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その他ニュース

2010年11月10日 12:00

その他 : 寄付税制は主要事項に、民主党税制改正PT

11月8日、民主党政策調査会の税制改正プロジェクトチーム(座長:中野寛成衆議院議員)は、「租税特別措置・税負担軽減措置等にかかる重点要望」をまとめ、発表した。認定NPO法人制度改正をはじめとしたNPO・寄付税制関連は、今回の重点要望ではなく、11月末の主要事項提言へ盛り込まれる見込み。

今年度の税制改正に関しては、政府の「税制調査会」と、与党・民主党の政策調査会(政調)に設けられた「税制改正プロジェクトチーム(税制改正PT)」が議論の中心となり、検討が進められている。

政調の各部門会議は、関係団体らの意見を聞くヒアリングなどを経て、10月15日までに3点までの重点要望を税制改正PTと各省庁に提出。これを受けて、税制改正PTは政府税調への提言第1弾となる「重点要望」を11月上旬にまとめることになっていた。

参考ニュース「民主党内閣部門会議の議員らに税改要望」(2010/09/22)
/2010/09/その他-民主党内閣部門会議の議員らに税改要望/

参考ニュース「連絡会、民主党内閣部会ヒアリングで要望」(2010/10/13)
/2010/10/その他-連絡会、民主党内閣部会ヒアリングで要/

参考ニュース「内閣部門会議、重点要望にNPO・寄付税制」(2010/10/22)
/2010/10/その他-内閣部門会議、重点要望にnpo・寄付税制/

認定NPO法人制度改正に関しては、内閣部門会議の重点要望に盛り込まれたが、今回の税制改正PTの重点要望には盛り込まれなかった。認定NPO法人制度・寄付税制など市民公益税制改正は、政調内に設けられた「新しい公共調査会」が検討中。新しい公共調査会のとりまとめを踏まえて、11月末の主要事項提言に盛り込まれると思われる。

【主要事項として提言する項目】
○特定非営利活動法人に係る税制上の特例措置
新しい公共調査会と連携しつつ判断する。

○日本版「プランド・ギビング」信託の創設
新しい公共調査会と連携しつつ判断する。

○学校法人に対する個人からの寄附の税額控除の導入
新しい公共調査会と連携しつつ判断する。

今回発表された「租税特別措置・税負担軽減措置等にかかる重点要望」は、下記か、民主党サイト内、下記ページを参照。
http://www.dpj.or.jp/news/?num=19212

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2010年11月8日

租税特別措置・税負担軽減措置等にかかる重点要望について
民主党税制改正PT

●1.はじめに
租税特別措置・税負担軽減措置等は、税負担の公平の原則から見れば例外的措置であるが、特定の政策目的の実現のために経済活動を誘導する手段の一つとして認知されてきた。
一方で、政官業の癒着、時代の要請とのずれを指摘されたり、効果が不透明な措置が数多くあるとの指摘を受けてきた。

民主党は、2008年12月の「民主党税制抜本改革アクションプログラム」において、租特は租税歳出、つまり、「税収を減ずる租特は、財政負担の増加という意味では歳出と全く同様」であると指摘した。その上で、「特定の業界や一部の企業のみが恩恵に浴していると思われる延長要望や官僚の権限や仕事を保持するため、あるいは組織の維持存続を図るためとしか考えられない延長要望が数多くある」という問題点を指摘してきた。

そして、2009年の衆議院選挙マニフェストでも「効果の不明なもの、役割を終えた租税特別措置は廃止」することを公約した。それにより、控除の見直しも含めて2.7兆円の財源を捻出することも公約した。昨年末の税制改正大綱では、こうした租特等のうち、「政策税制措置」について、国税は241項目から231項目に、地方税の税負担軽減措置は286項目から241項目に縮減した。

そこで、当PTは、まさに民主党の原点を確認すべく、来年度税制改正の議論に当たって、租税特別措置・税負担軽減措置等に関し、以下の三つの基本方針を提唱した。

①歴史的使命を果たし終えた措置は、相応の決意をもって廃止・縮減しなければならない。効果が薄い措置も当然、廃止・縮減すべきである。なお、本年の通常国会で成立した租特透明化法により、平成24年度より順次データが出てくるはずだが、その間であっても惰性で続けることは許されない。

