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ファンドレイザー奮闘記

2009年12月28日 19:04

太陽と緑の会 杉浦 良さん

ファンドレイザー奮闘記
太陽と緑の会 杉浦 良さん

太陽と緑の会は、筋ジストロフィー症研究所の設立を求める運動を展開するため、昭和46年4月、近藤文雄(前代表者)により任意団体として設立されました。全国25万人の署名を集め国会にも請願し、昭和53年1月に当会の要望を大幅に縮小した形で国立神経センターが東京に設置されました。

その後、太陽と緑の会はボランティア団体として活動を継続し、昭和59年8月、杉浦良(現在の代表理事)が「物も人も活かされる街づくり」を目指し、福祉リサイクル活動を始めました(徳島県最初の障害者小規模通所作業所「リサイクル作業所」の設立)。

昭和61年7月にリサイクル品販売の常設店舗も兼ねた作業所の建物が完成(旧市役所仮庁舎を移設)、平成5年4月に月の宮共同生活棟が完成し生態系も考えた循環型生活の模索を開始、平成12年5月、任意団体の太陽と緑の会から特定非営利活動法人太陽と緑の会へ組織変更、同年7月より第2作業所として月の宮作業所を設立、現在に至っています。

団体ホームページは
http://www2.ocn.ne.jp/~t-midori/index.htm

●1.はじめに
私たち太陽と緑の会が「人も物も活かされる街づくり」をテーマに、様々なハンディーを持ったメンバー達と、リユース・リサイクル活動を始めて、もうすぐ24年になります。(昭和59年8月スタート)

具体的には、障害者の自立支援として、障害者地域共同作業所と地域活動支援センターそして共同生活棟を運営し、環境保全活動としてリユース・リサイクル活動や自然循環システムの構築、太陽光発電による使用電力の自給自足や太陽熱温水器による温水の利用などを実施し、社会教育活動として、青年長期ボランティアの受入、体験ボランティア事業の開催、体験学習の受入や研修会や講演活動などの実践、支援活動として全国の様々な社会貢献団体への助成や物品支援、徳島県内の障害者地域共同作業所等への協力支援、国内外のNPO・NGOとの連携協力支援などをリンクさせた、社会貢献活動を展開してきました。

●2.今までの歴史と直面した課題
当初はゼロからのスタートで、使われていない豚舎と車椅子用リフトカー1台が唯一の財産でした。

家庭からの不用品を一般市民の方々から無償提供していただき、あるものは資源として、あるものは選別や分別したり、動作テストをしたり、修理をしたりして再使用してもらうわけですが、当初は資源の売却益と、一般市民の方々になるべく安く購入していただくことでの売り上げ収入が全運営費でした。

ボランティアの方々の支援はありましたが、専任スタッフの給料はなく、車の維持費、光熱水費を捻出するのが精一杯でした。

定例バザー開催場所の確保、常設店舗の無償提供、解体予定の徳島市の仮庁舎の無償提供や、県建設組合の無償での移築、土地代は払えるだけで良いとする土地所有者の出現など、昭和46年から筋ジストロフィー研究所設立運動を推進するために、医師近藤文雄が徳島で設立した太陽と緑の会の歴史に支えられることで、基盤整備を進めました。それによって専任スタッフの給料も低額ですが捻出できるようになりました。

またゼロベースだった障害者地域共同作業所の運営補助金も支払われるようになり、とりあえず厳しいながらも持続可能な活動となりました。毎月機関紙を発行し、活動のミッションや一緒に活動に参加するハンディーを持ったメンバーたちの状況報告、寄付者名簿や、不用品の提供者名簿等を載せることで、支援者の確保に努めました。運営費に占める公的助成は10パーセント台、寄付は3パーセントほど、残りの約80パーセントは市民の方々の支援を頂きながら、リユース・リサイクル活動で捻出するわけです。

厳しいながらも20年続けた活動は、平成17年2月末午前5時前、1階入口付近からの出火によって、70坪2階建ての中心拠点を失いました。これは活動の廃止を意味します。

●3.課題解決に向けたチャレンジとエピソードと結果
中心の活動拠点は焼失しましたが、スタッフやボランティアそして障害者メンバーにけが人もなく、他への延焼もなかったことを幸いとして、活動の継続と建物の復活大作戦を展開しました。

支援の中心となったのは、ここを利用するメンバーたちの保護者もありますが、むしろ今まで連携協力支援してきた県内の他の障害者地域共同作業所や、他の団体でした。太陽と緑の会福祉事業団として当会から支援協力してきたところと、長年当会の活動を支援してくださった個人、そして長年いろいろな角度から取り上げていただいたマスコミの方々が、支援の渦を創ってくれました。火災保険で半分、残りはこの渦で捻出できました。

私たちの活動理念に障害者の自立支援、環境保全資源保護、社会教育広報という三本柱以外に、連携支援協力があったことが、結果的にこの奇跡の復活に繋がりました。

●4.教訓
自分たちの活動の充実はいうまでもありませんが、自分たちの活動だけが発展すればよい、という「セクショナリズムからの逃走」が、私たちの活動の継続に繋がったというパラドクスがそこに読み取れます。

また最近は買取をされるリサイクルショップがたくさん現れました。お金のサポートはなかなか難しいが、リサイクルショップで引き取ってくれないものと一緒に、買い取ってくれるものも提供して下さる方は、当会のサポーターだ!ときちんと位置付けるようにしました。

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