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ファンドレイザー奮闘記-2-

2010年03月26日 18:58

NPO法人バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター 玉田雅己さん

ファンドレイザー奮闘記-2-

NPO法人バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター
玉田雅己さん

特定非営利活動法人バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター(以下、BBED)では、ろう児の第一言語を日本手話、第二言語を書記日本語(読み書き)のバイリンガル(2言語)に育てることを推奨し、「聞こえない人」というマイナスの見方ではなく、「手話で話す目の人」というプラスの価値観を社会に広げ、ろう児が聴児と同じように力を発揮し活躍できる社会づくりをめざしています。

<背景> みなさんご存じですか?
日本のろう学校では、昭和8年から手話を禁止し「聞く・話す」を基本に「聞こえる子に近づく」聴覚口話法教育を行ってきました。現在でも、全国にある約100校のろう学校では、ろう児の言語である「日本手話を学ぶ」ことも「日本手話で学ぶ」こともできません。ろう児はどんなに訓練しても聴児(聞こえる子)にはなりませんし、口の動きから話しの内容を正確に読み取ることは極めて困難です。

ろう児は自分の言語である「日本手話」で学べば何でもわかります。

一方、海外では手話と書記言語(読み書き)の2言語を習得するバイリンガル教育を行い確かな成果を上げています。私たちは、日本のろう児にも手話で学ぶ選択肢をつくりたいと活動してきました。

団体のホームページはこちら
http://www.bbed.org/

●1.1億円を超える寄附で「夢の学校」が誕生しました!
2008年4月、東京都の教育特区として“日本で初めて”手話で学べる私立ろう学校「明晴学園」(幼稚部、小学部)を設立しました。「手話で学びたい」というろう者たちの夢が、多くの皆様のご支援によって75年の歳月を経てようやく実現したのです。そして今年(2010年)の4月、中学部が開校します。

BBEDでは9年間のフリースクールの研究・実践をもとに、公立ろう学校に対してバイリンガルろう教育の選択肢を求めて来ましたが公教育の壁は厚く、結果的に構造改革特区を使った私立学校を設立することになりました。

教育課程の作成、校地校舎の確保、ろう者教員の育成といった数々の壁をクリアして最後に残ったのが資金調達です。当初の目標額は、設立する学校の1年間の経費に相当する金額の概算4500万円。これを学校法人の申請前の6カ月間で準備しなければいけませんでした。

更に、学校開校の翌年には中学部設立に向けて5カ月間で3000万円の資金調達が必要でした。1回目のファンドレイジングの結果は約7600万円。2回目はリーマンショックの影響を大きく受けていたにも関わらず約3500万円を集めることができました。

●2.ファンドレイジングは1日にしてならず!
ファンドレイジングで一番大切なのは「何のために必要なのか?」をより多くの方に伝えて「共感してもらう」ことです。

私たちは、日本のろう教育の歴史や現状、課題、そして目標(手話で学べる学校)がわかるチラシを作成し配布することからはじめました。幸いフリースクール事業はろう者を中心とするスタッフにすべて任せることができたので、40組ほどの保護者は総動員で広報や資金調達を行いました。

第1回ファンドレイジング(07.01~07.06)寄附金集計 約7600万円
第2回ファンドレイジング(09.01~09.05)寄付金集計 約3500万円
合計約1億1千万円

<主な活動> 手書きの手紙/企業DM・訪問/街頭募金/ポスティング/イベント参加/プレゼン及び講演/メディア/主な協力団体(SVP、パブリックリソースセンター、こども環境学会、伊藤忠商事、三井住友銀行、アクサ生命、花王、ラッシュジャパン、CANPANセンター、ライオンズクラブ、三菱財団、日本財団、キリン福祉財団、六行会、読売光と愛の事業団 他多数)

2回の活動を通して約4000通に及んだ「手書きの手紙」は大変好評でした。寄附のお願いだけでなくお礼にも一筆箋を入れました。寄附活動をはじめる前から、数年に渡って分野を超えた交流を重ねて来たことがファンドイジングを成功させたものと思っています。

●3.学校法人ではなくNPO法人にしかできないことがあります
一般社会において「手話で話す子」の理解は十分とはいえません。「しゃべれなくてかわいそう」、「聞こえないからできない」などマイナス要素ばかりを見るのではなく、「手話で話す目の人」というプラスの価値観と、「筆談」というコミュニケーションを広げて行きたいと思っています。そこで、「手話・筆談」さんせい!キャンペーンをスタートしました。

社会を変える「3つの提案」に「さんせい」し社会に広げてください!
①ろう児に「声」を求めないでください
②筆談に笑顔で応えてください
③日本手話が言語として認められるよう応援してください

※「手話・筆談」さんせい会員は、BBEDのHPから登録できます。(年会費2000円)
※日本手話は、日本語とは異なる文法構造をもつ独自の言語です。
聞こえない子の90%は聞こえる両親から生まれてきます。両親が、聞こえない赤ちゃんをありのまま受け入れ「手話」で自然に育てることが当たり前の社会になって欲しい。そして、「手話を学び、手話で学べるろう学校」が全国に広がって行くことが、私たち、そして「ろう児の夢」です。

●4.学んだこと
成功の源は「ひと」とのつながり。
あきらめなければ夢は目標となり、目標は達成できる!

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