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制度ニュース

2011年12月21日 10:00

新認定制度、NPO法人の2割が申請予定

12月1日、内閣府は「平成23年度税制改正及び新認定制度等に関する調査」の結果を公表した。約8割の法人が認定取得を希望し、来年以降で2割が認定申請を予定しているなど、NPO法人の新制度に対する高い期待を表す結果となった。また、東日本大震災支援活動についても、4割の法人が実施していることが明らかとなった。

特定非営利活動法人(NPO法人)に関する税制は、今年6月に成立した新寄付税制関連法案と特定非営利活動促進法(NPO法)改正案の成立により、抜本的に改革されることとなっている。今回の調査は、こうした状況を踏まえ、現段階での改正NPO法等の理解状況等を調べるため実施された。

調査は2011年10月にインターネット調査により実施された。全国のNPO法人から無作為に抽出した15,000法人が対象、2,111法人から回答を得ている(回収率:14.1%)。

今回の調査で判明した主なポイントは以下の通り。

・認定NPO法人制度の認知は進むが、新寄付税制・新PSTは「知らない」が3割

・認定取得希望は約8割に、来年以降2割のNPO法人が認定申請を予定

・申請予定の法人の内、約3割がPSTクリア見込み。他の要件は概ね6割以上がクリア。

・PSTは相対値・絶対値・仮認定が各々2割ずつ。「分からない」も3割弱。

・申請時期は平成24年度が約7割と圧倒的、25年度が2割

・申請しない理由は「PSTを満たせない」が5割、「スタッフ・時間不足」が4割

・東日本大震災支援活動を約4割が実施、支援物資・義援金送付が多い

・支援活動について約半数が期限を定めず継続する予定

●認定NPO法人制度の認知進むが、新寄付税制・新PSTは「知らないが3割」

問3で「認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)制度を知っているか」を尋ねた質問では、以下のように制度の内容まで知っていると答えた法人が4割に達した。また、名前程度まで含めるとNPO法人の9割超に認知が進んでいることが分かった。

今年はじめの「平成22年度特定非営利活動法人の実態及び認定特定非営利活動法人制度の利用状況に関する調査」の結果(名前程度まで含め約8割が認知)と比較すると、認定NPO法人制度自体の認知はより一層進んだと言える。

問3.

制度の内容まで知っている:826法人/39.1%

制度の内容まで知らないが、名前程度なら知っている:1116法人/52.9%

知らない:161法人/7.6%

無回答:8法人/0.4%

問5で、「6月に新しいPSTや新寄付税制(寄付金税額控除)などの改正が行われたことを知っているか」を尋ねた質問では、以下のように、問3と比較すると認知度はかなり落ち込んで、改正内容まで知っていると答えた法人は全体の約2割にとどまった。改正を知らないと答えた法人も3割にのぼり、改正の周知が十分に行き届いていないことを示している。

 

問5.
改正された内容まで知っている:414法人/19.6%

改正された内容までは知らないが聞いたことがある:1072法人/50.8%

知らない:613法人/29.0%

無回答:12法人/0.6%

また、同様に問6で「来年4月から施行される改正NPO法による、新しい認定NPO法人制度を知っているか」と尋ねた質問も、内容まで知っているのは約2割、知らないと答えた法人は3割超に達している。

●認定取得希望は約8割に、来年以降2割のNPO法人が認定申請を予定

問7では「認定NPO法人制度の利用意向」を尋ねた。今回の画期的な改正を受けて、NPO法人の認定申請意欲はかなり高まっており、実に2割の法人が、来年4月以降に「仮認定制度」等を使って、認定申請を予定していることが判明した。

また、「関心があるが申請予定はない」と回答した6割の法人についても、問11で明らかになった通り、PST要件等がクリアできないため申請できない法人が多く、認定取得は希望していると考えられることから、結果としては既存認定・無関心・無回答の法人を除いた約8割の法人が認定取得を希望していると言える。

問5及び問6で分かったように、新寄付税制とNPO法改正を内容まで知っている法人が2割足らずであることを考慮すれば、これはかなり高い数字と言える。過去の調査結果では、改正内容まで知っていると申請意向が高まっていく傾向があることから、今後、改正内容の理解が進んでいけば、申請を予定する法人の割合はさらに高まっていくことが期待できる。

