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その他ニュース

2010年02月05日 22:00

その他 : 首相、施政方針演説で「新しい公共」再強調

1月29日、鳩山由紀夫内閣総理大臣は、開催中の第174回国会(常会)の衆・参両院本会議で施政方針演説を行った。「いのちを守りたい」がキーワード。所信表明に引き続き「新しい公共」概念を強調、5月末までに具体策をまとめる意向を示した。

1月29日、鳩山由紀夫首相は、開催中の第174回通常国会の衆・参両院本会議で、施政方針演説を行った。「施政方針演説」とは、国政運営に当たって、内閣全体としての基本方針を述べる演説。

所信表明演説では、首相個人の政治姿勢や方向性、考えなどが述べられるが、施政方針演説は内閣・政権としての政治姿勢や方向性が説明されるのが慣例。

数日後、両院各会派の代表者が演説内容について、質問を行うのが通例(代表質問)となっている。

昨年、鳩山首相の所信表明演説では、冒頭で「これまでの官僚依存の仕組みを排し、政治主導・国民主導の新しい政治」への転換を強調。具体的に掲げられた、政府・与党の意思決定一元化や大臣・副大臣・大臣政務官の政務三役による政策決定、事務次官会議の廃止などは徐々に実現されている。

また、所信表明演説で登場した「新しい公共」という概念は、その後すっかり鳩山政権のキーワードとなった。現在は「新しい公共」の考え方に沿って、政策や税制が検討されている。

※所信表明演説時の説明:「私が目指したいのは、人と人が支え合い、役に立ち合う『新しい公共』の概念です。」「新しい公共」は官だけでなく、市民参加により市民やNPOが公共を担うような社会と説明。その実現に向けた政治の役割としては、市民活動やNPO活動を邪魔する余分な規制を取り払うなど「市民やNPOの活動を側面から支援していくこと」と考えを述べた。

参考ニュース「鳩山首相、所信表明・代表質問でNPO支援」(2009/11/11)
/2009/11/その他-鳩山首相、所信表明・代表質問でnpo支援/

参考ニュース「政府、経済対策でNPO・社会的企業支援へ」(2009/12/16)
/2009/12/その他-政府、経済対策でnpo・社会的企業支援へ/

参考ニュース「政府の『新しい公共』円卓会議が発足」(2010/1/29)
/2010/01/その他-政府の「新しい公共」円卓会議が発足/

演説全体では「NPO」が2回、「市民」が1回、「ボランティア」が3回登場。「新しい公共」は7回も言及があった。

「新しい公共」の部分では、「今、市民やNPOが、教育や子育て、街づくり、介護や福祉など身近な課題を解決するために活躍しています。(中略)人を支えること、人の役に立つことは、それ自体が歓びとなり、生きがいともなります。」と述べ、市民活動やNPO活動を評価。

「こうした人々の力を、私たちは『新しい公共』と呼び、この力を支援することによって、自立と共生を基本とする人間らしい社会を築き、地域の絆を再生するとともに、肥大化した『官』をスリムにすることにつなげていきたいと考えます。」として、「官のスリム化」と同時に、新しい公共の担い手であるNPOなどを支援する姿勢を示した。

具体的な取り組みとしては、「一昨日、『新しい公共』円卓会議の初会合を開催しました。この会合を通じて、『新しい公共』の考え方をより多くの方と共有するための対話を深めます。こうした活動を担う組織のあり方や活動を支援するための寄付税制の拡充を含め、これまで『官』が独占してきた領域を『公(おおやけ)』に開き、『新しい公共』の担い手を拡大する社会制度のあり方について、五月を目途に具体的な提案をまとめてまいります。」と述べ、支援策としての寄付税制の拡充を具体的に言及し、強調。「新しい公共」円卓会議で議論し、5月末までにとりまとめを行う意向を表明した。

個別課題においては、独立行政法人や公益法人、特別会計などを対象に更なる見直しを進めることを表明。昨年実施された行政刷新会議による事業仕分けの第2弾にて、これらを検証していくとのこと。

また、アジア各国を中心としたボランティアなど青少年交流についても触れた。

演説の最後では、NPO法人KOBE鉄人PROJECTが進めた「鉄人28号」のモニュメント設立についても触れ、阪神・淡路大震災からの復興が「新しい公共」の出発点だったと振り返った。

