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記事No 179
件名 Re: NPO会計の基本について
投稿日 : 2000/10/26(Thu) 11:01:00
投稿者 公認会計士・赤塚和俊
参照先
基本的には会社(企業会計)で使われる勘定科目そのままで
結構です。ただし、おっしゃる通り、会社では普通発生しな
いNPO法人特有の科目もあります。

入会金、会費、補助金、寄付金等々がそうです。これらの取
引にはそれぞれ「入会金収入」、「会費収入」、「補助金収入」、
「寄付金収入」等の科目を設けます。相手勘定(借方)は、
現金で受け入れたのであれば「現金」、普通預金に振り込まれ
たのであれば「普通預金」となります。

「会費収入」を「正会員会費収入」と「準会員会費収入」に
分けるかどうかは全く自由です。団体の内部管理のために必
要かどうかで判断して下さい。その他に追加する科目がある
かどうかについても、基本的には、その試算表なり決算書な
りの利用者の要請を第一に考えることです。

期中の経理処理は会社(企業会計)と同じで構いません。た
だし、NPO法でいう「収支計算書」と「財産目録」は企業会
計の決算書とは違いがあるので組替えは必要です。様式を変
える場合は企業会計の決算書をベースに表示を組み替えて作
成します。

NPO法人の会計についての適切な参考書は現在のところ、
お薦めできるようなものはありません。近々「ぎょうせい」
という出版社から出版される予定です。出版されればシーズ
のホームページでもすぐに紹介されると思います。間違って
も公益法人会計基準の本など参考にされない方が賢明です。

今すぐに手に入るものとしては、NPOアカウンタビリティ研
究会が公表した「NPO(特定非営利活動)法人等の会計指針」
があります。入手方法についてはシーズに問い合わせてくだ
さい(なお、花伝社刊「NPO法人の税務」には付録として収
録されています)。

会計ソフトについては、会社(企業)会計のもので構いませ
ん。ただし、前述のように提出用の決算書は組替える必要が
あります。NPO法人向けを謳った会計ソフトも2、3市販さ
れていますが、お勧めできません。使わない方がいいと思い
ます。
            公認会計士 赤塚和俊

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