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2003年の報告

2007年08月29日 13:18

「変わる!NPO法人制度緊急学習会」記録速報(仙台)

 2月20日、せんだい・みやぎNPOセンターによるイベント「変わる!NPO法人制度緊急学習会」が開催されました。主催者にお願いして、その報告(速報版)をいただきました。以下に掲載しますので、是非ご一読ください。せんだい・みやぎNPOセンターの皆さん、ありがとうございました。


2003年2月のセンダードサロン


「変わる!NPO法人制度緊急学習会」 記録速報





 2003年2月のセンダードサロンは、「変わる!NPO法人制度緊急学習会」と題して、仙台市市民活動サポートセンター セミナーホールで開催された(主催 特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンター)。当初の内容としては今年4月に施行される改正NPO支援税制と5月に施行される改正NPO法の解説を予定していたが、状況の変化に対応して、以下の4点を内容としたセミナーとなった。


(1)NPO法(特定非営利活動促進法)の改正

(2)認定NPO法人制度の改正

(3)内閣府によるNPO法運用の新基準

(4)公益法人制度改革とNPO法人制度


本格的な広報が開催2日前と、緊急の開催だったにもかかわらず、当日は、NPO関係者・マスコミ関係者・行政関係者・政党関係者など約60名の参加があった。議論の中心は(3)(4)の2点となった。その内容について概略を報告する。





 内閣府が設置した「NPO法の適切な運用等に関する検討会」が、つい先日、「市民活動の一層の発展を目指したNPO法の運用のあり方について ~論点整理~」なる報告書を発表した。NPO法の運用に際して、特定非営利活動が主たる目的でない団体、営利目的の団体、反公益的な団体などを排除することが目的とされている。内閣府ではこの報告書に沿って、今年5月1日からNPO法の運用を変更することを検討しているとのことである。


 セミナーでは、せんだい・みやぎNPOセンターの高田よりこの報告書の内容について説明を行った。その上で、問題点として、以下の3点を指摘した。


(い)現行法で、特定非営利事業と収益事業の区分が明確に規定されていない中で、本来、特定非営利事業として規定できる事業を定款上収益事業としてしまっている団体もある。また、「利益が上がるから収益事業」などと間違った行政指導を行っている所轄庁もあるようだ。このような現状の中で、杓子定規な基準を適用することは問題がある。

(ろ)NPO法制定時の議論の中で、特定非営利活動を主たる活動としているかどうかは、金額だけで見るのではなく、活動にかかる時間など事業面を総合的に判断して決めるとなっていた。しかし、今回の報告書では金額ベースだけの議論となっており、法解釈の大幅な変更となる。

(は)現場の状況を踏まえない単なる検討会の報告書を元に、NPO法の運用を変更することは、行政が恣意的に運用を行うことを禁じたNPO法の理念に反する。


 この報告に対して会場からは、


○ この運用変更は本当に5月1日から適用されるのか。もしそうなら、適用される前に積極的な運動を展開することが必要ではないか。

○ このような現場を知らない官僚が作った基準でNPOの原点がうやむやになってしまうことは許せない。どのような声をあげていったらいいのか?。


といった声があがった。


 ひき続いて(4)の公益法人制度改革とNPO法人制度について、せんだい・みやぎNPOセンター理事の黒澤より報告された。今回の公益法人制度改革は、いわゆる公益法人(財団法人、社団法人)とNPO法人、そして中間法人の3種類の法人を、「非営利法人」という1つの法人格にまとめたうえで、その活動に対して原則課税を行う、ということが中心的な内容になっている。この公益法人改革の経緯や、現在の議論の状況について説明を行った後、問題点として以下の4点を提起した。


(A)現在のように、市民による公益的な活動が一定程度社会的な認知を得、市民セクター構築に向けた着実な前進が見られているのは、やはりNPO法という一種の象徴・旗印があがっていることの意義が大きい。今のタイミングでこの旗印が消滅することは、社会からの関心の低下につながり、大きな後退となるだろう。特に、まだまだNPO・市民活動がようやく認知されはじめた地方にとっては致命的な打撃となる。

(B)会費・寄付金というものは、個人が税金を払ったあとに残ったお金から出しているのもである。そこに課税をすることは、そもそも間違っている。

(C)新しい非営利法人が税制優遇を受けられるためには、一定の「社会貢献性」が必要とされているが、その定義について議論が全くない。結果的に、行政の裁量で税制優遇が決まる制度に逆戻りする恐れが強い。

(D)そもそも今回検討されている非営利法人制度で本当に公益法人改革ができるのか?。改革されるべき公益法人と新しい制度であるNPO法人とをミソもクソも一緒にしたような議論で一緒にするのは間違っている。


 この報告に対して、会場からは以下のような意見・憤激の声が出された。


多くのNPOが会費や不安定な助成金を中心に活動を展開している現状の中で、そこに課税をすることは、NPOつぶし以外の何物でもない。ほとんど情報が入ってこない中でこのような制度改変が進展していることは非常に怖い。

○現場の声を、もっとマスコミや意見広告などを通して訴えていくべきである。

○天下りの公益法人の改革とNPO法人制度を一緒に議論することは論外だ。

○個人でも新聞に投稿するなど様々なアクションを起こすことはできる。アドボカシーの重要さを実感した。

○法人格をとったばかりなのに、それがなくなるかもしれない、と聞いてびっくりした。今後の運動には積極的に参加していきたい。

21世紀の日本を救うのはNPOであると考えて活動を行っている。そのような想いをつぶす制度改悪は許せない。みんなで立ち上がって決起すべき!!


 議論は時間のたつのを忘れて白熱した。市民提案と議員立法によってできたNPOの法制度、税制度を、官僚の思いつき・一存で灰燼に帰してしまうことは、民主主義の根幹を破壊する暴挙である。最終的に、「今回の公益法人改革については絶対反対。民間による非営利・公益活動の基盤を守っていく運動を積極的に展開すること」を満場一致で確認してセミナーは閉会となった。せんだい・みやぎNPOセンターでは今回の反応を受けて、地域の民間非営利セクターの活動基盤を守りさらに発展させていくための運動を積極的に展開していくことにしている。皆さんの賛同・ご協力をぜひお願いしたい。


(以上、文責 せんだい・みやぎNPOセンター 高田)
2003.02.20

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