②新たに経済成長や雇用増に大いに寄与する措置は、納税者の納得を得つつ、果断に実施すべきである。

③以上、①、②については、時期を逸することないよう適宜適切に対応していくべきである。

方針①に基づき、今年度末までに期限が切れる租特等を中心に、適用実績が僅少か否か、政策効果が真に認められるかどうか、税制支援措置が適当なのか否か、延長が自己目的化していないか等について点検を行った。
また、方針②に基づき、各部門に政策上必要な租特等をまさしく政治主導で優先順位を示して欲しいとお願いし、さらにPTで絞込んだ議論を行った。
その結果、以下の通り、政府税制調査会に対し、重点要望事項及び政府に見直しを求める事項、その他今後検討を求める事項に層別し、以下の通り取りまとめた。なお、政策がパッケージとして一体的に機能しているかについても、政府に再点検を求める。また、租特等の対象となる団体等への天下りの有無という切り口も考慮すべき視点ではないか、課題を提起する。

●2.重点要望事項
○航空機燃料税の引下げ
航空機燃料税については、事業仕分けの結果、地球温暖化対策との関係、特別会計への一般財源(国民負担)による補てんなどに留意しつつ、空港整備勘定の抜本改革、中長期的な見通しを踏まえ、引下げについて検討すべきである。

○海洋分野の成長戦略推進税制
海洋分野の成長戦略を推進するため、我が国商船隊の強化及び内航海運支援のための税制措置を検討すべきである。また、港湾経営の民営化推進のための税制支援措置を検討すべきである。

○新築住宅等に係る固定資産税の減額措置
新規住宅購入層の中心となる30歳代の可処分所得も減少している中で、住宅取得にかかる家計の負担軽減に資するため、一定の税制支援措置を講ずるべきである。

○農林漁業用A重油に対する石油石炭税の特例措置の延長
地球温暖化対策との関係で検討を要する項目ではあるが、支援措置を行うべきである。特に漁業については、A重油は操業にあたっての必需品であることを踏まえる必要がある。農業については、日本の豊かな食生活を維持する観点、小売価格等の引き下げ効果等の実態も含め、総合的な議論を継続すべきである。

○山林にかかる相続税・贈与税の納税猶予制度創設
かつて「山持ち」と呼ばれた林業家の現状を踏まえ、減税の効果、減収額などをまず精査した上で、日本の林業を守る観点から税制上の支援措置を講ずるべきである。

○郵便貯金銀行及び郵便保険会社が、郵便局株式会社に業務委託する際に支払う手数料に係る消費税・地方消費税の非課税措置の創設
郵便貯金銀行、郵便保険会社、郵便局会社等に係る税制上の措置については、消費税を含む税制の基本的な考え方等に基づき、国会や与党におけるこれまでの議論も踏まえつつ、ユニバーサルサービスの担保等のための政策のあり方の観点から、引き続き所要の検討を行うべきである。

○地上放送施設デジタル化促進税制
ローカル放送業者も含め、来年7月に控えた地上デジタル放送への完全移行を円滑に進めるために必要な措置である。

○電子申請利用促進のための不動産登記及び商業登記の登録免許税に係る控除措置の延長
来年2月に導入される新オンラインシステムとの政策手段の整理が必要であるが、行政簡素化のために電子申請促進の観点から、延長すべきである。

○医療機関に対する事業税の特例措置の存続
地域医療の崩壊を防ぐため、来年度については基本的に継続することを求める。なお、今後、特に経営的に厳しい環境におかれている歯科をはじめとする医療機関に配慮しつつ検討すべきである。

●3.政府に見直しを求める事項
○地震防災対策用資産の取得に関する税制上の特例措置
適用実績が全く把握されておらず、効果も不明であり、見直しを求める。

○特定目的会社が資産流動化計画に基づき特定不動産を取得した場合等の所有権の移転登記等の税率の軽減
適用実績は、証券化が可能な都市部に偏ったものとなっている。また、税の軽減分が、出資者が受ける配当を積み増す結果となっていると考えられ、今回適用期限が到来するものについては、有効性の観点から見直しを求める。

○生活衛生同業組合等が設置する共同利用施設に係る特別償却制度
国民生活や零細事業者に与える影響を勘案しつつ、必要性及び有効性の観点から見直しを求める。

○公害防止用設備に係る特別償却制度
特定業種が受益するものであり、公平性の観点から問題である。また、適用実績が僅少であり、必要性及び有効性の観点から見直しを求める。PCB汚染物等無害化処理用設備については、将来的な制度の利用見通しについて点検を行うべきである。

○療養病床の転換に係る特別償却制度
政策目的の実現状況として、162施設の医療機関が介護施設等へ転換したというが、本措置が適用されたのは7件のみであり、見直しを求める。

○肉用牛の売却による所得に対する住民税、所得税、法人税の課税の特例措置
中山間地、離島等条件不利地の経済を支える畜産農家への配慮は重要な観点である。雇用に与える影響、戸別所得補償制度の検討などを踏まえながら、一定の経過措置をとりつつ見直していくことを求める。また、口蹄疫対策関係は別途臨時の措置が必要である。