NPO法人KOBE鉄人PROJECTのホームページは下記。
http://www.kobe-tetsujin.com/

麻生太郎前首相の施政方針演説では、NPOやボランティアに関する言及は無かった。一方、福田康夫元首相や安倍晋三元首相はNPOや寄付税制の拡充に触れている。しかし、これら最近数年の自公政権における演説内容と比較して、大幅に言及回数や取り上げ方は増加。所信表明に引き続き、首相が掲げる「友愛政治」の実現に向けて、NPOやボランティアの重要性が表された形だ。

参考ニュース「首相、NPOへの期待を示す」(2008/01/21)
※福田康夫元首相
/2008/01/その他-首相、npoへの期待を示す/

参考ニュース「首相施政演説、再チャレンジ税制をアピール」(2007/02/06)
※安倍晋三元首相
/2007/02/行政-首相施政演説、再チャレンジ税制をアピー/

鳩山首相の施政方針演説を受けて、2月1日~3日には衆・参両院本会議で各会派代表者が代表質問を行った。衆参両院本会議での代表質問では「新しい公共」に関連する質問も多くあった。

所信表明に引き続き、鳩山首相が掲げた「新しい公共」には、NPOやボランティアの果たす役割が非常に大きいことが、改めて示されている。「新しい公共」の流れは税制改正や政策決定に大きな影響を与えつつあり、期待が高まるところだ。しかし、具体的な政策への落とし込みが遅れている感もあり、今後の迅速な政策展開が求められる。

鳩山首相の所信表明演説全文は、首相官邸の下記ページを参照。
http://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/statement/201001/29siseihousin.html

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●鳩山由紀夫首相 施政方針演説(1月29日) 関連部分

一 はじめに

働くいのちを守りたい。
雇用の確保は、緊急の課題です。しかし、それに加えて、職を失った方々や、様々な理由で求職活動を続けている方々が、人との接点を失わず、共同体の一員として活動していける社会をつくっていきたい。経済活動はもとより、文化、スポーツ、ボランティア活動などを通じて、すべての人が社会との接点を持っている、そんな居場所と出番のある、新しい共同体のあり方を考えていきたいと願います。

二 目指すべき日本のあり方

(人間のための経済、再び)
経済のグローバル化や情報通信の高度化とともに、私たちの生活は日々便利になり、物質的には驚くほど豊かになりました。一方、一昨年の金融危機で直面したように、私たちが自らつくり出した経済システムを制御できない事態が発生しています。
経済のしもべとして人間が存在するのではなく、人間の幸福を実現するための経済をつくり上げるのがこの内閣の使命です。
かつて、日本の企業風土には、社会への貢献を重視する伝統が色濃くありました。働く人々、得意先や取引先、地域との長期的な信頼関係に支えられ、百年以上の歴史を誇る「長寿企業」が約二万社を数えるのは、日本の企業が社会の中の「共同体」として確固たる地位を占めてきたことの証しです。今こそ、国際競争を生き抜きつつも、社会的存在として地域社会にも貢献する日本型企業モデルを提案していかなければなりません。ガンジー師の言葉を借りれば、「商業の道徳」を育み、「労働をともなう富」を取り戻すための挑戦です。

(「新しい公共」によって支えられる日本)
人の幸福や地域の豊かさは、企業による社会的な貢献や政治の力だけで実現できるものではありません。
今、市民やNPOが、教育や子育て、街づくり、介護や福祉など身近な課題を解決するために活躍しています。昨年の所信表明演説でご紹介したチョーク工場の事例が多くの方々の共感を呼んだように、人を支えること、人の役に立つことは、それ自体が歓びとなり、生きがいともなります。こうした人々の力を、私たちは「新しい公共」と呼び、この力を支援することによって、自立と共生を基本とする人間らしい社会を築き、地域の絆を再生するとともに、肥大化した「官」をスリムにすることにつなげていきたいと考えます。
一昨日、「新しい公共」円卓会議の初会合を開催しました。この会合を通じて、「新しい公共」の考え方をより多くの方と共有するための対話を深めます。こうした活動を担う組織のあり方や活動を支援するための寄付税制の拡充を含め、これまで「官」が独占してきた領域を「公(おおやけ)」に開き、「新しい公共」の担い手を拡大する社会制度のあり方について、五月を目途に具体的な提案をまとめてまいります。

