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ファンドレイザー奮闘記-2-

2010年03月26日 16:32

社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA) 鎌倉幸子さん

ファンドレイザー奮闘記-2-

社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA) 鎌倉幸子さん

社団法人シャンティ国際ボランティア会(以下、SVA)は、貧困や戦争、内紛、環境破壊、災害などによって苦しむ人々のそばに立ち、苦しみを分かち合い、その人々と共に解決のための活動を行うこと。教育・文化活動を通じて「共に生き、共に学ぶ」ことができるシャンティ(平和)な社会の実現をはかることを理念としています。

戦火を逃れ国境をこえタイに逃れてきた、カンボジア難民の支援を行うため1981年に設立されました。内戦を経験し、表情もなくうなだれる難民キャンプの子どもたちに、安らげる場所を提供したい、自国の文字や慣習を伝えたいと最初に始めたのが絵本、人形劇などを用いた「おはなし」を中心とした図書館活動です。

現在、タイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ、アフガニスタンに現地事務所を構え、図書館事業、学校建設事業などのプロジェクトを実施しています。国内でも様々なプログラムを提供しています。

団体のホームページはこちら
http://www.sva.or.jp/

●1.「チャリティ寄席」
イベント型ファンドレイジングとして社団法人落語芸術協会(以下、芸協)と共催で「チャリティ寄席」を全国展開しています。会場に募金箱を設置し、参加者にご協力のお願いしています。またチケット制にしてそれが募金になるシステムを取っているところもあります。やり方は主催者にお任せしています。

2008年は36回、2009年は52回開催しました。2009年は5990人が参加しました。「笑って自分も健康になり社会貢献にもなる」ということで好況をいただいております。

このイベントは、すべての関係者にメリットがあることです。SVAだけでなく、伝統文化を広く伝え若手の落語家に練習の場を提供したい芸協。地域や職場を活性化させたい主催者。落語を聞いて笑いたい、それが社会貢献になればうれしい参加者すべてがハッピーになれるプログラムです。主催者としては、お檀家さんに喜んでもらいたいお寺、新年の名刺交換会や従業員のノー残業デーに合わせたイベントとして行う企業があげられます。

●2.団体のミッション、ビジョンにあったイベントを
SVAは活動開始当初より今に至るまで「おはなし」を通した図書館活動の推進をメインの活動として行っています。「おはなし」をキーワードにイベントができないかと考え「落語」に行きつきました。SVAがなぜ落語と聞かれた際に、「おはなしつながりです」と説明ができます。

●3.持っているリソースをフル活用で営業をする
ターゲットに合わせてデザインされたチャリティ寄席のチラシを領収書送付の際に、送り主に合わせて同封するようにしています。寺用と企業用のチラシがあります。領収書に入れる理由としてはDMと違って開封される率が高いこと、SVAでは領収書にスタッフ手分けして一筆を入れるようにしているので、その際に情報としてチラシの説明やお願い分も入れることができるからです。

企業に行くスタッフは、チャリティ寄席のチラシを持ち、タイミングを見ながら出しています。

チャリティ寄席が始まる前もスタッフの報告会などを行ってまいりましたが、いつも頭を抱えるのが集客でした。人が来ないと募金の集まりはもちろん、大きな広報的効果も期待できません。担当するスタッフのモティベーションは下がり「もうイベントの担当は嫌だ」という気持ちになってしまいます。たくさん人が集まるイベントを行うことで、スタッフのモティベーションが保たれています。

●4.30周年に向けて活動報告と感謝を伝えるイベントを
チャリティ寄席はリピーターも多く、「毎年やりたい」との声も届いています。取り組んでいただいた方を大切にしながらも、新しく取り入れていただく方を増やしていきたいです。現在のキャパシティ的に年間100回は開催できると見込んでいます。

また「おはなし」を切り口として、違うイベントも開発していきたいです。チャリティ寄席は、海外出張したスタッフが雑談の中から見つけたプログラムです。頭を柔軟にさせ、SVAの強みや歴史、理念とぶれないイベントをスタッフが提案できる場をこれからも作っていきたいです。色々な業界とコラボすることでビックバンを起こしていきたいと考えています。

2011年はSVAの30周年です。全国にいる会員の皆様への活動報告と感謝の気持ちを伝える場としてのイベントを企画中です。

●5.教訓!
「答えは足元にある」自分たちの団体の強みと歴史、リソースをフル活用することが大切。

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