NPOWEB

おたずねします。
私たちは、この夏NPO法人の設立申請を行い、
秋口よりNPO法人としての活動を開始する予定です。
さて、今回の申請にあわせ、これまでの（グループとしての）活動の総まとめとして
「川の地図」という印刷物を作成しました。
現在少しずつですが販売も行っており、おかげさまで好評を得ております。
しかし、困ったのがこの制作費や売上等をNPO法人にどのように引き継ぐか、
ということなのです。

前提条件
※制作費約２０万円はメンバーから借りる形で捻出しており、売上げがまとまった段階で返済しなければなりません。
※「川の地図」制作事業はこのnpo法人の「特定非営利事業」として定款上も定めています
※売上は必ずどこかでNPO法人の収支に繰り入れ、事業費として使っていきたいです
※地図の売上げを管理する会計と、法人本体の会計とを分離するかしないかで迷っている

以上に対し、
①秋口の登記時に地図の残部を「財産目録」に掲載し、地図の会計と法人の会計を一体化して処理していく
②売上げがまとまった段階で現金をNPO法人に「寄付」する。それまでは、地図の会計と法人の会計を分離する
の２案があがっています。

様々な課税の問題などを考えると、
①、②ともにそれぞれ問題があるようにも感じられるのですが、
いまのところ会計の混乱を招かないようにするため、②の方法で行く方向で検討中です。

ただ、たとえば税金上問題がないかとか、そのあたりでは少し不安も残ります。

どのような形で売上げを引き継いでいくのがよいか、妙案をお教えください。
舌足らずかと思いますが、よろしくお願いいたします。

竹村直也さん

よくお考えになっていると思います。

> ①秋口の登記時に地図の残部を「財産目録」に掲載し、地図の会計と
> 法人の会計を一体化して処理していく

この場合は、地図を財産として引き継ぐと同時にメンバーから借入れた
制作費を負債として引き継がなければいけませんね。

> ②売上げがまとまった段階で現金をNPO法人に「寄付」する。それま
> では、地図の会計と法人の会計を分離する

私も、どちらかと言えばこの方がいいと思います。地図の販売は引き
続き任意団体で行うという考え方ですね。この場合の問題点は、経理が
煩雑になるということでしょうか。
制作費が払えた段階で残部はＮＰＯ法人に寄付するということにしない
と、いつまでも任意団体の経理が残ってしまいます。

> ただ、たとえば税金上問題がないかとか、そのあたりでは少し不安も
> 残ります。

任意団体の方は（出版業であれば）１回きり（継続性がない）と考えれば、
課税は避けられると思います。ＮＰＯ法人は、今後の活動内容にもよりま
すが、寄付を受けた今回の出版物を販売するだけであれば、やはり継続性
がないということで課税の対象にはならないと思われます。

　　　　　　　　　　　　　　公認会計士・赤塚和俊

早速のご回答ありがとうございました。
ただ、現在のところ「任意団体」とはいえ正式な帳簿があるわけでもありません。
あくまで単なるグループでして、分離会計とするならばこのグループの方でも
きちんと経理をしていく必要があるということになります。
地図の会計だけでもきちんとしておく、ということでもかまわないのでしょうか？？

竹村直也さん

> 地図の会計だけでもきちんとしておく、ということでもかまわないのでしょうか？？

それでかまいません。

　　　　　　　公認会計士・赤塚和俊