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設立申請書類作成時の団体の名称などについて 投稿者:なか 投稿日:2000/06/15(Thu) 17:59:00 No.120
私どもは、今年度中にNPO法人申請をめざしているのですが、
現在、「A」という名前で活動を行っています(任意団体)。

晴れてNPO法人の認証が降りた際には、団体名を改称し
「特定非営利法人B」という名前で活動したいと考えています。

申請書類は「特定非営利法人B」という名前で作成を進めているのですが、
作業を進めるにあたり疑問点が出てきました。

役員や会員に申請書類を出してもらう場合に、果たしてどのような
団体名でしてもらえばいいのか、ということです。

今までは組織として形が整っていなかったので、法人化にあたり
改めていろいろな人に呼びかけて、役員や会員になることを
了承してもらいました。
ここで例えば、ある人に役員になってもらう場合に、
『私は、「特定非営利法人B」に就任することを承諾します』
という形で書類を作成してもいいのでしょうか?

過去のQ&Aを読んでいると、『NPO法人以外の者が、その名称中に
「特定非営利活動法人」またはこれにまぎらわしい文字を用いた場合も、
10万円以下の過料とな』るということが書いてありましたので、
このような場合に、どう申請書類を作ればよいのか悩んでいます。

「特定非営利法人B」が使えないのなら、ただ「B」として申請書類を
作成すればよいのでしょうか。

また、現在「A」の会員という形で、必要な会員を集めていますが、
改めて「特定非営利法人B」の会員として申請書を書いてもらわねばならない
のでしょうか。

最初は単純に、法人認可までは「A」として活動して、認可後は
「特定非営利法人B」と改称すれば済むことだと思っていたのですが
よくわからなくなってきました。

発起人会はまだ開いていませんが、発起人会を開いた段階で
別組織を作ったという扱いになるのでしょうか。
別組織ということになれば、会員や財産の引き継ぎはどうなるのでしょうか。

既存の他の任意団体がどのように法人化をはかったのかわからないので
ご助言いただければ幸いです。
Re: 設立申請書類作成時の団体の名称などについて 投稿者:シーズ・轟木 洋子 投稿日:2000/06/16(Fri) 16:03:00 No.121
なかさん、ご投稿ありがとうございます。

さて、「NPO法人以外の者が、その名称中に『特定非営利活動法人』またはこれにまぎらわし
い文字を用いた場合、10万円以下の過料」に処せられるのは、NPO法の第4条と、第50条に
明記されていることです。

これは、NPO法人ではないのに、そう名乗ったり、団体の名称中に、そう思わせるような文字
があってはいけないということですが、例えば申請中の団体が「『特定非営利活動法人』申請
中」とか「『特定非営利活動法人』申請準備中」とパンフレットに入れたりすることまでは制限
されていません。

ところで、任意団体「A」がNPO法人となるにあたっては、まず「設立総会」(任意団体がな
い場合は設立発起人会)を開いて、そこでNPO法人化することについての意志を確認する必要
があります。その後、設立に必要な書類を揃えていくことになります。

いただいた情報だけでは詳細がつかめませんが、なかさんの場合、任意団体「A」の役員をまず
探しておられるようですね。それでは、その際に「将来はNPO法人化を考えていて、その確認
は設立総会で行う。法人となる際は、『B』という名称にしようと思っている。その後も役員と
して継続して欲しい」ということを伝えられると良いのではないでしょうか?

なお、所轄庁に提出する「特定非営利活動法人設立認証申請書」や役員の「就任承諾書」、
「宣誓書」などの書類(所轄庁にフォームがあります)の、「特定非営利活動法人の名称」の欄
には、「特定非営利活動法人 ○○△」という名称を書いて、申請することが一般的なようです。
所轄庁へ行けば、過去に申請した団体の申請書類などを縦覧できますので、参考にされるのも良
いと思います。

ところで、上記のように、法人になる前にNPO法人と名乗ったり、まぎらわしい文字を使って
はいけませんが、法人となった後は特にきまりはありません。パンフレットやその他に、名称の
前に「特定非営利活動法人」と付しても良いし、付さなくても良いことになっています。

シーズ事務局・轟木 洋子
Re: 設立申請書類作成時の団体の名称などについて 投稿者:なか 投稿日:2000/06/16(Fri) 19:27:00 No.122
そもそも疑問の発端は、特定非営利活動法人として認可を受けていない場合は
任意団体として存在するわけですが、その段階で会員募集をして
「特定非営利活動法人Bに入会します」というように、
未だ認可が下りていない(=存在しない)特定非営利活動法人への
入会申込をしてもらっていいのだろうか、という極めて形式的なことでした。

ご教示していただいたように、他団体の申請書類を見てみるのが良さそうですね。
所轄庁に縦覧しに行ってみます。
Re: 設立申請書類作成時の団体の名称などについて 投稿者:シーズ・轟木 洋子 投稿日:2000/06/20(Tue) 21:55:00 No.123
なかさん、

簡単に言うと、次の2つでもOKということです。

① 「将来、NPO法人『B』になることを考えているので、その時に会員になってください」
と言って会員を勧誘する方法

② 「現在の任意団体『A』の会員になってください。なお、『A』は、将来NPO法人『B』
になる予定で、その時も引き続き会員でいて欲しい」と言って会員を勧誘する方法