(文化立国としての日本)
「新しい公共」によって、いかなる国をつくろうとしているのか。
私は、日本を世界に誇る文化の国にしていきたいと考えます。ここで言う文化とは、狭く芸術その他の文化活動だけを指すのではなく、国民の生活・行動様式や経済のあり方、さらには価値観を含む概念です。
厳しい環境・エネルギー・食料制約、人類史上例のない少子高齢化などの問題に直面する中で、様々な文化の架け橋として、また、唯一の被爆国として、さらには、伝統文化と現代文明の融和を最も進めている国のひとつとして、日本は、世界に対して、この困難な課題が山積する時代に適合した、独自の生活・行動様式や経済制度を提示していくべきだと考えます。
多くの国の人々が、一度でよいから日本を訪ねたい、できることなら暮らしたいと憧れる、愛され、輝きのある国となること。異なる文化を理解し、尊重することを大切にしながら、国際社会から信頼され、国民が日本に生まれたことに誇りを感ずるような文化を育んでいきたいのです。

五 課題解決に向けた責任ある政治

(「戦後行政の大掃除」の本格実施)
「戦後行政の大掃除」は、しかし、まだ始まったばかりです。
今後も、様々な規制や制度のあり方を抜本的に見直し、独立行政法人や公益法人が本当に必要なのか、「中抜き」の構造で無駄遣いの温床となっていないか、監視が行き届かないまま垂れ流されてきた特別会計の整理統合も含め、事業仕分け第二弾を実施します。これらすべてを、聖域なく、国民目線で検証し、一般会計と特別会計を合わせた総予算を全面的に組み替えていきます。行政刷新会議は法定化し、より強固な権限と組織によって改革を断行していきます。

六 世界に新たな価値を発信する日本

(人的交流の飛躍的充実)
昨年の十二月、私はインドネシアとインドを訪問いたしました。
いずれの国でも、国民間での文化交流事業を活性化させ、特に次世代を担う若者が、国境を越えて、教育・文化、ボランティアなどの面で交流を深めることに極めて大きな期待がありました。この期待に応えるために、今後五年間で、アジア各国を中心に十万人を超える青少年を日本に招くなど、アジアにおける人的交流を大幅に拡充するとともに、域内の各国言語・文化の専門家を、相互に飛躍的に増加させることにより、東アジア共同体の中核を担える人材を育成してまいります。

七 むすび

今、神戸の街には、あの悲しみ、苦しみを懸命に乗り越えて取り戻した活気が溢れています。大惨事を克服するための活動は地震の直後から始められました。警察、消防、自衛隊による救助・救援活動に加え、家族や隣人と励ましあい、困難な避難生活を送りながら復興に取り組む住民の姿がありました。全国から多くのボランティアがリュックサックを背負って駆け付けました。復旧に向けた機材や義捐金が寄せられました。慈善のための文化活動が人々を勇気づけました。混乱した状況にあっても、略奪行為といったものは殆どなかったと伺います。みんなで力を合わせ、人のため、社会のために努力したのです。
あの十五年前の、不幸な震災が、しかし、日本の「新しい公共」の出発点だったのかもしれません。
今、災害の中心地であった長田の街の一画には、地域のNPO法人の尽力で建てられた「鉄人28号」のモニュメントが、その勇姿を見せ、観光名所、集客の拠点にさえなっています。
いのちを守るための「新しい公共」は、この国だからこそ、世界に向けて、誇りを持って発信できる。私はそう確信しています。

●衆議院 代表質問(2月1~2日) 関連部分
□公明党 井上義久 衆議院議員 (行政改革・地域主権に関する質問)

公明党は、地域主権型道州制を最終形としての目標に置いていますが、今後、税源、財源をどうするのか、国と地方の役割、権限をどうするかなど、大きな枠組みの議論が重要です。また、その前提として、効率的な政府に向けた行政改革の推進、さらには、地域のコミュニティーの再構築、NPOなど地域の方々の力をおかりしての社会の活性化などの仕組みをつくる必要があると考えます。地域主権型道州制の検討、地方分権、行政改革に向けた総理の考え方を伺います。

【鳩山由紀夫首相 答弁】
独立行政法人あるいは公益法人などについて、事業仕分けの第二弾を実施しようと考えておりまして、それによって戦後行政の大掃除を本格実施してまいりたい、そのように思っております。

他方で、市民やあるいはNPOの方々が、教育とか子育て、まちづくり、介護や福祉、こういった身近な課題を解決するために取り組んでいるところでございまして、こういう「新しい公共」の担い手を支援することによって自立と共生を基本とする人間らしい社会を築いてまいりたい、そして、そのことによって地域の絆を再生するとともに、肥大化した官を何としてもスリム化してまいりたい、そのように考えているところでございます。

□日本共産党 志位和夫 衆議院議員 (雇用問題に関する質問)

