記事No |
: 9631 |
件名 |
: Re: NPO法人の清算について |
投稿日 |
: 2011/01/25(Tue) 17:58:44 |
投稿者 |
: 弁護士 浅野晋 |
参照先 |
: |
北海道 さん
清算人が行うべき清算事務の一切が終了して、当該法人債権・債務・残余財産が一切ゼロとなった状態を「清算結了」といいます。
この清算結了となったときは、清算人は、NPO法32条の3に基づき所轄庁に届出をすると共に、同法7条1項、組合等登記令10条に基づき。清算結了の日から二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、清算結了の登記をしなければりません。
所轄庁への清算結了の届け出については期限の定めも、届け出が遅滞した場合の罰則の定めもがありませんので、届け出をしなくても、いわば何のおとがめもありません。
しかし、清算結了の登記に関しては、組合等登記令10条の定める期限までに登記手続をしなかったときは、NPO法49条一号の定めに基づき、清算人は20万円以下の過料に処せられます。
しかし、清算人に「いや、まだ清算結了していないのだ。」とがんばられたら、清算結了をどうやって証明するのか困難ですから、上記の過料の罰則があってもあまり実効性はないように思われます。
なお、清算中に清算人が死亡して清算人がいなくなったときは、利害関係人の申請に基づき、裁判所が清算人を選任いたします。
監事が死亡しても、清算には何らの影響もありません。
弁護士 浅野晋