問7.
既に認定を受けている:102法人/4.8%

現在認定の申請をしている、または平成24年3月末までに
現制度で認定を申請する準備を進めている:29法人/1.4%

平成24年4月からの新認定制度で認定または仮認定を
申請する予定である:450法人/21.3%

新認定制度での認定・仮認定について関心はあるが、
申請する予定はない:1241法人/58.8%

関心がない:236法人/11.2%

無回答:53法人/2.5%

●申請予定の法人の内、約3割がPSTクリア見込み。他の要件は概ね6割以上がクリア。

問8では、問7で「来年4月以降に申請予定」と答えた法人に対して質問。「前事業年度と今事業年度について、相対値基準PST(寄付金収入割合が20%以上)または、絶対値基準PST(年3千円以上の寄付者が年平均100人以上)を満たしているか」を尋ねた。前事業年度・今事業年度ともに同様の傾向で、満たしていると答えたのは3割前後だった。

問8-2~5では、PST以外の他の要件についても満たしているかを尋ねたところ、どの要件も概ね6割以上の法人が満たしていると回答した。

●PSTは相対値・絶対値・仮認定が各々2割ずつ。「分からない」も3割弱。

問9でも、問7で「来年4月以降に申請予定」と答えた法人に対して質問。「新認定制度のどのPSTで申請するか」を尋ねたところ、相対値・絶対値・仮認定と答えた法人がほぼ2割ずつ、いずれかで申請するとした法人も2割弱だった。一方で「分からない」と答えた法人も3割あった。

問9.

相対値基準により申請:81法人/18.0%

絶対値基準により申請:81法人/18.0%

いずれかのPST基準で申請:70法人/15.6%

PST以外の要件を満たして仮認定で申請:82法人/18.2%

分からない:121法人/26.9%

無回答:15法人/3.3%

●申請時期は平成24年度が約7割と圧倒的、25年度が2割

問10では、認定・仮認定を申請する予定の法人に申請予定時期を尋ねた。結果、平成24年度との回答が約7割と圧倒的に多く、次いで平成25年度が2割だった。両年度を合わせて、約9割弱の法人が新制度施行後2年間での申請を予定していることが分かる。

問10.

平成24年度:207法人/65.9%

平成25年度:61法人/19.4%

平成26年度:8法人/2.5%

平成27年度以降:1法人/0.3%

分からない:36法人/11.5%

無回答:1法人/0.3%

●申請しない理由は「PSTを満たせない」が5割、「スタッフ・時間不足」が4割

問11では、問7で「新認定制度での認定・仮認定について関心はあるが、申請する予定はない」と回答した法人に対し、申請しない理由を複数回答で尋ねた。その結果、過去の調査と同様に「PST要件を満たすことができない」が半数を占め最多、次いで「申請作業を行うスタッフ・時間が不足している」が4割を占めた。今回の改正でPST要件は大幅な拡充が行われたが、それでもなお、クリアできない法人が多く存在することが分かった。今回の調査では、新しく設けられた「条例個別指定基準」に関する項目がなかったが、PSTをクリアできない法人については、条例個別指定の活用が期待される。

問11.

PST要件を満たすことができない:648法人/52.2%

PST要件以外の認定要件を満たすことができない:204法人/16.4%

申請作業を行うスタッフ・時間が不足している:505法人/40.7%

制度のしくみの理解が困難:348法人/28.0%

その他:157法人/12.7%

●東日本大震災支援活動を約4割が実施、支援物資・義援金送付が多い

問12では、東日本大震災の支援活動を実施しているか(実施したか)を尋ねた。その結果、「法人として支援活動を行っている(行った)」と答えたのは、約4割だった。

問13では、具体的な支援活動の内容を尋ねた。その結果、最も多かったのは「支援物資・義援金等の送付による支援活動」で7割を占めた。

問12.

法人として震災支援に関わる活動を行っている(または行った):904法人/42.8%

法人として震災支援に関わる活動は行っていない:1124法人/53.2%

無回答:83法人/3.9%

問13.

被災地の現場において支援活動を行った:181法人/20.0%

支援物資・義援金等の送付による支援活動を行った:645法人/71.3%

被災地を離れた被災者を支援する活動を行った:173法人/19.1%

被災地で支援活動を行う団体に対する支援活動を行った:236法人/26.1%

その他:140法人/15.5%

●支援活動について約半数が期限を定めず継続する予定

問14では、東日本大震災支援活動の今後の予定について尋ねた。その結果、約半数の法人が期限を定めず活動していくと回答、その一方で2割の法人は間もなく終了(または既に終了した)と回答した。

問14.

間もなく支援活動を終了する予定(または終了した):181法人/20.0%

これから更に数か月から半年程度、支援活動を行う予定:69法人/7.6%

これから更に1年程度、支援活動を行う予定:60法人/6.6%

これから更に数年程度、支援活動を行う予定:107法人/11.8%

期限の定めは設けない予定:479法人/53.0%

無回答:8法人/0.9%

「平成23年度税制改正及び新認定制度等に関する調査」の詳細は下記ページを参照。

https://www.npo-homepage.go.jp/data/report31.html

 

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