なお、②の場合は、NPO法人『B』の定款に、任意団体『A』の会員が持つ権利・義務を引き
継ぐということを明記しておいた方が良いでしょう。

では、また質問がありましたら、ご投稿ください。

シーズ事務局・轟木 洋子
任意団体からNPO法人への移行 投稿者:なか 投稿日:2000/06/21(Wed) 16:46:00 No.124
轟木さんのアドバイスにより、所轄庁へNPO法人関係の書類の縦覧・閲覧に
行ってきました。疑問点に答えて、ご助言をいただき大変ありがとうございます。


縦覧・閲覧中に1つ気になったのが、設立時の財産目録です。NPO法人になる前から
活動しているいくつかの団体の書類を見ましたが、設立時に財産がゼロになっているところと、
そうでないところがありました。ゼロになっている団体は、法人化後に任意団体の財産を
引き継ぐということだと思います。

所轄庁の担当者の方に聞いたところ、手続き上の問題でどちらでもいい、という話でしたが、
それぞれのやり方のメリット・デメリットというものはあるのでしょうか。

法人化後に任意団体の財産をそのまま移行する場合、どういった手続きが必要に
なってくるのでしょうか。
所轄庁の担当者の方は、所轄庁には特に届け出する必要はないと言っていましたが。
NPO法人『B』の定款に、任意団体『A』の財産を引き継ぐということを
明記しておけば、財産も引き継げるのでしょうか?書く場合は附則に?
定款にそのことを書かない場合、どのような方法が考えられるでしょうか。


また、(話がちょっと変わってしまいますが)書類を縦覧・閲覧したNPOの
中に、明らかに有給スタッフがいると思われる大きな団体も含め、
人件費を計上している団体がほとんどなかったのですが、これは人件費を
他のやり方で処理しているということなのでしょうか。
源泉所得税の預かり金、退職給与引当金といったものを計上している
団体も見つけられませんでした。
法人化後に有給スタッフを雇うことを考えているので、他団体がどのように
しているのか、気になっています。

以上、質問ばかりですが、自分たちの手でNPO法人を立ち上げたいと
考えているので、アドバイスをいただければ幸いです。
Re: 任意団体からNPO法人への移行 投稿者:シーズ・轟木 洋子 投稿日:2000/07/13(Thu) 10:36:00 No.125
なかさま、

シーズの質問箱へ6/21にお尋ねいただいた件について、
お返事がすっかり遅くなっており、申し訳ありません。

しばらくホームページが休止していたことに加えて、この質問箱
がまだきちんと使える状態にないからです。新しい質問について
は、未だ受けることができません。現在、全力で復活のための努
力をしておりますので、もう少しお待ちください。

すでにいただいている質問については、返事を送ることが可能に
なりましたので、以下、お答えいたします。
---------------------

任意団体からNPO法人への財産の継承については、特に決まりは
ありませんが、団体内部で継承を明確にし、トラブルなどを避ける
ために、定款の「附則」に書いておいた方が良いと思われます。
附則は、時の経過によって目的を果たしてしまう事項がほとんどで、
施行期日や経過措置、設立当初の役員についてなどを定めたりします。

書き方としては、例えば次のようになります。
・ 当法人の設立により、○○○協会の会員及び一切の財産は、
  この法人が承継する。
・ 当法人設立当時における○○○協会事務局職員の給与は承継
  し、その勤務年数は通算する。
(詳細はシーズ・ブックレットシリーズNo.7「NPO法人定款作成マ
 ニュアル」をご参照ください)

上記の例では「当法人の設立により、…」としましたが、この設立
とは認証されて登記が終わった時点ということになります。よって、
この場合の財産目録は、申請する段階では「0」となります。
なかさんがご覧になった財産目録に「0」となっていたものが多か
ったのはこのためと思います。

ここで「当法人の設立により、…」という文言を入れなかった場合で、
申請時に任意団体の財産を財産目録に書くことも不可能ではありませ
んが、財産の承継について明確なルールが確立されていないので、
嫌がる所轄庁もあるようです。


この継承について、一切何も定款に書かなかった場合で、法人を設立
してから、ある任意団体の財産を引き継ぐ場合は、いわゆる「寄付」
を受けたのと同じ扱いになるようで、特に何もNPO法上では定めはあり
ません。しかし、もちろん、これは任意団体側の内部で、財産を寄付
するという確認がきちんとなされていることが前提です。
(ただし、「組合等登記令」では、毎事業年度が終わって2ヶ月以内に、
毎事業年度末日の試算総額について「変更登記」する必要があります。
詳しくは、この「質問箱」の80番をご覧下さい。)

なかさんがご覧になった収支予算書に、人件費を計上していた団体が
少なかったというのは、なんとも私には判断がつきかねます。ただ、
経済企画庁の平成11年度の調査によれば、有給常勤スタッフが0人と
したNPO法人が45.6%でしたから、まだ安定した人件費を支払えない
NPO法人が半分近いという事実はあります。NPO法の良い点のひと
つは、情報公開度が高いということです。なかさんが所轄庁で閲覧され
たのも、この情報公開性が法律で確保されているからですが、こうして
みんなが見ることで、自ずとしっかりした団体と、そうでない団体を、
みんなが自分の目で判断していくことが大事であると思っています。

では、またどうぞよろしく!

シーズ事務局・轟木 洋子

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