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NPO法立法過程についての質問 投稿者:困った大学生 投稿日:2003/12/11(Thu) 15:27:00 No.3022
初めまして、私は現在卒論業論文にて「NPO法立法過程」について研究中の大学4年生です。
不躾ながら、どうしてもNPO法立過程に参画していらっしゃったシーズ様にお伺いしたい
ことがありまして、投稿させて頂きました。

NPO法立法過程について色々と既存資料(国会での議事録等を含む)を調査しているのですが
どうしても分からない点があります。

それは、当初「市民活動促進法」であったものが、可決の際に「特定非営利活動促進法」に名称
変更になぜなってしまったのでしょうか?

平成10年2月26日~第142回参議院労働・社会政策委員会議事録には「市民活動促進法よりも
特定非営利活動促進法の方が広い言葉のニュアンスを持っている」という発言がありますが、
イマイチ釈然としないのです。法律名称は広く国民に当該法律の趣旨を理解してもらうために
わかりやすいものを付けるべきであると思います。それが市民活動を促進させる法であれば
なおさらであると思うのです。

しかも、NPO法は数年かけて審議されてきました。それが、可決前夜くらいの段階で突如の
名称変更のような印象を受けました。もし、このあたりの事情をご存知であれば、是非教えて
いただきたいと思います。

お忙しいところ恐縮ですが、宜しくお願いします。
Re: NPO法立法過程についての質問 投稿者:シーズ・轟木 洋子 投稿日:2003/12/12(Fri) 19:50:00 No.3023
困った大学生さん、

ご質問はもっともだと思います。
NPO法は一旦、「市民活動促進法」という名称で、1997年6月6日、衆議院
本会議において賛成多数で採決されたのですが、その後、参議院において動きが止
まってしまったという経緯があります。当時、同じ自民党内でも衆議院と参議院の
対立があったり、その他の政治的背景もその原因ですが、その際に衆議院を通過し
た市民活動促進法について、いくつかの修正が行われることとなり、名称も特定非
営利活動促進法という名称になってしまったわけです。

その理由は、簡単に言ってしまうと、当時の自民党の有力な議員のなかに、「市民
活動」という言葉を受け入れたくない人たちがいた、ということです。(今は議員ではありません)
「市民」または「市民活動」という言葉をすなおに受け入れたくない人たちがいた、
というわけです。

なお、NPO法の成立過程については、シーズのブックレットシリーズNO.2
「解説・NPO法案」に詳しく記録を残しています。もしよろしければご入手ください。
入手方法は、次のページをご参照ください。
http://www.npoweb.gr.jp/aboutcs/aboutcs4.html

シーズ事務局・轟木 洋子

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