記事No |
: 263 |
件名 |
: Re: 法人の必要経費について |
投稿日 |
: 2001/02/06(Tue) 07:03:00 |
投稿者 |
: 公認会計士・赤塚和俊 |
参照先 |
: |
加藤昌雄さん
> 現在検討しております「サポート事業」につきまして、赤塚さんの類型にあてはめますと、
> 運営は協同事業型、拠出は請負契約型になろうかと考えております。
「運営は協同事業型」というのは、意思決定に拠出団体が参画できるという意味だと思い
ます。「拠出は請負契約型」というのは、意思決定過程にかかわらず財政的な責任は「サポ
ート事業」を行う(資金の拠出を受ける)団体が負う(裏返せば拠出団体は残余財産に対す
る権利を持たない)ということですね。
そうであれば、税法上は請け負った団体では収益事業、拠出した団体は拠出金を経費に
(損金算入)できることになります。
> ①2001年度の拠出につきまして、2000年度に前払いした場合資産計上し2001年度に経
> 費に振り替えることになる、とありますが2000年度に資産計上した部分についての税金の
> 扱いは具体的にはどうなるのでしょうか。
具体的に仕訳で示せば、前払いした2000年度には
(前払金) / (現金預金)
2001年度には
(負担金(または会費)) / (前払金)
となり、2001年度の経費(損金)になります。
> ②拠出の方法は請負契約型になると思われますが、協同事業型の運営理念を契約書に
> 盛りこみたいと考えております。このことに関しまして、なにかアドバイスがありましたらお
> 願いいたします。
契約書の基本はあくまで請負契約型になります。すなわち、委託を受ける団体は拠出金
を受け取る代わりにサービスを提供する義務を負うという契約です。その上で、どのようなサ
ービスを実施するかについては、拠出団体の総意に基づくものとするというのはどうでしょう
か。決定方法について触れるかどうかですが、運営委員会のような会議を設けてそこで決
定するのがいいと思います。
> ③NPO団体で協同事業型でこのような事業を行なっている団体をご存知でしたら教えて
> いただけますでしょうか。
現在のところ、私の知る限りではありません。会員型のNPOサポートセンターが近いかも
知れませんが、普通は「参加は自由」、「会費は定額」、「会員は意思決定に参加できない」
という点で違いがあると思います。
公認会計士・赤塚和俊