○農業経営基盤強化準備金及び農用地等を取得した場合の課税の特例
戸別所得補償制度への移行期間にあり、政策効果やその影響も勘案した上で再検討を求める。

○産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法に基づく登録免許税の特例
減税額の9割が大企業によるものとなっていること、件数ベースでは中小企業の利用が4割を占めている実態を踏まえ、適用期限到来の際には再検討を求める。

○企業立地法に基づく同意基本計画で定められた集積区域における集積産業用資産の特別償却
適用件数が低調であり、また、大半の適用対象地域で適用実績がなく(176地域中134地域で実績なし)、有効性の観点から見直しを求める。なお、地方税については、一部を除き特記していないが、地域主権改革の視点から、国が地方の税収を一方的に減収せしめる特例措置は、可能な限り行わないような方向で見直しを求める。

●4.主要事項として提言する項目
11月末には、以下の項目をはじめ、所得税、法人税、社会保障・税共通番号制度など、主要事項について提言をとりまとめる。その際には、真摯に受け止められたい。

○特定非営利活動法人に係る税制上の特例措置
新しい公共調査会と連携しつつ判断する。

○国家戦略総合特区における税制上の特例措置、国家戦略総合特区及び地域活性化特区における税制上の特例措置
成長戦略・経済対策PTと連携しつつ判断する。

○上場株式等の軽減税率及びISA、損益通算
菅内閣は、大方針である「新成長戦略~『元気な日本』」復活のシナリオ~」の中で、デフレ終結を当面の重要政策課題に掲げている。その方針に反することのない措置を検討していく。

○たばこ税のあり方

○酒税のあり方

○日本版「プランド・ギビング」信託の創設
新しい公共調査会と連携しつつ判断する。

○学校法人に対する個人からの寄附の税額控除の導入
新しい公共調査会と連携しつつ判断する。

○原料炭・ナフサ等の原料非課税の恒久的確保

○国際的に遜色のない研究開発減税
法人実効税率引下げ議論全体の中で議論する。

○アジア拠点化税制
成長戦略・経済対策PTと連携しつつ判断する。

○地球温暖化対策のための税
温暖化対策税検討小委員会で検討する。
なお、法人実効税率引下げ議論の際には、我が国経済の基盤かつ雇用の源泉である中小企業の活性化を図る視点も重視しつつ検討を行う。

●5.その他今後検討を求める事項
○国際連帯税
国際金融危機、貧困問題、環境問題など、地球規模の問題への対策の一つとして、国際連帯税に注目が集まっており、国際会議も予定されている。ただし、経済情勢等を踏まえれば来年度税制改正で措置すべき事項とは言えない。今後真摯に検討することを求める。

○社会保険診療報酬の所得計算の特例
社会保険診療報酬改訂の際には、地域医療を支える小規模な診療所を支えていくという観点や経営的に厳しい環境におかれている歯科をはじめとする医療機関に配慮しつつ検討することを求める。

●6.おわりに
民主党は、前述のアクションプログラムで、与党の税制調査会と政府の税制調査会でバラバラに議論が行われていた状況に対し、「法的な責任を負わない機関が実質的な意思決定権を有するという“権力の二重構造”は古い政治の象徴」であると指摘してきた。また、「与党税制調査会は、政策決定の過程が極めて不透明で、既得権益の温床となっている。」とも指摘した。そこで、政権交代後速やかに与党の政府税制調査会と政府の税制調査会の機能を一元化し、各府省の副大臣等が参加する「政府税制調査会」を設置した。

しかし、国民の声を代表する国会議員の声が反映されにくい等の指摘があり、政策調査会復活に際し、当PTが設置された。税制改正の決定の場は政府税調であるが、オープンな形で議論を行って国民の声を政務三役に届けること、各府省横断的・俯瞰的な視点を提供することが、当PTの使命であると考える。なお、政府税調には、当PT座長や政調会長、政調会長代理も参加しており、適切に使命を果たしていきたい。

10/15に各部門の重点要望が概ね出揃って以来、10/21にはPT役員会・主査会議で全部門の主査より意見聴取、10/22にはPT総会で「基本方針」を説明、10/26にはPT役員会で総務部門・文科・厚労・農水・経産・国交部門の主査より意見聴取、10/28にはPT事務局・主査会議で財金・法務・外務・防衛・環境・内閣部門より意見聴取を行い、各部門会議との意見交換に努めてきた。10/29にはPT役員会として総会にとりまとめ案を提示し、11/1には10/29の議論を受けてとりまとめ案を再提示しPT役員会に一任を得た。本重点要望には、多くの会派所属議員による活発な議論が反映されている。

政府税制調査会におかれては、このたびのとりまとめを真摯に受け止めるとともに、今後政府税調の検討過程において、党側との意見交換の場を設けることを求めるものである。

以上
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