埋蔵金というのならば、大企業がため込んだ巨額の内部留保こそ、国民に還元すべき最大の埋蔵金ではないでしょうか。選ばれた企業のみに富が集中するシステムを改め、大企業の巨額の内部留保と利益を雇用と中小企業に還元させる政策への転換が必要だと考えますが、いかがですか。答弁を求めます。

私は、そのための具体的な方策として二つの点を提起するものです。

一つは、非正規社員から正社員への雇用転換を進めることです。

派遣、パートなど、不安定な非正規社員として働く労働者は三人に一人、若者と女性では二人に一人まで広がりました。ヨーロッパ各国では、非正規社員の比率は一割前後であり、日本の実態は極めて異常と言わなければなりません。政府は、非正規社員から正社員への雇用転換を雇用政策の中心に据え、具体的な目標と方策を持つべきではありませんか。

【鳩山由紀夫首相 答弁】
当面、非正規労働者に対するワンストップによる就労支援あるいは事業主への助成制度の活用などによって、非正規労働者が正社員となるような方向に支援をしていくべきだと思っております。

また、昨年末に策定をいたしました新成長戦略において、若者フリーター約半減、ニート減少、こういった具体的目標を定めて取り組むことといたしたところでございます。

さらには、「新しい公共」という概念の中で、支え合いの精神で、国だけではなくて、企業を含めて、社会全体で雇用の確保というものに向けて努力することが大事だ、そのように新政権としては考えております。

□社会民主党 重野安正衆議院議員(雇用問題に関する質問)

さて、一昨日、NHKスペシャル「無縁社会 無縁死 三万二千人の衝撃」というドキュメンタリーが放映されました。ここ数年、身元不明の自殺と見られる死者や行き倒れ死など、国の統計上でははっきりあらわれない新たな死が急増し、かつての地縁や血縁に加え、会社との絆までが失われたことによって、日本が急速に無縁社会とも言える社会に変わっている実態が浮き彫りになっていました。

私は、この間の構造改革路線が、人と人、人と社会の絆を断ち切ってきたのではないかと思っています。なぜ、だれにも知られず、引き取り手もないままに亡くなっていく人がふえているのかに思いを寄せ、何よりも大切な命が軽んじられている私たちの国、社会のあり方を問い直す契機としなければならないと思うのです。

そこで、総理、だれもが地域で孤立することなく暮らしていける社会、すべての人が社会との接点を持っている、そんな居場所と出番のある新しい共同体について、もう少し、具体的な姿がどういうものなのか、またどのような道筋を描いていらっしゃるのか、明らかにすべきだと思います。御所見を伺います。

【鳩山由紀夫首相 答弁】
まず、新しい共同体の具体的な姿についてのお尋ねがございました。

私は、施政方針演説で、阪神・淡路の大震災のことを申し上げました。十五年前のことでありますが、あの大震災のときに、ボランティアの方々がお集まりになって、支え合う社会というものをつくられました。これがある意味での日本の「新しい公共」のスタートではなかったか、むしろそのように感じたのでございます。

官がすべてをやればコストがかかり過ぎる。それを民と官がうまく支え合うシステムをつくり上げていく。いろいろとあると思います。災害だけではありません。教育においても、あるいは医療、介護、こういった社会保障の分野にもたくさんあります。環境問題などもあります。こういうさまざまな問題に関して、お互いに支え合いながら幸せを享受する、こういう社会を具体的につくり上げていきたい、そのように考えておりまして、居場所と出番のある、こういった社会づくりに大いに力を入れてまいりたいと考えております。

「新しい公共」円卓会議というものをつくらせていただきましたので、そのもとで道筋をつけてまいりたいと思います。五月の末までに結論を得てまいります。

●参議院 代表質問(2月2~3日)
□公明党 山口那津男参議院議員 質問(社会保障に関する質問)

まず、地域で支える協働型福祉社会です。
日本は今、人口に占める六十五歳以上の割合が二二%に達し、急速に超高齢社会へと突き進んでいます。
私は、年金、医療、介護、子育ての各分野できめ細かなサービスの仕組みをつくり、その上に地域の実情に合った協働型福祉社会を築くべきだと思います。協働型福祉社会は、個人が自立して生活する自助、地域住民の連帯でお互いを支え合う共助、行政などによる公助がバランスよく効果を発揮する社会であり、総理が施政方針演説の中で強調された新しい公共と理念の上で相通じるかもしれません。

