理事:堀田力 NPO法人申請中)は、寄付者の権利について「寄付者の権利宣言2010(案)」を起草した。1月6日まで、これに対する意見を募集している。その後、「ファンドレイジング・日本2010」の「大会宣言」として発表される予定。

 

 「ファンドレイジング(Fundraising)」とは、寄付を集めるなどして、民間非営利組織(NPO)が資金を開拓・調達していく活動のこと。定訳はまだ定まっていないが、「資金開拓」や「資金調達」と訳される。

同様の単語として、「ファンドレイズ(Fundraise)」があり、ファンドレイジングを担当する者を「ファンドレイザー(Fundraiser)」と呼ぶ。日本ではまだ馴染みの薄い単語や概念だが、日本ファンドレイジング協会の活躍もあり、徐々に浸透している。

日本ファンドレイジング協会は、日本における寄付文化の革新を目指し、2009年2月18日に設立された任意団体(現在、NPO法人認証申請中)。「ファンドレイジングセミナー2009やファンドレイジング研究会の開催」や「ファンドレイジング大会の開催」、「ファンドレイジングジャーナルの発行」など、日本の寄付文化の革新に向けて、活発に事業を展開している。

「日本ファンドレイジング協会、大会を開催!」(2009/12/07)
/2009/12/その他-日本ファンドレイジング協会、大会を開/

今回の「寄付者の権利宣言の策定」もその一環。
協会は、寄付に対する社会的な関心が高まってきているが、「寄付者が寄付を通じてどのように社会参画できるか」や「寄付を受け取る側の倫理基準」が、検討・整理されていなかったと指摘。

寄付者が最低限有すると考えられる権利を整理し、それを寄付を受け取る団体が尊重していくことで、より信頼関係が構築され寄付が広がっていくと寄付者の権利宣言策定の背景を述べている。

権利宣言の次は、「寄付の受け手側の倫理基準」の検討・とりまとめに入り、寄付者の権利と受け手の倫理、双方の関係を整理することを目指している。

今回の権利宣言(案)は協会の「寄付者の権利宣言2010」起草委員会(座長:堀田力・松原明・脇坂誠也)が作成。起草委員会は、NPO/NGO関係者や企業関係者、会計・税務・法務専門家など18名で構成。起草を進めてきた。

権利宣言(案)では、寄付者の権利として、下記の5つが盛り込まれている。
1.寄付者は、寄付に際して、寄付先、寄付目的、寄付金額、寄付物品を自身の意思で決めることができます。
2.寄付者は、寄付金や寄付物品の使途や使途目的を予め知ることができます。
3.寄付者は、寄付先の組織の運営、事業内容、財務情報について知ることができます。
4.寄付者は、寄付金や寄付物品が実際にどのように活用されたかを知ることができます。
5.寄付者は、寄付先に、自身の個人情報の保護を求めることができます。

協会では、この草案に対する意見を、1月6日まで募集している。意見はオンラインのフォームから、誰でも提出可能。

寄せられた意見を踏まえながら、最終的な権利宣言は、2月6・7日に開催される「ファンドレイジング・日本2010」の「大会宣言」として発表される。権利宣言についての議論は引き続き行い、社会状況の変化などに対応していく予定。

権利宣言に法的な拘束力はないが、協会では、寄付者の権利宣言の発表をきっかけに、寄付行動を喚起し、寄付を集める側の自覚を促したいと述べている。併せて、権利宣言への賛同も広げていく方針。

元シーズ・市民活動を支える制度をつくる会のスタッフで、現在は日本ファンドレイジング協会事務局次長として活躍している徳永洋子氏は、「寄付者の権利を策定する過程を通じて、日本における寄付についての認識や関心を高めていきたいと考えています。ぜひ、より多くの皆様からのご意見が頂ければ幸いです。ご意見、お待ちしています! 」と呼びかけている。

また、「権利宣言に続いて、『寄付の受け手側の倫理基準』についても検討を進めていきたいと考えています。寄付者の権利や寄付の受け手の倫理が整理されていくことで、寄付市場のルールが明確になって、日本における寄付文化が、さらに醸成されていくことを目指していきます。 」と今後の抱負を語っている。

「寄付者の権利宣言2010」の詳細は、日本ファンドレイジング協会内、下記ページへ(URLは短縮サービスを利用)
http://bit.ly/552W7d

権利宣言(案)や起草委員会委員名簿などは下記を参照。

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寄付者の権利宣言2010(草案)

