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2003年の報告

2007年08月29日 13:50

こう変わる!!改正NPO支援税制(東京)

 2003年4月1日(火)、午後7時より東京ボランティア・市民活動センター(東京都新宿区)にて、改正NPO支援税制の施行を記念して、シーズ主催の学習会「こう変わる!!改正NPO支援税制」が開催された。50余名の参加があった。

 講師は、シーズ事務局長の松原明とプログラム・ディレクターの轟木洋子。

 冒頭、松原は、「昨年12月に改正が決まったNPO支援税制は、今日4月1日から施行が始まる。その改正がどんな内容なのかを主題にお話しする。シーズは市民活動をしやすい制度づくりのバックアップをするべくNPO法やNPO支援税制づくりの運動してきた団体。このNPO支援税制にしても、せっかくつくられたものの要件が厳しかったから、全国の団体と共に運動によって改正したものだ。もしできそうなら、ぜひ認定NPO法人化にチャレンジしてほしい。」と述べた。

 まず、NPO法をめぐる流れをおさらいした。

 1998年12月1日に、特定非営利活動促進法(NPO法)が施行された。NPO法により簡易な法人格の取得が可能になった。今年の2月末時点で、1万を超えるNPO法人が誕生している。

 2001年10月1日に、NPO支援税制(認定NPO法人制度)が施行された。NPO法人のうち、一定の要件を満たしたものに税の支援をしようというしくみである。しかし、この要件が厳しいために、認定を充たす団体が少なく、わずか12団体が認定されているのみである。

 この要件を改正した、改正NPO支援税制が2003年4月1日から施行された。今日以降申請する団体は、改正後の法律が適用される。ただし、改正NPO支援税制の政令・省令はまだ3月31日に出されたばかりで、国税庁の作成している手引きはまだ改訂されていない。

 今後の予定として、2003年5月1日に、改正NPO法が施行される。

 改正NPO支援税制のメリットは大きく2つある。

 1つは、税制優遇措置である。これは、認定NPO法人に寄付をした個人、法人の所得税が控除される仕組みである。寄付をしやすい環境をつくることで、認定NPO法人への寄付が増える仕組みである。

 もう1つは、課税の軽減である。「みなし寄付」といわれる仕組みで、収益事業で上がった所得の一部を、本来事業の収入に繰り入れる。これを、「寄付」とみなすので、「みなし寄付」といわれる。この金額が、所得の20%まで経費扱いできる。このことで、NPO法人全体にかかる課税が軽減される。この仕組みは、この度の改正によって増えたメリットである。

 次に、認定要件の詳細について説明がなされた。細かな要件の説明については、割愛するが、改正後の日本版パブリックサポートテストの算式の概要を以下に掲載する。


(新)日本版パブリックサポートテストの算式

  • 分母の「総収入金額等」や分子の「受入寄附金総額等」の計算に様々な条件も一定緩和。
  • 5分の1要件は、平成15年4月1日から3年間(平成18年3月31日まで)の時限措置。
 
 受入寄附金総額(寄附金+対価性のない会費+助成金) 
  -(1)匿名の寄附分の金額 
  -(2)一者あたり年間1000円未満の寄附の金額 
  -(3)一者あたりの基準限度超過額(寄附金、会費、 
      助成金のうち一定の金額を超えた部分) 
―――――――――――――――――――――――――――― >= 1/5 
 総収入金額 
 (事業収入+寄附金+会費+助成金+補助金+利子収入等) 
  -(1)国、地方公共団体、国際機関からの補助金 
  -(2)介護保険事業における国保連からの介護報酬の 
      半分の金額 
  -(3)一者あたり年間1000円未満の寄附の金額 
  -(4)匿名の寄附分の金額 
  -(5)国、地方公共団体、国際機関からの委託費 
  • 基準限度超過額={(寄附金+対価性のない会費+助成金)×5%}を超えた金額
  • 対価性のない会費=会費のうち、なんらかのサービスの対価として支払われるのではない会費。ただし、社員(正会員)からの会費は、全額含まれない。

 NPO支援税制が改正されたことにより、どの程度認定が受けやすくなったかについて、轟木は、「シーズが昨年夏に行ったNPO法人実態調査の結果をもとにシュミレーションしたところ、認定を受けられる可能性のあるNPO法人は、改正前の0.1%から、改正後は2%に上がった。」と述べた。

 主な質疑は以下の通り。

Q.従業員の雇用保険加入などを怠っていた場合、認定は受けられないか?

A.なんとも分からない。

Q.認定要件の1つに、日本版パブリック・サポート・テストと書かれているが、なぜ「日本版」なのか?

A.アメリカで税制優遇を受けられるNPOになるための、要件の1つに、パブリック・サポート・テストがある。それを参考にして、日本でもつくられた制度なのだが、輸入されたらなぜか似て非なる制度になってしまった。アメリカでは95%以上のNPOが通過するテストなのに、日本では0.1%しか通らない。

Q.認定要件の1つに「共益団体の排除等」があり、「会員等に対する資産の譲渡等及び会員等が対象である活動」とある。その「資産の譲渡」とはどういうことか?

A.「資産の譲渡等」とは、事業としてサービスを提供したら、物品を売ったり、場所やものを貸したり、利用させたりすること。ただし、対価を得ないで行うサービスは除かれる。

 最後に、松原が、「今日説明をしたNPO支援税制の要件が使えそうなら、ぜひチャレンジしていただきたい。今回の改正はこれで終わりではない。利用者側が使いやすい制度づくりを目指していきたいので、ぜひ一緒に運動をしましょう。」と締めくくった。

報告:鈴木歩

2003.04.04

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