【鳩山由紀夫首相 答弁】
社会保障の給付と負担についての御質問でありますが、新政権は何よりも人の命を大切にしていきたい、そして国民の暮らしを何としても守りたい、この思いの下でそれぞれの政策を実施をしてまいります。
急速な少子高齢化が進んでおります。そんな中で、年金、医療、介護など社会保障制度を国民の皆さん方から見て信頼をしていただける持続可能なものにするために、国民の皆様方との御議論も一生懸命尽くしていきながら、さらに連立政権の合意、さらにはマニフェストで示しました政策を着実に実行に移してまいりたいと思います。
一つ一つのことに関しては後で触れさせていただきますが、その際に、国や地方公共団体ではなく、市民の皆さんあるいは企業、そして労働組合、NPO、こういった方々が信頼のネットワークを編み直して、そのことによって人と人とが支え合う新しい公共を実現をしていきたい、このようにも考えているところでございます。

□民主党・新緑風会・国民新・日本 輿石東参議院議員 質問(ハイチ大地震支援・新しい公共に関する質問)

また、政府も一月二十五日、国連平和維持活動協力法に基づき、陸上自衛隊を中心に三百五十人程度を人道復興支援目的で派遣する方針を決めたと聞いております。今後も政府・与党一体となってできる限りの支援を行っていきたいと思いますが、今後の復興協力について、総理のお考えを伺いたいと思います。
日本でも、今から十五年前、阪神・淡路大震災が起こりました。総理は、施政方針演説の中で、十六歳の息子を震災で亡くされたお父さんの悲しみと無念の言葉を紹介され、当時の国民的な助け合いやボランティアの心が総理の提唱される新しい公共の出発点だったかもしれないと述べられております。改めて、新しい公共とは何か、分かりやすく説明していただきたいと思います。

【鳩山由紀夫首相 答弁】
それから、ハイチへの復興協力についてのお尋ねでございます。
我が国は、これは地震による今回ハイチの皆さんが大変な被害を受けられたということで、まずは国際緊急援助隊で医療活動などを支援をいたしました。さらに七千万ドル、これはアメリカに次いでということでありますが、緊急・復興支援を約束をいたしました。PKOの自衛隊、間もなく送ることになります。
ただ、同時に、こういったのみならず、政府として、いわゆる国民の多くの皆さん、NGOの活動なども積極的に支えてまいりたいと思っておりまして、多くの民間企業あるいは団体などがハイチの大地震の被災者を支援するために募金活動などを積極的に行っておられるわけでございまして、こういった取組を新しい公共という概念の中でうまく支持をし、支援をすることが大変重要だと、そのように思っております。

最後に、新しい公共についてのお尋ねがございました。
輿石会長がお話ありましたように、阪神・淡路大震災、十五年前でございましたが、被災者の方々や、あるいは地元の方だけではなくて、全国からボランティアの皆さんがリュックサックを背負って駆け付けたのでございまして、海外からも支援が多く寄せられたのも御案内のとおりでございます。まさにハイチでも世界中から多くの支援が寄せられてきているということでございます。
このようにいろいろな災難、災害というものが起きたときにみんなで力を合わせて、人のため、社会のために力を結集させていくということによって新しい公共という概念を大いにこれから支持していく、支援していくことが政府にとって重要なことだと、そのように思っております。いわゆる公共性の空間を、ただ官のみならず地域やNPOの方々とともに担えるような、そういう社会をつくり上げていきたい、これが新政権の思いだと御理解を願いたいと思います。

□民主党・新緑風会・国民新・日本 松岡徹参議院議員 質問(ホームレス支援に関する質問)

二〇〇二年に議員立法で成立しましたホームレス自立支援法は、十年の時限立法であります。中間見直しの二〇〇七年以降、厚生労働省による全国実態調査が毎年行われていますが、基本方針はほとんど変わっておりません。
野宿に至るまでや野宿から脱する過程、そしてまた、再度野宿に至る等の過程において、ホームレス対策施設だけではなく、生活保護施設やNPO等の民間施設、病院等の多様な中間施設が存在しており、法施策の不備を民間支援団体に頼っているのが実態であり、野宿生活者が減ったというのは一面的な判断と言えます。支援団体との連携等、調査手法の見直しを検討すべきではないでしょうか、長妻大臣にお聞きします。
野宿生活者に限定したホームレスの定義や認識、自立の概念を見直し、社会的包摂、ソーシャルインクルージョンの観点から、ホームレスを生まない社会づくりに向けて多様でトータルな支援を構築すべきです。
今後、民間団体との連携や共働、施策実施の地域間の不均衡の是正、生活保護制度や職業訓練の在り方、住民参加型の町づくり支援等について検討することが重要です。
二年後にホームレス自立支援法の期限切れを迎えます。いのちを守る政治を掲げる鳩山政権が新たなホームレス自立支援施策を打ち出していくべきときだと考えます。法失効後の対応も含めどのような方針で臨まれようとしているのか、長妻大臣にお考えを伺います。