 私たちは、全ての人が、生まれながらに、自由な意思に基づく寄付やボランティア活動により、社会参加し、社会をより良くしていくということについて自然の権利を有していると考えています。

 また、私たちは、寄付が促進される社会をつくるうえで、寄付者が寄付による満足感や達成感が得られることが大切だと考えています。そのためには、寄付に託された寄付者の志や想いがきちんと受け止められることが重要だと思います。

 よって、私たちは、寄付という行為に伴う、寄付者と寄付の受け手の相互理解を深め、信頼関係の構築を促していくために、ここに寄付者の権利を宣言します。

1.寄付者は、寄付に際して、寄付先、寄付目的、寄付金額、寄付物品を自身の意思で決めることができます。
2.寄付者は、寄付金や寄付物品の使途や使途目的を予め知ることができます。
3.寄付者は、寄付先の組織の運営、事業内容、財務情報について知ることができます。
4.寄付者は、寄付金や寄付物品が実際にどのように活用されたかを知ることができます。
5.寄付者は、寄付先に、自身の個人情報の保護を求めることができます。

 私たちは、寄付者の権利は時代とともに進化するものと考えています。本宣言をスタートとして、日本ならではの寄付のあり方について議論を広げていきたいと考えています。

起草:日本ファンドレイジング協会「寄付者の権利宣言2010」起草委員会

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日本ファンドレイジング協会「寄付者の権利宣言2010」起草委員会 委員(50 音順)

浅野 晋(青葉総合法律事務所 弁護士)
伊藤美歩(有限会社アーツブリッジ 代表)
鵜尾雅隆(日本ファンドレイジング協会 常務理事・事務局長)
金沢俊弘(公益財団法人公益法人協会 専務理事・事務局長)
岸本幸子(特定非営利活動法人パブリックリソースセンター 理事・事務局長)
小林 毅(特定非営利活動法人国際協力NGOセンター 理事)
渋澤 健(株式会社シブサワ・アンド・カンパニー代表)
白土謙二(株式会社電通 執行役員)
田幸大輔(社団法人経済同友会 マネージャー)
田中 皓(公益財団法人助成財団センター 専務理事)
田尻佳史(特定非営利活動法人日本NPOセンター 事務局長)
田代富保(社団法人企業メセナ協議会 事務局長)
林 泰義(特定非営利活動法人玉川まちづくりハウス運営会員)
早瀬 昇(社会福祉法人大阪ボランティア協会 常務理事・事務局長)
船橋 力(株式会社ウィル・シード 代表取締役)

座長
堀田 力(財団法人さわやか福祉財団 理事長)
松原 明(特定非営利活動法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会 常務理事)
脇坂誠也(脇坂税務会計事務所 税理士)

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「寄付者の権利宣言2010」の運用にあたって

2009年12月7日
「寄付者の権利宣言2010」起草委員会

私たちは、この「寄付者の権利宣言2010」が、寄付者と寄付を受ける側との良好なコミュニケーションのもとに、以下のような解釈で運用されることを期待しています。

1. 寄付者は、寄付に際して、寄付先、寄付目的、寄付金額、寄付物品を自身の意思で決めることができます。
寄付者は、誰にも寄付先を強制されたり、本人の意思に反して寄付が行われないということです。

2. 寄付者は、寄付金や寄付物品の使途や使途目的を予め知ることができます。
寄付者は、寄付を決定する前に、寄付の受け手側が説明可能な範囲において、寄付金などの使途や使途目的について情報を得ることができます。使途目的の説明については、寄付の受け手の活動の特性などによって、その詳しさに違いがあることも理解していただきたいと思います。

3. 寄付者は、寄付先の組織の運営、事業内容、財務情報について知ることができます。
寄付者は、寄付先の組織の役員構成、事業報告書の内容、財務諸表について情報を得ることができるということです。

4. 寄付者は、寄付金や寄付物品が実際にどのように活用されたかを知ることができます。
寄付者は、寄付金などを活かして寄付先がどのような事業を行っているかについて、ホームページや機関誌、あるいは直接の説明などを通じて知ることができます。ただし、寄付金は他の多くの寄付金と一体となって活かされることがあり、個々の寄付に対応した説明が難しいことがあることも理解していただきたいと思います。

5. 寄付者は、寄付先に、自身の個人情報の保護を求めることができます。
寄付者は、法令に定める個人情報の保護を求めることができます。寄付者として個人名が公開される場合には、予め寄付者本人の同意があることが前提となります。

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