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ファンドレイザー奮闘記

2009年12月28日 19:15

世界の子どもにワクチンを日本委員会 江崎礼子さん

ファンドレイザー奮闘記
世界の子どもにワクチンを日本委員会 江崎礼子さん

1日4000人。これは、世界中で、ワクチンが無いために、予防可能な感染症で命を落とす子どもの数。

認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)」は、このような子どもたちが数多くいる途上国で、1人でも多くの子どもが病気に負けず、夢と希望を持ち、笑顔で毎日を過ごせるよう、皆さんの心のこもった募金をワクチンに換え、世界の子どもたちに確実に接種されるように届けています。

団体ホームページは
http://www.jcv-jp.org/

●1.ダイヤル募金ができない!?

世界の子どもにワクチンを日本委員会は、1994年に任意団体として活動をスタートした当初から、AC(公共広告機構)によるテレビ、ラジオ、新聞や地下鉄などの駅張りポスターによる広告によって広報をしてきました。

1997年からは「お電話ください」というメッセージをダイレクトに伝えることでダイヤル募金の導入が成功し、募金収入のおよそ50%を占めるまでになりました。安藤優子さん、中村雅俊さん、西田敏行さん、TOKIOの山口達也さん、そしてドラえもんなどの活躍により、年間5,000万円を超えるダイヤル募金の収入がある年もありました。

しかし、募金ダイヤルが通じない、というクレームが。この募金は、NTTのダイヤルQ2サービスを利用したもので、携帯電話からはかかりません。

さらに、市外通話サービスや、IP電話など、新規の電話会社の参入と競合により電話料金の価格破壊が起こり、NTTの通話契約がなければ通じないこのダイヤル募金は、減少することとなりました。

このことは、これまでマスメディアの広報に頼っていた募金活動を見直す大きな転機となりました。

●2.新たな募金ツールの導入
JCVの収入は、そのすべてが募金収入です。

フェアトレードなどの物品販売はありませんし、外務省、JICAなどの助成金や委託金を受けたことがありません。それは、多くの方の浄財に支えられている、という一方で、固定的な資金源がないということを意味していました。

定期的な収入がなければ、事業の計画も立てられません。認定NPO法人を取得する過程でも、計画的な収入をどのように生み出すのかを検討することになりました。

まず一度申し込みをしていただくと毎月口座引き落としで募金をいただく「子どもワクチン毎月募金」の導入に取り組みました。2003年に導入し、2007年現在では、およそ1500人の方が毎月募金に参加してくださり、年間2700万円強の募金収入になっています。

また、クレジットカード募金にも取り組み、webサイトから申し込みが可能な仕組みを導入することができました。こちらも2007年では年間800万円強の募金になっています。

それらは、おもに個人からの協力方法ですが、並行して企業・団体からの協力方法としては、PR協力やタイアップ協力、学校などでのイベント開催時のツールとして、募金箱や活動紹介パネルなどの貸出キットを用意しました。

それらを、webサイトを中心に、わかりやすく紹介することに力を入れてきました。

また、イベントを開催して、直接寄付者の皆さんに活動を報告することも大切にしてきました。

●3.「僕のルール」福岡ソフトバンクホークスの和田毅投手
いくつかの新しい募金方法を導入する中で、私たちの予想を超えて拡がってきた協力方法があります。それは、和田毅投手が始めた「僕のルール」です。
    
2005年の夏。福岡ソフトバンクホークスの和田毅投手が、「1球投げるごとにワクチン10本を寄付する」というルールを決めて寄付をしたいのですが、いいですか?という連絡が球団を通して入ってきました。「和田投手って有名なのかな?」「写真を見るとかっこいい!」「ルールを決めて、ってどういうこと?」スタッフの間でも、びっくりすることばかりの知らせでした。

この「僕のルール」が、翌年のAC広告に起用されて、そのコンセプトが全国に拡がることになり、2008年現在では私たちの予想をはるかに超えて「僕のルール」参加者が増えることになるのですが、恥ずかしながら、JCVスタッフは誰もルールを決めて募金をする、というアイディアに思いもつかなかったのです。

すでに、企業とタイアップを契約して寄付をいただく、というケースはいくつかありましたが、なにも企業だけでなくても、個人でも、学校でも、野球部の生徒のみなさんでも、だれでもオリジナルのルールを考えて寄付ができる、しかも、堂々と。和田投手は、それまで「何かしたいけどどうしていいかわからない、寄付してるって言うとなんだか恥ずかしい」と迷っていた多くの人々の背中を押してくれたのです。

●4.チャレンジの結果
「僕のルール、私の理由」社会的な行動の拡がり

僕のルールの協力方法について、毎日何件ものお問い合わせがあり、1週間に30~40件の申込書が事務所に届きます。個人的にルールを決めて募金をしてくださったり、企業でタイアップを考えてくださったり、金額にすれば、小さいものから大きいものまで様々ですが、確実に協力者の輪が拡がっていることを実感しています。これは、日本の寄付文化の革命的な現象である、と言えるのではないでしょうか。

2008年6月、JCV事務所にて僕のルール座談会を開きました。全国各地から、6組の僕のルールを決めて寄付をしてくださっている協力者の方たちに集まっていただき、JCVへ寄付をしようと思ったきっかけや、ルールを決めた想い、始めてみて自分の中で変化があったか?などをそれぞれ話していただきました。そこには、人それぞれのエピソードがあり、ドラマがありました。

JCVでは「僕のルール、私の理由」エッセイコンテストを行います。子どもから大人まで、一人のルールも、学校や企業としてのルールも、さまざまなエピソードを募集し公開していきたいと思います。審査委員による審査のほか、一般投票でも最優秀賞を決定します。みなさんの想いに共感する人がつながっていくことによって、新しいファンドレイズへの道筋になれば、JCVの新たなチャレンジです。

≪僕ルルエッセイコンテストキャンペーンページ≫ http://www.bokururu.jp/

●5.教訓!

「僕のルール」の素敵なところは、自分で決めるところ、そしてそれぞれの「私の理由」は、とても身近なところにあるのでは。それを、寄付行為とつなげることが、NPOの使命(ファンドレイズ)ではないかと思います。

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