【長妻昭厚生労働大臣 答弁】
次に、ホームレスの方の自立支援法の失効後の対応方針についてお尋ねがございました。
ホームレスの方の自立を促進していくためには、雇用支援はもとより、住宅、保健、福祉等の総合的な自立支援策を講ずることが重要です。この考え方に立ち、現在、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法に基づき施策を進めているところです。
さきの第二次補正予算においても、第一に、簡易宿泊施設等の借り上げ方式による緊急一時宿泊施設を五千人分追加確保し、第二に、ホームレスの方への相談を行う巡回相談員を百八十人増員するなどの施策を講じたところであります。
ただし、ホームレスの方の自立支援については、行政の対応だけでなく、市民やNPOとの協力の下、地域全体で推進されていくことが重要です。この法律は議員立法であり、平成二十四年の期限後の在り方についてはまず関係者で御議論いただきたいと考えております。ただ、私としては、いのちを守る鳩山内閣の方針の下、新しい公共、地域のきずなといった観点も踏まえ、ホームレス自立支援対策をしっかり推進してまいります。その一つとして、新たに民間の効果が著しい活動に一部助成していくことも検討してまいります。

□民主党・新緑風会・国民新・日本 鈴木陽悦参議院議員(地域活性化に関する質問)

次に、地域活性化についてお尋ねいたします。
我が国の景気は、このところ全体として持ち直しの動きがあると言われますが、地方は依然として厳しい状況にあります。地方の疲弊は今に始まったことではなく、長らく構造的な問題とされてきました。大都市への人口集中が進む一方で、地方の中心市街地はシャッター通りと化すなど、深刻な状況に陥っております。
これまで地域活性化に向けた様々な施策が行われてきました。私も経済産業委員会の一員として、例えば中小企業地域資源活用促進法、農商工連携促進法、地域商店街活性化法など、新しい事業の創出や商店街の活性化に向けた取組を進めてきました。
しかしながら、せっかくの施策も地方の隅々まで周知されておらず、一定の効果はあるものの、残念ながら地域経済が活性化するという状態には至っておりません。まさに、菅大臣が述べられたプラン・ドゥー・チェック・アクションが求められます。私は、今こそ地方に元気を取り戻す地域経済の起爆剤となるような新しい産業を育成する必要があると考えます。
昨年十二月、鳩山内閣は新成長戦略、輝きのある日本へを閣議決定しました。我が国の明るい未来を予感させる新たな成長戦略を短期間のうちにまとめ上げたわけでありまして、大いに評価するものであります。
(中略)
地域の伝統的食文化を維持、継承し、地域への愛着につなげ、地域経済の活性化を図ることも重要です。
そこで、鳩山総理に伺います。今後、地方の活力を向上させ、地方から日本を元気にするために、新成長戦略の基本方針に沿って、新政権ならではの抜本的な地域活性化策をどのように具体化していくのでしょうか、伺います。

【鳩山由紀夫首相 答弁】
地域の活性化についての重ねての御質問でございましたが、これまでの国の地域振興策ということから考えると、選択と集中という視点がやはり欠けていたと申し上げなければなりません。日本中に同じような何とか銀座というようなものを造るような箱物偏重で、地域の個性を伸ばし自立を促してこなかったということを反省をしなければならないと思っておりまして、地方の中心市街地がシャッター通りになってしまっておりますことを考えれば、地域の経済が大変厳しい状況にある、地盤沈下が起きているということは否めない事実だと思っております。
したがいまして、こういうものを解消していくために、まず一つは、これはNPOなどの新しい公共との連携の下で、特区制度などをうまく活用して、地方の創造力あるいは文化力といったもの、観光なども先ほどお話がありましたが、こういった芽を育てることなどを通じて、地域の資源を十分に活用した地域活性化というものを行うことが必要だと思っております。
また、どのようにということでございましたので、本年六月を目途に新成長戦略というものを取りまとめることといたしまして、もう内容は十分に御存じでありますのでここで改めて申し上げませんが、地域活性化のための施策に関して抜本的な改善を図ってまいります。

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