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その他ニュース

2010年08月13日 10:00

その他 : 寄付先選定は情報公開が鍵、信託協会調査

7月22日、社団法人信託協会(東京都 会長:常陰均)は「信託の活用に関する調査結果」を公表した。米国で活用が進んでいる寄付信託(プランド・ギビング)等について、現状把握や活用意向を貯蓄・投資残高1000万以上の世帯を対象に調査。7割超が今後寄付したいと積極的だった。寄付先には使途や活動内容の情報公開・報告を求める声が多い。

社団法人信託協会は、信託制度の発達を図り公共の利益を増進することを目的として、信託に関する調査・研究・統計整備、研究助成・研修、広報・相談、税制改正などの政策提言を行っている信託銀行を中心とした金融機関から成る組織。前身の「信託会社協会」は大正8年(1919年)に設立。昭和20年(1945年)に現在の社団法人信託協会となった。

毎年の税制改正では、信託税制に関する要望を行っている。今年度は、信託制度を活用した社会貢献として「寄付信託」制度と寄付優遇税制の導入などを要望している。

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「平成23年度税制改正に関する要望」(平成22年06月23日)

2.非営利団体に対する寄付を目的とする信託に関する税制措置(日本版プランド・ギビング信託の創設)
個人寄付者とNPO法人や学校法人、社会福祉法人等の非営利団体との間をつなぐ寄付仲介機能を強化する観点から、非営利団体に対する寄付を目的とする信託について、所要の税制措置を講じること。
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信託制度を活用した寄付の仕組みについては、NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会(連絡会)や公益財団法人公益法人協会も同様の要望を行っている。

参考ニュース「連絡会、内閣府へ税制改正要望書を提出」(2010/06/23)
/2010/06/その他-連絡会、内閣府へ税制改正要望書を提出/

参考ニュース「公法協、寄付信託税制などをPTに要望」(2010/04/07)
/2010/04/その他-公法協、寄付信託税制などをptに要望/

今回の調査は、こうした税制改正要望にも関連し、社会貢献寄付信託や寄付税制拡充の提言へ活用することを目的に実施された。

調査は、インターネット調査で、対象は日経リサーチインターネットモニターに登録されている世帯貯蓄・投資残高1000万円以上の全国4500世帯。2010年5月27日(木)~5月31日(月)にかけて実施され、1677世帯から回答を得た(回収率:37.3%)。

回答者の世帯年収は平均990万円、世帯貯蓄・投資残高は平均3482万円と、比較的高所得・多貯蓄/投資の世帯が回答している。

寄付や寄付信託に関する調査項目は、寄付の現状・今後の意向・要望や寄付信託の活用意向など。

●寄付の現状・今後の意向・要望など

寄付の経験では、これまでに1万円以上の寄付の経験があるのは約3割(31.4%)。世帯貯蓄・投資残高別では、3000万円以上の世帯では、約4割(37.9%)だった。

これまでの寄付金額(合計)では、「1~10万円未満」が約6割(59.5%)を占めたが、一方で、50万円以上との回答も1割(10.1%)あった。

寄付先選定時に重視する点(複数回答)では、「寄付金の使途結果や活動内容を適切に開示している」が約8割(78.1%)がトップ。続いて「自分が支援したい分野の活動を行っている」が約5割(47.3%)、「活動内容が優れている」が約4割(37.8%)、「寄付する手続き・方法が簡単」が約3割(32.0%)、「税制上のメリットが受けられる」が約2割(22.6%)だった。

寄付しない理由(複数回答)では、「寄付金が確実に支援に使われるかわからない」が6割(61.8%)とトップ。続いて、「経済的な余裕がないから」が35.9%、「寄付を求められたことがないから」が16.5%、「税制上のメリットが小さいから」が14.7%、「どこに寄付すればよいかわからないから」が13.1%だった。

類似調査と同様に、寄付先の選定においては、寄付金の使途や活動成果の情報公開を重視していることが分かる。逆に、寄付金使途の不明確さ・不確実さが寄付を阻害している。

今後の寄付意向では、「積極的にしたい」は5.6%、「寄付したいと思う団体があればしたい」が約7割(68.3%)で、合わせて7割強(73.9%)が寄付に前向きだった。

今後の想定寄付金額(不動産・有価証券含む)では、10万円未満が約9割(86.4%)と答えた。一方で、相続財産の寄付については、約5割(48.3%)が寄付したいと回答し、1割弱(6.8%)が100万円以上寄付すると答えた。

今後、寄付を始める・増やす上で重視する点では、選定先と同様に「寄付金の使途や活動内容の報告を受けられる」がトップで6割強(64.4%)。続いて、「経済的な余裕」が6割弱(56.3%)、「税制上のメリットが受けられる」が4割弱(37.4%)だった。寄付経験がある層と寄付に積極的な層は、「手続きが簡単」と「寄付の方法が分かりやすい」点も重視しており、3割~4割の回答があった。

調査結果では、「寄付に関する関心は高い(約7割の人が寄付したい)が、『寄付金の使途が不安』『どこに寄付すればいいかわからない』という理由から、寄付にまで至っていないと推測される。」と分析している。

●寄付信託の活用意向など

寄付信託A(新商品A):複数年にわたって非営利団体に寄付のみを行う商品
寄付信託B(新商品B):信託期間中は信託財産から年金的に受取り、死亡後または一定期間終了後の残余財産が寄付される商品(米国のチャリタブル・リメインダー・トラスト(CRT)に類似)

※いずれの商品も、金融機関作成のリストから寄付先を選択し、金融機関を通じて寄付者は寄付金活用報告を受けることが可能。

「寄付信託A」については、「利用したい」が16.8%。利用したい理由では、「寄付金の活用報告が確実に受けられる」が約5割(52.9%)、「税制上のメリットが受けられる」が5割弱(46.4%)などだった。

「寄付信託B」については、「利用したい」が13.9%。利用したい理由では、「年金という安心感と社会貢献を一つの商品で実現できる」が6割超(65.6%)、「税制上のメリットが受けられる」が5割弱(46.2%)、「金融機関が選んだ寄付先の団体であれば信頼できる」が3割強(33.7%)だった。

調査結果では、「寄付を目的とするような信託商品については大きなニーズがあり、またその理由としては、『寄付金の使途が不安』『どこに寄付すればいいかわからない』といった、寄付をしていない理由に対して有効な解決手段を提供できる点などが評価されている。」と分析している。

今回の「信託の活用に関する調査結果」の詳細は、信託協会サイト内、下記ページを参照。
http://www.shintaku-kyokai.or.jp/news/news220722.html

信託協会の「平成23年度税制改正に関する要望」の詳細は、信託協会サイト内、下記ページを参照。
http://www.shintaku-kyokai.or.jp/news/news220623.html

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