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その他ニュース

2009年12月11日 14:00

その他 : 新公益法人制度施行1年、移行進まず

12月8日、内閣府は昨年12月からスタートした新公益法人制度の利用状況を公表した。公表されたのは、新制度施行後1年分の移行認定・移行認可・公益認定の申請・処分件数など。旧公益法人(特例民法法人)からの移行が全く進んでいないことが判明した。審査待ち件数も急増している。

内閣府公益認定等委員会は、公益法人information内に「新公益法人制度における全国申請状況(平成20年12月~平成21年11月30日)」というお知らせを掲載。その中で「新公益法人制度における全国申請状況(速報版)」という参考資料を公表した。

この申請状況は概ね1ヶ月から3ヶ月ごとに公表されているもの。

参考ニュース 「新公益法人への移行30件、公益認定は11件に」 (2009/10/12)
/2009/10/その他-新公益法人への移行30件、公益認定は11件に/

その資料によると、平成20年(2008年)12月から平成21年(2009年)11月の1年間で、旧公益法人から公益社団・財団法人(新公益法人)への移行認定の申請は318件となっている。

318件中、実際に可否の判断がなされた(処分)件数は66件。1件のみ移行が認められなかった(不認定)が、他の65件では移行が認められている。

参考ニュース 「公益認定等委員会、全国初「不認定」を答申」 (2009/12/04)
/2009/12/その他-公益認定等委員会、全国初「不認定」を/

移行認定の申請数は順調に伸びているが、認定数はそこまで伸びていない。10月末時点で、155件だった移行認定待ち件数は252件へ急増している。

また、旧公益法人から一般社団・財団法人(一般法人)への移行認可の申請は86件と、移行認定の約4分の1の件数にとどまっている。

86件中、実際に可否の判断がなされた(処分)件数は16件。こちらは、16件の移行認可が全て認められている。

移行認可においても申請数の増加により、10月末時点で、42件だった移行認可待ち件数は70件へ急増している。

前回のニュースで危惧していた、認定NPO法人制度における審査期間の長期化と同じような事態が、新公益法人制度でも発生し始めた模様だ。

移行認定・移行認可の申請・処分状況(3ヶ月単位)は以下の通り。
2008年12月~2009年2月/3月~5月/6月~8月/9月~11月/【累計】

●移行認定(旧公益法人→公益社団・財団法人)
移行認定申請:64件/41件/80件/133件/【318件】
移行認定処分:0件/13件/17件/36件/【66件】

移行認定待ち:155件→【252件】

●移行認可(旧公益法人→一般社団・財団法人)
移行認可申請:14件/19件/18件/35件/【86件】
移行認可処分:0件/6件/3件/7件/【16件】

移行認可待ち:42件→【70件】

移行認定・認可に関しては、平成19年(2007年)10月段階で全国に約2万5000法人存在している旧公益法人(特例民法法人)の内、申請があったのは計404法人、割合にして1.6%に過ぎない。

旧公益法人(特例民法法人)は新制度施行後5年以内に移行認定・認可の申請をしなければ、解散したとみなされるため、多くの法人は移行申請を行うものとみられる。しかし、今回公表された結果から推測するに、多くの法人は新制度運用の様子見をしており、実際の申請は行っていないようだ。

移行に関して処分を行ったのは、全国で24都道府県・内閣府に増加したが、1年が経過しても半数の県で認定・認可が行われていない。

岩手県・和歌山県・鳥取県・佐賀県では、移行の申請自体が1件もない状態だ。

単純に計算すれば、2万5000法人が、5年間の移行期間内で全て移行するには、平均して年間5000件の申請がなければいけない。

初年度1年間の結果(404件)は、この8%に過ぎない。今後も申請が進まず、申請時期が後方にシフトしていくと、4年目・5年目に申請が集中し審査がパンクしかねない。更なる審査期間の長期化も懸念され、危機的状況が予想される。

一方、一般社団・財団法人から公益社団・財団法人になるための公益認定の申請は、54件となっている。直近3ヶ月の申請件数は9件と半減した。

認定NPO法人制度はスタート後1年で申請件数が18件であった。制度設計が大きく異なるために正確な比較はできないが、認定NPO法人のスタート時と比較して、公益認定の申請件数はかなり好調とも言える。

これには、認定NPO法人には、最低でも2事業年度の実績が必要なのに対し、公益認定では実績は不要で、計画のみでも申請できることが影響していると思われる。

参考ニュース 「支援税制初年度の申請は18件」 (2002/10/17)
/2002/10/行政-支援税制初年度の申請は18件/

公益認定申請の54件中、実際に可否の判断がなされた(処分)件数は16件。16件の公益認定も全て認められている。移行認定・認可と同様に、公益認定も判断待ち件数が増加しはじめた。迅速な認定を期待したい。

公益認定の申請・処分状況(3ヶ月単位)は以下の通り。
2008年12月~2009年2月/3月~5月/6月~8月/9月~11月/【累計】

●公益認定(一般社団・財団法人→公益社団・財団法人)
公益認定申請:11件/15件/19件/9件/【54件】
公益認定処分:0件/5件/6件/5件/【16件】

公益認定待ち:34件→【38件】

一般社団・財団法人新設数:697法人/1533件/2226件(2009年8月まで累計)
2009年8月までで、公益認定の対象となる一般社団・財団法人は2226法人が設立されている。

新設の一般社団・財団法人数に対する公益認定による公益社団・財団法人数の割合は、0.5%と認定NPO法人をやや上回る。申請数で計算すると2%となり、0.28%の認定NPO法人を大きく上回る結果となっている。今後の動向が注目されるところだ。

参考ニュース 「一般法人堅調、無限責任中間法人みなし解散」 (2009/12/09)
/2009/12/その他-一般法人堅調、無限責任中間法人みなし/

公益認定の内訳は、公益社団法人5件・公益財団法人11件。具体的には下記16法人が公益認定を受けている。

公益認定による公益社団・財団法人(公示順)
・公益社団法人にいがた被害者支援センター
・公益財団法人SchoolAidJapan
・公益社団法人福井被害者支援センター
・公益財団法人国際医学教育財団
・公益財団法人流財団

・公益財団法人東京コミュニティー財団
・公益財団法人弦地域文化支援財団
・公益社団法人こども環境フォーラム
・公益財団法人洲崎福祉財団
・公益財団法人京都地域創造基金
・公益財団法人水素エネルギー製品研究試験センター

・公益社団法人日本人間ドッグ学会
・公益財団法人信頼資本財団
・公益社団法人総合紛争解決センター
・公益財団法人全日本拳法連盟
・公益財団法人小林がん学術振興会

シーズでは、今後も新公益法人制度の運用状況を報告していきたい。

今回の公表内容は、公益法人information内の下記ページにて確認できる。(URLは短縮サービスを利用)
http://bit.ly/6d02Dg

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